AI(人工知能)を愛おしく感じ始めるアラサー
ある日、ドタイプのワンピースが目に留まった。
光沢がある生地、クラシックな雰囲気のくるみボタン、イエベに合うダークブラウン、もう何年も見せていない足や下腹を隠せるフレアでマキシ丈、首元のボタンを少し外せばでかい顔をごまかせる…ビビビ以外の何者でもありません。
しかも値段が一万以下リーズナブル…大好き。すぐ買いました。
満足の買い物が出来たのは綺麗なショーウィンドウからではなく、店員さんに勧められたのでもなく、インスタがきっかけだった。
テレビで若い子(言い方w)が「行きたいお店を探す時インスタで探します」と検索ツールとして使うと言っていて、それはグーグル先生に聞いた方がいいのではと思っていた。
映えを乗りこなせなかったアラサーはインスタのアカウントは持っているが、投稿はゼロ。
それでも暇なときに見ると、広告が出てくる。
最初は「ふーん」くらいで良いなと思うものは少なかった。
次に気になるブランドのアカウントを検索する、フォロー。
次は検索ページに自動で表示されるフォロー外の投稿を見る。この人素敵だな。この服も可愛い。
だんだん表示が自分好みになってきて、これもこれもこれも、、
そしてドタイプワンピースに出会った。
知らず知らずの間にインスタのAI(人工知能)を私好みに育て上げていたのだ。
すご。優秀検索ツールやん。
ぼーっとインスタ開いてた時間は無駄じゃなかったんだ。
毎日のように世話をして良かった。
この愛おしさと充実感は、たまごっちのそれに似ていると思った(超世代)
その後も知らないブランドを教えてくれたり、私がベストを追い求め続けているジャンバースカートにいたってはあれやこれやと提案してくれ、毎夜布団のなかで「可愛い」と、ときめきまくっている。
そんな経験、リアルショップであるだろうか。
、、、
私は接客されるのが苦手。
自分のペースで見れないし、横に居られるとなんか話さないといけない気がするし、勧められたらお店のアプリ登録しちゃう。
だからネットで事前に情報収集して、お目当てのものを見に行く。そうなると店員さんとは手に取ってるものの説明が主な会話。
たまにそれに合うものを提案されたりするが、それでドストライクビビビは未だ無い。
店員さんを否定するわけではなく、むしろすごい。
相手の心を読むのはとても難しい仕事。
それに好みや自分がどういう人なのかを把握している人の存在はとても信頼感があるし、親しくなれば何気ない会話も出来るし、店員さんにしか出来ないサービス、付加価値は沢山ある。
でも日々ぼーっとインスタを見ているだけでAIが私を理解し、こんな素敵な提案をしてくれるのは、すごい。
AIはこわいものだ。
人間の仕事を奪われる未来が来る。
子供の頃からそういうイメージが強くあった。(ターミネーターは観てないけど)
確かにそういう職業もあるかもしれないけど。
全てを奪うのではなく、AIは選択を増やす手助け、人間が決めるのをサポートするものなのかな。AIに頼り切らないで、自分の感覚、考え、決断力はきちんと持ってたいです。
こんなの皆さんにとっては当たり前のことなのでしょうが、何歩か後ろを歩くアラサーには新しく、豊かな生活をありがとうと温かい気持ちになりました。