勝手に企業紹介~日本ガイシ~
みなさん、こんにちは!
とどろきでございます。週に1度の企業紹介の時間です。
今回は日本ガイシを紹介しようと思います。
日本ガイシという会社はご存知でしょうか?
ガイシというのはよく聞く「外資」という意味ではありません。
ガイシは「碍子」と書きます。
碍子?????
日常生活している限りは碍子なんて言葉聞いたことも見たこともないですよね?
碍子というのは、
電柱についているもので、電線を支え、安全かつ安定して電気を流すために必要不可欠なもの
です。
詳しくは日本ガイシのHPをご覧ください。
この碍子は何でできているかというと
セラミックスでできています。(他にも種類はありますが、割愛)
セラミックスって何でしょう?
気になる方は是非日本ガイシのセラミックスの勉強ページをご確認ください。
簡単に言うと、
一度は目にしたことがある陶磁器に素敵な電気特性や温度特性を持つようにいろいろ混ぜたもの
くらいのイメージで良いかと。
前置きが長くなりましたが、
日本ガイシはセラミックスの会社
です。
それでは本題です。
■企業概要
社名:日本ガイシ株式会社
本社所在地:〒467-8530 名古屋市瑞穂区須田町2番56号
設立:1919年5月5日
資本金:698億円(2020年3月)
売上高 :4,420億円(連結、2020年3月期)
社員数: 単独 4,224人(2020年3月現在) 臨時870人(2019年度平均)
連結 20,000人(2020年3月現在) 臨時3,310人(2019年度平均)
事業内容:がいしなど電力関連機器、自動車排ガス浄化用をはじめとする各種産業用セラミック製品、特殊金属製品の製造販売
愛知県の会社ですね。技術系は愛知県が多い感じですね。某サイトによると日本ガイシの年収は788万円ということでした。
■なんの会社?
前置きでたっぷり話した通り、セラミックスの会社です。
セラミックスから派生して様々な製品を作り出しています。すべての製品に目を通そうと思うと、本当に時間かかります。
私は途中であきらめました。。。そのくらい製品が多いです。
ちなみに碍子も作ってますが、碍子は主製品ではありません。碍子は全体の売り上げの一割未満です。こんな記事もありました。。。
■キーワード
セラミックスはもちろんですが、それ以外のキーワードは
①品質向上
②グローバル
③多角化
ですね。以下の文章を参考にしました。
①の品質向上に関しては
品質向上は当たり前じゃん!と思われるかもしれませんが、品質向上を掲げる会社はあまりないですね。
それだけ品質向上に力をいれているのでしょう!おそらく過去の経験から品質に力を入れないといけないと思っているのでしょう。過去については最後に触れます。
②グローバルは多くの会社で掲げていますので、割愛します。
③の多角化に関しては、先ほども申し上げました通り、山ほどの製品を作っています。これらの多くはニッチな製品となっており、そのおかげで多くの製品においてトップシェアを誇る会社となっております。
■事業
事業は大きく分けて4つです。
①電力関連事業(今はエネルギーインフラ事業に改称)
②セラミックス事業
③エレクトロニクス事業
④プロセステクノロジー事業
①電力関連事業
この事業では
・冒頭で述べた碍子
・NAS電池
を製品として扱っております。
NAS電池というのは、風力発電や太陽光発電で得た大容量の電力を蓄えておくことができるものです。巨大な装置です。以下参考です。
他にどのような種類の電池があるか気になる人は以下の記事を読んだら良いと思います。私は電池のことはあまり詳しくなかったが、この記事を読んで詳しくなった気になれました。
②セラミックス事業
主力製品は
ガソリン・パティキュレート・フィルター(GPF)
車載用高精度NOxセンサー
です。
GPFというものは、ガソリン車から排出される粒子状物質(PM)を取り除くものです。PM2.5のPMと同じ意味です。
NOxセンサーとは、一酸化窒素(NO)や、二酸化窒素(NO2)を総称したNOx(窒素酸化物)を感知するものです。
この事業では今後の展開として、排ガスの浄化装置(マイナスエミッション化)といった環境への取り組みに力を入れているようです。各国で排ガス規制が強化されたためにこの事業は伸びており、日本ガイシの稼ぎ頭となっています。
参考資料①のp33~p34参照
③エレクトロニクス事業
主力製品は
ベリリウム銅
圧電マイクロアクチュエーター
EnerCera
ベリリウム銅は自動車や携帯電話、パソコン、通信機器などの導電バネ材料に使われています。
マイクロアクチュエータはHDDの大容量化に貢献しています。
EnerCeraはリチウムイオン2次電池でIoTデバイスやウェアラブル端末など、小型、薄型が求められる製品に需要があります。
