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スタートアップが名前ミスしたけど0円でGoogle検索順位1位にした話

弊社は2020年1月20日に創業し、1ヶ月後の2020年2月20日に広報効果測定のためのWebモニタリングサービス【Qlipper】をローンチしました。
しかし、ローンチ後に重大な命名ミスがあることに気づきました。

サービス名を決める

会社名やサービス名を決める際、色々と悩まれると思います。名前というのは会社やサービスに対する想いを言語化する非常に重要な要素です。
場合によっては長時間の会議を繰り返して決定します。

スタートアップの場合は会社名もサービス名もスタート時点では確実に【後発】であり、競合優位性を考えた場合、検索エンジンからの流入をできるだけ得られる様にするべきです。名前を後出しで考えられることは後発の強みです。

弊社は広報効果測定で未だ根強く利用されているクリッピングに変わる効果測定を考えて

Clipperより進んだQlipper

と名付けました。

目的語で戦うより名前を目的語に

こちら、有名なラクスルCMOの田部正樹さんのインタビュー記事です。
この中で非常に参考になることを話されていました。

我々のような後発のスタートアップ企業がWebマーケティングで戦っても、勝てないということが明白でした。
そこで、効果的に認知を広める施策としてテレビCMを活用することで、「ネット印刷 = ラクスル」の世界を目指すことにしました。例えば「結婚式」より「ゼクシィ」と検索する人が多いように、サービス名が代名詞になるほどの認知を形成するということですね。

これを読むと、PRやブランディングの一つのゴールが見えてきます。

それは名前の普通名詞化です。検索エンジンで何かを検索する際に調べたい物を代弁する様な、第一想起語になることがゴールとなるはずです。

安くてボリュームがある焼き鳥屋と入力するより【鳥貴族】と検索する方が圧倒的に楽ですよね。

名前は造語がよい

上記の例の様に、普通名詞化を目指すこと、これによって競合へも流入するはずだった「結婚情報」「ネット印刷」「安い焼き鳥居酒屋」というユーザー層を検索を使って【独占】することができるのです。
ただし、前提があります。

名前で検索してGoogle検索1位であること

これを実現できない限り、ユーザーの第一想起になったとしてもユーザーを獲得することはできません。SEOなどで必死に順位をあげようとしている方々もいらっしゃいますが、名前を変えてしまった方が早いです。

造語であればこの世に存在しませんので確実に1位だからです。

日本語の名前であれば、ローマ字のドメインをすべて取るのが理想です。Googleはローマ字入力ミスもシソーラス検索(連想語)してくれます。

命名に関するフレームワークが詳しく書かれていますので参考にされるといいと思います。私も参考にさせていただきました。

Qlipperという名前の失敗

ドメインも取って、DNSの設定もしてさあローンチということになった際、あるミスをおかしていることに気づきました。

同名のオープンソースのソフトウエアがある!!

オープンソースのソフトウエアは強敵です。GoogleもTech企業なので重要視している可能性が高いです。どうもクリップボードを操作するソフトウエアの様です。

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商標は大丈夫でした。
ただこのままではせっかく造語で命名したのにSEO対策をしなければ1位になれないという本末転倒な結果になります。スタートアップなのにスタートできません。なぜ下調べをしなかったのか。今でも謎です。創業という非日常にパニックになっていたのかもしれません

PRTmesさんのスタートアップチャレンジ

この記事でプレスリリース配信サービスには【転載】という機能があることをご紹介いたしました。転載機能はリリース配信したページを有名メディアへ原文のまま掲載するサービスです。SEO対策としてはかなりレガシーですが、そもそも順位付けのリソースを持たないスタートアップには非常に有効に働きます。

またPRTimesさんは創業2年間はFacebookのフォロワーを4人集めることで、スタートアップチャレンジというサービスを受けられます。
これによって1ヶ月に1通だけプレスリリースが無料で配信できます。

5通のプレスリリースの転載と効果

創業から現在5ヶ月が経過し5本のプレスリリースを配信しました。スタートアップチャレンジは1通しか無料ではありません。2通目からは3万円。スタートアップには厳しい。とにかく無料分だけでどれだけ効果を発揮するか。

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上記が弊社の直近のプレスリリースの数値です。これで分かる通り、転載サイトを50サイト稼ぐことができています。もちろん記事の書き方も重要です。弊社のQlipperはニュース分析ができるので、商品や機能紹介よりもニュース分析結果のレポートで転載範囲を広げることができました

プレスリリース配信サービスは転載範囲が広がる内容にした方がいいです。

被リンクは死んでない

大昔のSEOといえば被リンク稼ぎでした。リンクファームという大量にリンクを持つサイトを量産し、そこから大量の被リンクを得る、またはそこからリンクを買うことで順位を上げる施策が主流でした。
Goolgeはこれを問題視して、コンテンツの質やモバイルでの視認性の高さという軸を導入しSEO業界は激変しました。被リンク施策は死んだと言われました。白黒つけてるー?パンダーってことで清野奈々さん結婚おめでとうございます。

しかし、被リンクは死んでいません。被リンクはリンク元の質が問われているだけであって、良質なコンテンツからのリンクは未だ有効です。

これはGoogleは良質な論文に引用されている論文はまた良質であるという根本的な思想のもと構築されたアルゴリズムだからです。

プレスリリース転載の波及による効果

しのごの言わず以下の画像をお見せした方がいいですね。ご覧ください。

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費用0円で1位にできました!!

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