ソンジェ背負って走れ11_ストーリーごとの感想_6話(最終回までのネタばれ有)
前回の投稿も見ていただいてありがとうございます!やってきました第6話。今回も、最終話までのネタバレ全開で語っていきますので、まだ全部見ていない方はすぐにこのNoteを閉じてくださいね!笑
第6話…。個人的には、このエピソードのテーマは「初恋」だと思います。
オープニングも5話の続きからではなく、元の世界線でソンジェが初恋の人のことを嬉しそうに話して、それをソルが聴いているシーンから始まります。そして、ソンジェの告白が儚く散ると共に、それまでのソンジェのセリフがパズルのようにはまりソルが「ソンジェの初恋の人は自分だったんだ」と気づく…。この全てのシーンが6話に詰まっていると考えると、やはりこのエピソードはソンジェの初恋がストーリーの軸になっていることは間違いないと思います。ソンジェ背負って走れ、全16話全体のまとまりや構成が最高なのはもちろんなのですが、各エピソード単体としても上質ですよね。いやはや…6話も盛りだくさん!笑
また、細かくドラマを見ていくと、OSTや照明、何気なく聞いているセリフまでこだわってドラマが作成されていることに気づきます。こまかーいところまで感想を書いているので、長い記事ですが最後まで読んでいただけると嬉しいです!
オープニングは前述のとおり元の世界線から。ソンジェがソロでラジオにゲスト出演しています。ソナギをBGMに初恋エピソードを懐かしそうに話すソンジェ。視聴者的には、映像ではソンジェの一目惚れシーンを見ていますが、改めてソンジェ本人からその時のことを聞くのは初めてな気がします。この時のセリフも素敵ですよね…。笑顔を見た瞬間、息をするのを忘れたようだった…。このドラマ、セリフも一つひとつが綺麗なので、いつか韓国語のまま理解したいくらい…。そして綺麗なだけではなくて、このセリフによってソルがソンジェの初恋は自分だと気づくという…泣。脚本狂ってるほんと…。
そして「(初恋の人って)どんな人かしら〜」と微笑むソル。あなたです!!!と特大ツッコミを入れるとともに、車椅子でラジオを聴くソルの後ろ姿がどこか寂しそうな印象を持ちます。お願いこのままソルの足を守って…と願ったのを覚えています…。
そして5話の続きに飛びます。テソンの取り巻きに絡まれるソル。ここも面白くて好き!笑
「(取り巻きたちに)殴られてたらどうするんだ!」のソンジェのセリフの直後に「ヤーーーー!」というソルの声笑。ソルはソンジェが心配するような弱い乙女じゃないのに、ソンジェの目にはそう写っていないのが面白い笑。恋は盲目とでも言いましょうかね…。このソンジェのセリフとソルの背負い投げの場面の間が最高!
ソルはテソンにブチ切れて、めちゃめちゃはっきりとお別れを告げますが、「取り巻きを追い払うためじゃなくて、本当に好きなんだ」って言えないテソンの表情が終始切ない…。
そしてついに5話の最後の場面!ソンジェが間接的に(でも実は直接的に)告白します。ここからのコメディの小ネタシリーズが面白い。テソンとソルが別れたと知って、知らない人にハイタッチするソンジェは面白すぎるし素直すぎる笑。そして玉ねぎで泣いてるソルに勘違いして「いっそ俺の胸に飛び込んでこい!(馬鹿でかボイス)」は本当に爆笑。そしてソル兄に顔面蹴られて、マッコリ1滴で酔い潰れる不憫ソンジェ…スーパースターソンジェの面影は一体どこに…。ソル兄に「ちょっと残念なやつだよな」って言われてますが、まあそう思うよね…。
そしてソルの家に運ばれたソンジェ。さ〜〜ここから皆さんも大好きだと思われる場面!コメディとロマンスの場面の緩急激しすぎて、画面から目が話せません。
ソンジェの具合を確認しにきたソル。忍足でソンジェに近づいて、扇風機かけて、寝顔を見て、生きていることを確かめて…。(ここでソンジェが将来死を選んでしまうことを視聴者に思い出させるのがさすがだなと思ってます…。)ここまでドキドキさせておいて、いきなりソルが幽霊みたいな風貌になるというコメディに笑。そしてすぐにまたロマンス場面へ!