今後は最近リリースされたEnerCeraや今回は触れていない窒化ガリウム(GaN)ウエハーを育てていくようです。
参考資料①のp35~p36参照
④プロセステクノロジー事業
半導体製造過程に使う温度を均一に保つステージであったり、一風変わって、加熱装置・焼成炉・耐火物製品、セラミックフィルター・
分離装置、耐食機器、低レベル放射性廃棄物処理装置などの装置も作っているみたいです。
上記4つの事業は以下のような売上比率となっております。
参考資料①より
これをみるとセラミックスが強いですね。しかし、コロナウイルスの影響を受けてセラミックスは結構打撃を受けているみたいです。一方であまりコロナウイルスの影響を受けなかったプロセステクノロジー事業やエレクトロニクス事業は伸びているみたいです。
■顧客
何度も言いますが、ニッチな製品を山ほど作っています。
したがって定まった顧客というのはないですが、碍子であれば電力会社、セラミック事業部が自動車業界、プロセステクノロジー業界は半導体業界が顧客となっています。
■競合
ニッチな製品が山ほどあるので、これが競合というのは無いように感じます。探してもほとんど情報が出てきませんでしたが、拾えた情報だけ明示します。
電池業界ではGSユアサと良い勝負らしい。トップクラス。https://suik.jp/greport?code=SM000216
土石業界では第3位。
https://gyokai-search.com/3-doseki.html
他にも探したらあると思いますが、ニッチがゆえにトップクラスと多くのサイトに書いてありました。
■研究開発
研究開発に興味がある方は是非どのような分野に力を入れているかご覧ください。
参考資料①のp21
単語だけ申し上げますと、
・EnerCeraが伸びている。
・5G通信を支える高周波無線通信用増幅器のベース基板に使われるかもしれない窒化ガリウム(GaN)ウエハーを開発中
・全固体電池、オールセラミックス電池を開発中
・CO2分離用大型セラミック膜を開発中
です。自分が興味があるものがあれば、志望動機に書いてみてはいかがでしょうか?
■品質にかける思い
私がこの会社で最も気になったことを述べます。
品質にかける思いに惹かれました。
この記事の最初の方でも述べましたが、品質を会社の軸に掲げる会社というのは多くありません。なぜなら品質が良いのは当然だから。それをあえて会社の軸に掲げる理由は何なのでしょうか?
それは日本ガイシの過去に理由があります。
日本ガイシの過去の品質に関わる件といえば、何件かありますが、簡単に検索できるものを上げます。
2011年 NAS電池の火災事故
2018年 がいしの受渡検査不整合
特にNAS電池の火災は600憶の損害を与えたそうです。
https://www.tv-tokyo.co.jp/plus/business/entry/2020/021256.html
そこから今の地位まで這い上がるために、失敗を恐れぬ心が必要だったと描かれていますが、それ以外にもこの火災事故を引き起こさないために、ただならぬ品質にかける思いがあったのではないかと思います。
実際に参考資料①のp18にも品質にかける思いが書かれており、社長が年間70回も職場を訪れているそうです。この規模の会社で社長が現場を年間70回も訪れるのは普通ではありません。そのくらい品質にこだわっているのでしょう。
また品質に関わる部署も非常に素晴らしいことを言っていました。
仕様書や図面などの確認業務が品質保証部の仕事であるが、
「この内容でお客様の要求を満たしているのか」という観点でチェックする
ということを仰っています。与えられたものだけを確認するのは、作業量が膨大なだけで、誰でもできます。その一歩先の「この仕様で本当に大丈夫?」というところまでチェックすることこそが品質保証部のあるべき姿なのではないかと思います。
そうすることで文書等に顕れていない目に見えない不具合も見つけやすくなり、NAS電池火災のような事故も未然に防ぐことができると思います。
■まとめ
最後まで読んで頂きありがとうございました。
日本ガイシは
ガイシではなくセラミックスの会社
ニッチな製品が多い
品質にかける思い
の計3点だけ覚えておいていただければと思います。
本記事は全てネットから拾ってきた情報です。社会人のコネで・・・みたいな情報は一切ございません( ´∀` )
従いまして、日本ガイシの従業員から見たら「そこ違うよ!もっと進んでるよ」みたいなこともあるかもしれません。
そこは説明会やOB訪問で確かめていただければと思います。
以上となります。もしご不明点、コメントがあれば、本記事へのコメントかtwitterもやっておりますので、是非ご連絡ください。