創業までの道のり(起)
こんにちは、トドケール代表の野島(@TonyNoji)です!たまに聞かれるので今日はトドケールを私が創業するまでの経緯を書いてみたいと思います。
個人的なキャリアについてはこれを見てください。
トドケールは総務やメール室のための配達物・郵便管理アプリケーションを提供する会社です。同時に、郵便デジタル化業務を遠隔で代行するクラウドメール室というサービスも提供しています。
色々な人にユニークな領域ですねと言われます。そして、全員になぜこの領域で起業しようと思ったのでしょうかと聞かれます。というわけで、私がトドケールを創業するに至った経緯をご紹介したいと思います。
-----------------------------------------
始まりはMBAとインターン
なぜ現在のトドケールのビジネスを作るに至ったか。
この話をするためには私が米国のMBAにて学んでいた2017年まで時間を遡る必要があります。このMBAのなかで私の人生を大きく変えた経験、それが米国でのインターンです。
私のキャリアは公認会計士から始まったものの財務会計の世界にとらわれすぎるキャリアが自分に合わず、4年目により広い業務に関われるコンサルティングへ移籍することにしました。移籍した当初はM&Aやシステム導入など、それまで自分が学び経験してきた財務会計の分野の知識を利用した新しい業務に満足していましたが、それも長く続かず、なんとなくあこがれていた起業の可能性を求めて次のキャリアを目指すべく、MBAを取得するために米国の大学に留学することにしました。
しかし、ここでもキャリアに迷うことになります。MBAの学生の就職活動は渡米する前から始まりますが、実際色々な人に話を聞いてみると戦略系や投資銀行の業務は私がこれまで経験した業務と大して変わらない気がする。さらに、これまで下積みを経て、業務や特定の領域を理解し、やっと自分で仕事を顧客に提案して案件を獲得するというマネージャーレベルのポジションになったのに、業界を変えるとまた作業者レベルに下がってその分野を学びなおすという過程が、なんだかキャリアの後退であるような気がして思っていたキャリアと違う感が渡米する前から自分の悩みとなりました。
それでも、私費留学の投資を回収するだけの収入が得られる仕事と考えると投資銀行やコンサルティング、製薬、外資系テックくらいの選択肢しかない日本におけるMBA学生の就職先の現実をみて、可能性を広げるためにMBAに来たはずなのになぜか狭い世界に閉じ込められるような矛盾を感じていました。そして1年目が終わった時、私は思い切って米国での就職を目指すことに決めました。
MBAの学位が一般的でどの業界からも敬遠されず、社会全体の給与水準も高い米国なら私費留学のコストを回収するリターンを得られる仕事を広い業界や職種で探すことができるはずだと考えたからです。
さて、となれば米国での職探しにはインターンが必須です。本音を言えば、ベイエリアのスタートアップ企業で働きたかったですが、自分の英語力、外国人という身分、経験した業界、学校のランク、そして米国での就職活動を本格化させた時期などを総合的に見たときに、実現は難しいと言わざるを得ませんでした。詳しくは割愛しますが、何社も受け続け、やはり自分が漠然と憧れていたスタートアップで働きたいという思いからとりあえずは自分のこれまでの経験が生かせる会社に入り、その後、テック企業にステップアップしようと考えて活動した結果、私は学校に近い2つの会社で約1年間にわたってインターンとして働くことができました。それが以下の会社です。
Predex Capital Management
不動産投資ファンドであり、日本のPwCでプライベートエクイティファンドに特化したサービスを提供するチームにいたこと、COOがPwC出身だったことで採用してもらえました。従業員も4名しかいない規模で、小さい会社で働きたいという私の希望に合っていました。私はアナリストとして主に米国中の物件を見て、投資対象としても魅力を分析し、データをまとめるという仕事をこなしました。近場であれば自分で足を運び、遠方であればインターネットでひたすら情報を検索してオフィスや住宅、物流倉庫等について多くを学ぶことになりました。米国の地域ごとの不動産の特性や賃料の水準、契約形態など、日本とは異なる内容が多かったですが、何とかキャッチアップして働きました。
Parcel Pending
従業員40人程度の電子宅配ロッカーのスタートアップです。投資ファンドの次のステップとして不動産に関わるテック企業のであれば、不動産投資ファンドの経験が生かせると考えて応募しました。日本では歴史が長い宅配ロッカーですが、アメリカではアマゾンが出したアマゾンロッカーをはじめとしてここ数年の間に登場した新しい荷物受け渡しのソリューションとして脚光を浴びていました。シアトルのAmazon Locker、サンフランシスコのLuxer One、ボストンのPackage Concierge、そしてアーバインのParcel Pendingが4強としてそれぞれの地元のアパートメントを制圧し、全社が中西部に進出して覇権を争う大混戦という業界勢力図を見たときには興奮したのを覚えています。それまで特段、物流に興味はありませんでしたが、広い世界との出会いを求めていた私は迷わず飛び込みました。
この二つの経験から私は不動産と物流が交わる珍しくそしてニッチな分野に足を踏み入れることになります。そして、この2社のインターンがトドケールの原点となります。
次へつづく。。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?