扇風機かける→寝顔眺めるの流れがソンジェの部屋の場面と同じですね。ソルのことを好きなソンジェと同じ行動をするソル。あーーもう推しとしてじゃなくて青年として好きなんだねぇ〜と思いました。
そしてソル兄から隠れるために一緒の布団に入って隠れる2人。私はこの時のソンジェの表情の変化が大好きです(我ながら細かい)。初めはとにかくソル兄から隠れることに必死だけど、段々と「あれ、ソルのこと抱きしめてる…な…?」みたいに現状に気づき始め、徐々にソルから離れていくあの一連の表情!完璧です(私的に笑)。
そしてそこにひょっこり顔を出すソルが可愛すぎる!!!!!いや〜〜ソンジェのキス我慢大会とかSNSでよく言われてましたが、ナイスネーミングすぎる。ここはもうソルの可愛さが素晴らしすぎます本当…。
あとはこの場面の照明も好きです。夕暮れ時、西日でちょっと汗ばむ気温が画面越しによく伝わってきます。ドキドキしているから汗をかくのか、蒸し暑くて汗をかくのか…。そんなアジアな気候とこのシーンの2人の体温がそのまま伝わってくるような気がします。この感情的かつ気候的な蒸し暑さを理解できるのはアジア人特有だと思うので、日本人に生まれてよかった…と強く思いました(欧州の夏は全く蒸さないので、この蒸し暑さの感じは理解できないと思う)。
2人で餃子を食べる場面も大好き。これも未公開映像がありましたね!自習室でお腹がなってしまって、恥ずかしくて寝たふりをするソルを見て、「夕飯食べに行こう」と付箋に残して外に出るソンジェ。いや〜なんと爽やかかつスマートな誘い方!そして、熱い餃子を食べてしまったソルに何の躊躇もなく手を差し出して「ここに吐き出して!」なソンジェ。そりゃ好きな人のそして推しの掌に吐き出せるわけもなく、ごくんと飲み込んだソルに水を上げるソンジェ。いや〜素敵すぎる〜愛だ〜。
昔、何かのバラエティで女性芸能人の方が「自分が吐いてしまったものを素手で受け止めてくれるような人がいい」と言っていて、その時は全く理解できなかったのですが、このシーンを見てから深く共感するようになりました笑。確かにそんな男性素敵だ(吐瀉物とこれは別物だけど…)。そしてこれは作家さんの旦那さんとのエピソードをもとにしたと知ってさらにときめきました笑
帰り道テソンと会い話をすることになりますが、この時のソンジェの回想上の2人の会話が面白すぎる笑。2人がいい雰囲気になるのでは?!くらいまでならわかるものの、何でそんなに古いドラマ調なんだ笑。名セリフの連続すぎて面白い笑。頭の中どうなってんのさ笑。ここの「えーいまさかね…」と思っても気になって外に飛び出すソンジェの表情が100点!ちょっとアホな(いい意味でね?!)高校生ソンジェそのもので、ピョンウソク本当にすごい。
そして実際のソルとテソンの会話はえらいサバサバしてた笑。素直に謝るテソン。2番手って最後までヒロインに理解されなかったりすることもあるけど、こんなに早く「実は思ってるより悪いやつじゃない」ってことをソルに理解させてくれる脚本でありがたいし、何ならちゃっかり告白もさせてて素敵。そこまで重くないのもいいよね〜。真剣に告白して振られちゃったら、このあとずっと気まずいもんね…。軽いけど真剣であることが伝わる告白、とってもよかったな!それに対するソルの「わーーーーありえん」みたいな声、大好き笑。
そして熊のぬいぐるみからソルが録音した音声が流れる悲劇起きてるけど、そんな中結構真剣に「ずっと一緒にいようか?」と伝えるテソン…おもしろシーンなのに果てしなく切ないテソン…。この時、テソンはお母さんに甘える子供みたいな表情をしている気がして、やっぱりテソンはお母さん的なソルを母性として求めてるのかな〜と思いました。そのあとテソンが1人で思い出すソルはどれもお母さんみたいなソルですよね。
ソンジェとテソンがソルに求めるものが根本的に違うから、視聴者は結末に納得できる気がします。私は基本的に三角関係があんまり好きじゃないのですが(当て馬の方が可哀想になってきちゃうし、何で主人公のことをヒロインが選んだのか理解できないことがたまにある。あとは2番手が弱すぎても戸惑う)、今回はここまで根本的にソルへの思いが違うとしっかり納得できます。
ソンジェに家庭菜園で育てていた植物を根っこから抜かれるキムウォネ笑。今回も短いシーンできっちり笑わせてくるのが流石すぎます笑。
そして警察に警備をしてくれと頼むソル。こうやって自分の事故をきちんと防ごうとしっかり行動するソルが本当に大好きだし、ノーストレスで見れました。信じてくれないと思うけど、自分にできることは100%やり切るソル。素敵すぎる。
