前回のnoteから1000円に値上げした理由


私のnoteは基本全文無料にしており、記事内容に共感し応援してくれる方に購入やサポートをお願いする形式を採っています。

この方法を採用している一つ目の理由は、購入のハードルによって知ってほしい内容が伝わらないという事態を防ぎたいという思いが一つにはあります。

ただこの考え方も賛否あり、大半のフリーライダーによって投稿記事にかけた時間や労力に見合った対価を享受できないという懸念があります。

その懸念に関して私は明確な答えを持っていませんが、これほどに高度にインターネットが発達し、完全にユビキタス社会となっている現代において、情報価値に対価を払わないという行為が、これから先の情報社会に順応していかないという宣言と私は考えています。

故に、この価格設定にすることでこれから先の社会を生きていこうとしている仲間を見つける為の手段でもあるというのが”無料公開有料記事”にしている第二の理由です。

そして、値段を上げた理由は、読書グループ仲間であり、同じnote執筆仲間でもあるnami_dolphine_namiさん(以下namiさん)による私のnoteへの感想からです。

namiさんのnoteです。素晴らしい情報提供者の一人です。
【ラジオ放送で伝えられていた内容とは?】
https://note.mu/nami2018/n/nb33df680ddec

namiさんは私の”無料公開有料記事”というやり方をヒントにしてくださりnoteを始めたそうなのですが、その値段設定について以下の様に述べておりました。

出雲さんのnoteを見ていてふと感じたことがあります。それは全文公開をしたあとに募っている金額があまりにも安すぎる…
これはすごくもったいない…
という思いです。
もちろん出雲さんの考えがあってその金額を設定しているはずなのでこれは個人的な意見になってしまいますがこれ、もっと金額あげていいのになぁ…
そうしたら
結果的に応援サポートにつながるのになぁ…
(中略)
私はこのように文章を作ることが楽しいと思って書いていますが、それでも考えや思いを表現するためにはどうしても労力が必要となってきます。
どう書いたら興味を持ってもらえるのだろうそう考えながらひとつずつ言葉を紡いで文章を作り上げています。
そこにはもちろん伝えたい!という思いがあるからこそ、これからもこの活動は続けていきたいと思っていますが、その部分に対する結果がなかなか見えてこないと少しずつ続けていくことがつらくなってしまうのではないのかな・・と思います。

この感想から私は反省と気づきを得ました。

まず、反省点としては設定金額が低すぎたことで、衰退していく出版業界と同じ構造を自ら作り出してモチベーションを下げてしまったという点です。

出版業界で著者がもらう印税は値段の10%と言われいます。
800円の文庫では一冊売れてたったの80円の儲けです。
ここでは詳しいことは省きますが、出版業界の衰退の一つの要因は取り分の低さにあると思っています。

私はプロのライターでも著者でもありませんが、文章を書くということはかなりの時間と労力を使います。
私は数千文字程度のnoteですらとても大変だと感じているのに、数万文字を書き上げる著者の労力たるやはかり知れません。

しかし、その印税がたったの10%となると、これでは真面目に執筆をしている著者ほど泣きを見て、
”絶対幸せになれる方法!”
といった類の大衆受けをねらい、売れる事だけを目的とするような”コンビニ本”が横行するのも当然だと思っています。(コンビニの本が悪いと言いたいわけではありません。)

少し話がそれましたが、労力の成果として分かりやすいのがお金です。
経費や労力に見合った対価が得られなければ、モチベーションが維持しがたいのは経済システムに生きる我々、特に資本主義社会においては当然の結果です。

(上限はありますが)自由に値段設定ができるnoteにおいて、自らのモチベーションを下げる行為をしてしまったことをまず反省しました。

次に、気づきとしては1000円という設定で実績を作ることで、この先同じやり方で情報発信をする輪が広がると思ったからです。

何か伝えたいことがあっても、様々な理由で断念してしまうことがあると思いますが、私の個人的な感覚では、断念してしまう9割がたの理由は環境などではなく気持ちの問題だと思っています。

もし、自分の情報で月に数万でも収入が増えると分かれば、結果として情報発信の活発化につながると思いますし、1000円という現代の大衆感覚としては高めを設定することで、本気で情報を発信しようとする人とお金儲けだけを目的とする人との差別化としてある程度機能するのではと思いました。

また、情報というものは印税10%のような小銭程度の価値ではなく、より高く対価として支払うものであるという流れを作っていきたいという思いもあります。

以上が私がnoteの金額を1000円に設定した理由です。

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出雲智之
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