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誰も教えてくれない               オイルクーラーの話し 2

■オイルクーラーの重要性
オイルクーラーとは、簡単に言えば、水の代わりにオイルを流す熱交換器です。
一般的に、通常の使用範囲を超える温度では、オイルが本来の潤滑機能を果たせなくなることはご存じだと思います。
そして、メーカーに関わらずオイルの温度が約7℃上昇するごとにオイルの寿命が50%になると言われています。
これは、オイルが触れるエンジン内部の関連部品すべてに影響を与えます。
オイルは金属同士の接触を防ぐ唯一の存在であり、どんな高性能エンジンでも、オイルがどれだけ働いているかに応じて、最適な油温範囲が設計されています。
また、高回転型のターボチャージャーを搭載した4気筒エンジンと、自然吸気のV型8気筒エンジンでは、オイルに求められる性質が異なります。
オイルの温度を適切に保つということは、オイルを適切な潤滑状態に保つためだけでなく、ラジエーターが冷却水を使用しエンジンを冷やす役割を助けるためにも重要です。
オイルクーラーは、エンジンを酷使しても快調に走り続けるための重要なツールなのです。

●例えば、ポルシェオーナーの中には、「空冷時代は良かった」という話を聞くことがあります。
水冷ではなく空冷で高性能なエンジンを冷やすなんて、信じられないと思っていました。
しかし、この "空冷" という呼称には本当のところが隠されています。
実際これらポルシェのエンジンには約11ℓ以上、中には約15ℓものオイルを使用し、非常に大きなオイルクーラーを装備していました。
本当は "空冷式" ではなく、"油冷式" と呼ぶべきなのかもしれません。
このことからも、オイルクーラーが如何にエンジンの冷却に重要であるかがわかります。

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轟 好夫
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