バイバイ、むらたかえでこ。
邨田楓子を演じました、永見弥生です。えみこさんが撮ってくださった素敵な写真とともに感想をつづります。
フーコの家、とっても楽しかったです。本番前は毎回ぼうさんと裏で緊張してトイレに行きたがってましたが、いざ始まると楽しい楽しい!唯一の心配は場転の早着替えくらい。はじめての経験でおもしろかったけど。
本当に、ただ日常を過ごしました。本を読むシーンはほんとに読んでたし、梨のフルーツティーやジュースも美味しかったし、鞄蹴っちゃって思わず謝っちゃったし。
衣装や舞台美術や小道具が、わたしをフーコにしてくれてました。部屋の飾り付けをして、「あ、ここフーコの部屋だ」って。なんにも嘘のない舞台でした。
公演が終わって1週間と数日が経ったけど、まだ終わった感覚がありません。わたしは終わることが苦手です。漫画の最終巻も、ドラマシリーズの最終話も、帰りのバスや飛行機も、お芝居の幕が降りる時も。でも、フーコの家は藤田家住宅とともに、フーコはわたしから離れて、あの緑が鬱蒼と生い茂った大きな家で、音楽を聴いたり、掃除をしたり、梨のデザートを作ったりしているように思います。
素敵なやさしい本を書いてくださり、ありがとうございます。これからもどうぞよろしくお願いします。
オンデマンド版もあるみたいですよ。