~本当のわたしを見せる日は~【Mulan/ムーラン】Reflection【トド版】
今回、トド奈津子先生が翻訳するのは実写版ムーランの名曲「リフレクション」や。
質問箱でリクエスト頂いた曲やねん。匿名質問箱やから、どなたか存じ上げないんやねど、リクエストは、大歓迎や。おおきに~!
むっちゃええ曲やし、時代にもあっとるから、コロナとぶつからなかったらもっとずっと拡がってたんやないか。ちなみに、公式の日本語歌詞は、歌も歌ってはる城南海はんが作ったそうや。独自の世界観で歌われてるから、こっちもぜひ、聴いてみてやー。
ワイのこのNoteでは、オリジナルの歌詞に忠実に、自然な日本語で翻訳していく。少しでもこの曲のよさが伝わるように、がんばっていくで!
翻訳の解説読むのが面倒なモマエは、いつもの通り、記事の最後にレッツラゴー♪
曲の魂
「リフレクション」は、一言でゆうてアナ雪の「Let it go」と同じ想いを歌っとる。
実際、実写版の歌詞は「Let it go」を意識したところがあることも指摘しておきたいポイントや。
ほな、この「同じ想い」ってなんやねんってゆうと、
「『社会(コミュティ)から自分に求められる姿』と『実際の自分』のギャップへの葛藤」
やってことになる。
「女性」という役割を演じなくてはならないという社会的なプレッシャー、その求められる「女性像」と「自分の内面」とのギャップに折り合いつけられへん。
まー、出来る出来ないでゆうたら、出来るけども、そんな人生いややわー、ゆうことやろな。
ティーンを過ぎて、だんだんと社会との繋がりが出来てくると、特に女性はそうゆう葛藤が出て来るんちゃうか。
もちろん、その像にむしろ積極的に乗っていくゆう生き方もあるやろう。けど、それだけでは割り切れへん、ゆうのもあるはずや。
ワイは男やから、その辺は想像するしかないんやけど。
ちなみに、アニメ版はお姫様の結婚ちゅう所に焦点あたっとったけども、実写版はより一般的化された視点になっとるところも時代を感じさせる。
あとな、この歌詞の遊びゆうか、おもろいところは、タイトルの通り「リフレクション(鏡像、反射して映った姿)」を上に書いた葛藤の隠喩として使っとるところやね。
ちゅうことで、そんな曲の魂感じながら、さっそくバリバリ訳していくでー!
その1
Look at me you may think you see
あなたの瞳に映る私
Who I really am but you'll never know me
それが私だと思ってるんでしょ
Every day it's as if I play a part
でも私は与えられた役割を演じてるだけ
Now I see if I wear a mask
分かってる。そうしていれば、
I can fool the world but
誰にも気づかれない
I cannot fool my heart
私自身以外には
英語的なむつかしさはない。
I play a partは、「役を演じる」ゆう意味。
次に続く「I ware a mask」を「仮面を被って」ってそのまま訳すよりは、前の「役を演じる」をそのまま受けた訳にする方がすっきりするから、「そうしていれば」って訳した。
to fool someone
これも、そのまま抜き出せば「誰かを騙す」「バカにする」みたいな意味になるんやけど、ここでは「演じ切っとる」みたいなニュアンスが出るようにした。
あと、このパートに限らへんのやけど「本当の私」っていいたくなるところを、あえてさらりと「私」って訳しとるところが、小さなミソやね。文脈で通じるやろ、ちゅう判断からや。
その2
Who is that girl I see staring straight back at me?
鏡の中から私をまっすぐに見つめる彼女は誰?
When will my reflection show who I am inside?
鏡が私を映す日は来るの?
I am now in a world where
誰も受け入れてくれない
I Have to hide my heart and what I believe in
隠さなければ。私の想いも信念も。
But somehow I will show the world
でも、本当は見せたい。私の想いを
What's inside my heart and be loved for who I am
そして愛されたい。ありのままの私を
最初のセンテンスには、「鏡」って明示されてされてへんのやけども、文脈から「鏡」を前にした状況ってことは明らかや。
When will my reflection show who I am inside? ゆうのは、直訳したら「鏡に私の内面が映るのはいつになるの?」ってゆう感じやろ。しやけど、まあ、文脈から分かるところは省いた方が、ハイコンテクストの日本語的にはもっと自然や。
その3
Who is that girl I see staring straight back at me?
鏡の中から私をまっすぐに見つめる彼女は誰?
Why is my reflection someone I don't know?
鏡はなぜ私を映さないの?
Must I pretend that I'm someone else for all time?
私は誰かを演じ続けないといけないの?
When will my reflection show who I am inside?
鏡が私を映す日はくるの?
ここは、繰り返しやね。
その4
There's a heart that must be free to fly
誰にも私の心は縛られない
That burns with a need to know the reason why
どうしても知りたいの
Why must we all conceal what we think and how we feel?
なんで私たちは隠さなきゃいけないのか。想ってることも、感じてることも。
Must there be a secret me I'm forced to hide?
私が隠さなければいけない理由はなに?
I won't pretend that I'm someone else for all time
私はもう私以外の誰かのふりなんてしたくない
When will my reflection show who I am inside?
鏡が私を映す日はくるの?
When will my reflection show who I am inside?
私が鏡に映る日は来るの?
ここでの最大のポイントは、主語が「私」から「私たち(We)」に転換してるところやね。
本当の自分を隠しとるのは、自分だけやなくて、みんなそうなんやろってゆうてるんや。「女性」だけやなくて、みんな何かの役割を演じることを求められとって、その役割を演じとる、そんな世界って本当にええの?ってゆう、問いかけなんやね。
ちゅうわけで、今日はここまで(後日解説や歌詞をちょこっとアップデートするかもやけどw)
さて、ここまで読んでくれはっておおきに!曲の理解の助けになったら幸いや!最後に訳の全文のっけとくでー!
翻訳
あなたの瞳に映る私
それが私だと思ってるんでしょ
でも私は与えられた役割を演じてるだけ
分かってる。そうしていれば、誰にも気づかれない
私自身以外には
鏡の中から私をまっすぐに見つめる彼女は誰?
鏡が私を映す日は来るの?
誰も受け入れてくれない
隠さなければ。私の想いも信念も。
でも、本当は見せたい。私の想いを
そして愛されたい。ありのままの私を
鏡の中から私をまっすぐに見つめる彼女は誰?
鏡はなぜ私を映さないの?
私は誰かを演じ続けないといけないの?
鏡が私を映す日はくるの?
誰にも私の心は縛られない
どうしても知りたいの
なんで私達は隠さなきゃいけないのか。想ってることも、感じてることも。
私が隠さなければいけない理由はなに?
私はもう私以外の誰かのふりなんてしたくない
鏡が私を映す日はくるの?
鏡が私を映す日は来るの?