脱、感情表現・脱、テンプレ演技
またまた大木です。
確実に今余力があるのは僕なのでブログ書いていきます。皆は演じる事やスタッフワークに勤しんで欲しいと思っております。少しでもより良い舞台に近づくために。
言いつつ僕もここに書き留める事は重要な確認作業の一つです。自身の地点を、立ち位置を見つめる事はさらなる場所へ歩いて行く事に繋がっていくためです。
演劇大学で学んだ事を少しずつ実践していき、それが本当に少しずつではありますが、形になって来ております。
それは脱、感情表現(または脱テンプレ演技)です。
とはいえテンプレートな表現をする事も、一朝一夕で出来る事ではありません。一つの「わかりやすい形」を明確に表現するには経験が必要です。
しかし、テンプレートでわかりやすい演技というものは非常に退屈です。僕は稽古中それを見ると「演技くさい」とか「もしかして今お芝居してる?」とか嫌なことを言います。※嫌な事言われるような事をしてるのが問題だと思ってますよ。
あるワークショップで講師の方に言われたのですが、徳島の俳優の演技はこのテンプレートな芝居をする人が多いように思う、と。
実際それが「演技が上手い」と賞賛されるのを何度も見て来ましたが「本当にそうか?」と眉に唾つけて見てました。
…なんて言いつつ、自身もそういう演技指導をしていた事も多々あります。それはイメージを持たずテンプレ以前の演技ともいえない状態で稽古場に来て何も出来ないでいる、でも舞台に立ちたいという思いを持っている人を何かの形にしてあげたいという気持ちでいたから…
…と、今自分で書いてて思いましたが、それは「演劇のようなもの」を量産していたに過ぎないですね。むむむのむー。
で、そこから少しずつでも離れていく事が大事だとの思いで日々稽古に勤しんでおります。
todokeru,では、リアクションこそが演技の基本という事をモットーに、嘘のない演技を求めるためにインプロヴィゼーションを1000回目標で日常稽古で取り入れたり、(実際は他の予定が逼迫し500回位しか出来ませんでした。また、とかくとっぴな事をするのがインプロだという偏重なイメージを捨て去って行いました。)舞台や映画鑑賞を皆でかなりの本数を観て、各々感想を言い合う機会を持ったり、(敬愛する漫画家の藤田和日郎さんがアシスタントの方と同じ事をされてたという話を最近聞いて勝手にテンション爆上がりしてました)または漫然と日々を過ごさない、日常にこそお芝居の種は転がっているという事を常々言い続けて参りました。
公演時の稽古以前にそういった基礎を作っていく事が何より大事だからです。
スポーツや音楽で考えたら極々当たり前のことです。例えば野球やサッカーでは理想的な球を投げる、打球を飛ばす、パスを出す、シュートを蹴りゴールを決める、それらの技術を磨くだけでなく基盤となるフィジカルが育っていないと試合中にまともなパフォーマンスを行う事は出来ません。
※サッカーなんてプロの世界では一試合で一人平均10キロ近く走ってるんですよ!戦局を読み、ボールを追いながら、やばくないですか?(語彙)
音楽もしかり。楽譜が与えられて音の出し方から始めていたら当然演奏会やライブには間に合いませんよね?日々吹き、指を動かし続ける事で理想の音に近づけるのでしょう。
しかしとかく演劇は、台本もらってから初めて「やろう」とする風潮が多いように思います、というかこれも講師の方がおっしゃっておりました。
とはいえ、我々はアマチュアです。
日々会社で、学校で、または日常の家事に追われて、数少ない時間を割いてギリギリで何とか稽古場に来ている者もおります。※ご家族の理解、助けもいただきなんとか劇団をさせていただいております。ありがたく思っております。
それでも、それだから出来る事を模索しております。
…と、いう想いを込めて日々稽古をかさね、そして今回『bright∴blind』公演の稽古を行なって参りましたが…
「あれ?なんも変わってない?」
※©︎コーエン兄弟『バートンフィンク』より 名作!
というのが稽古当初の感想。
いや正直ついこないだまでそんな感じ、正直絶望してました。
え、今まで何をしてきてたん。一緒にやってきたの何やったんと。いや相手の目見てなくてそんな台詞出んやん。ああほら段取りになってる。リアクション、リアクションは??etcetc…
と!
なっておりましたが、ここに来て、少しずつですが脱、感情表現・脱、テンプレ演技に近付いて参りました!みんなちゃんと考え、どうにかもがいてもがいて進もうとしてくれていました!
勝手に一人絶望しててごめんね♪(軽い)
稽古中にフィードバックして吸収するスピード(人によってスピードの差はありますが)が段違いに変わって来始め、明確に自身の演技の違和感もわかるようになって来ました。
彼らは少しずつ、確実に成長していっております。
そして!それは来る3月6日(日)に証明されるでしょう!!とハードル上げ回った所で終わります!
よろしければチケットにまだ若干の余裕がございますのでお時間ある方はご予約いただけましたら幸いでございます🙇♂️
それでは、また!