そしてそして!野球観戦に2人が出かけます。いや〜リュソンジェやってんな!なやり取りが続きます。特に飲み物でソルの顔を挟むのが個人的に大好き!満面の笑みで笑うソルの笑顔可愛すぎませんか???そしてソンジェも過去イチ爽やかな気がする。
そして野球の試合が終盤に向かうにつれて盛り上がる観戦、高まる高揚感…勝利を全力で喜ぶ顔を見て、あーー本当に好きだなーーって改めて実感して告白してしまうこの一連の流れが大好きだし、このリアルな空気感がよーーーーーーく伝わってきます。そしてこの時の純なソンジェの表情がマジで純で(語彙力足りない)、ピョンウソク32歳なの本当意味わからなくなります。
野球観戦のこのシーンは結構騒がしいのに、OSTは春の雪が流れていて…でもそれがとっても良い。周りは騒がしいのに、ソルに目を奪われて周りの喧騒が耳に入っていないソンジェの心境をよく表していると思います。ソンジェがソルに一目惚れした時のような…息をするのも忘れているような感じが強く伝わってきます。3話で告白するタイミングをぐるぐる考えていたソンジェだけど、結局は心が「今だ!」と言ったときに素直にスッと告白したんだなーと思うし、なんか理解できますよね。本当にソルが好きなんだな、という気持ちも、場の空気も手伝ってソンジェの好きな気持ちが最高潮に膨れ上がったんだな、という流れもすごく自然で素敵だなと思います。
告白の言葉もとても綺麗。雨が嫌いだったのにソルのおかげで嫌いではなくなったソンジェ。未来で天気が良いと死にたくなっていたソルを救うことになるという流れもとても良い。このドラマはEclipseというバンド名もソルという名前も、何から何まで天気と絡めていてそれがすごく素敵。私もこのドラマで夕立嫌いじゃなくなりました笑
でも、ソンジェが思いを伝えている途中で映るソルの表情は固くて、「あ、断るんだ」というのがすぐに伝わってきます。ソンジェがソルに柔らかく微笑みながら「すごく好きだ」と伝えるのとは対照的に、辛そうに涙を溜めて固い表情のソル。この2人の表情が繰り返し映るたびに、その感情の差に苦しくなりました。ソルは断るんだろうし、ソンジェはソルの事情を全く知らずに嬉しそうにしているし…。
長い沈黙の後、ソルが「ソンジェ、」と声を発するのですが、このセリフだけでソルがソンジェを傷つけないように、でも勘違いはされないように言葉を選んで断ろうとしていることが声色で伝わってきました。本当はソルもソンジェのことが好きだけど、グッと抑えて正しいと思われる選択を懸命にしようとしているソルの心情がこの一言だけで痛いほど伝わってきて、見ている私も泣きそうになりました。後からメイキングを見たのですが、監督が「この『ソンジェ、』というセリフでより一層視聴者の感情が強まるようにしてほしい(超意訳)」とヘユンちゃんに伝えていてびっくり。監督の意図そのままに私の感情を動かすヘユンちゃん…凄すぎる…。
そしてテソンがソルのお母さんを目撃することで発覚するソル母の入院。これもうまいですよね。ソルの家の火事をテソンが消さなかったら、テソンとソル母は面識がなかったと思うので、仮にテソンが元の世界で入院したとしてもソル母だとは気付けない。火事のエピソードがあるからこの場面ができるんですよね〜。本当に無駄な出来事がないストーリー展開で、本当にあっぱれ。
テソンにソルが「未来を変えてみて」と伝えるシーンもいいですよね。テソンが茶化さずに真剣に聞いているのも良い。最初の世界線では名前も覚えられていなかった存在のテソン。こうやってソルがテソンにも丁寧に接していったから、結果テソンが警官になりソンジェとキムヨンスの悪縁を断ち切ることになると思うと…。なんだか胸アツです本当に…。
そして結局病院でソンジェの告白は断られてしまうのですが…。またそれが切ない。ソンジェの初恋はどうしたってソルなのに、ソルは自分のタイムリープ後の行動によってソンジェに好意を持たせてしまったと思っているし、未来に戻った後の自分のこと、またソンジェのことを思って断っていますが、ソンジェにそのことは伝わらない。ソルの「勘違いさせてしまった」と言う言葉を必死に否定するソンジェが忘れられません。ソルは全然聞いていないけど、しっかりとそこは間髪入れずに否定するソンジェは私的にノーストレスでした。「違うって言いなよ!!何で言わないんだ!!!」って思うドラマ沢山あるので…。
ヒロインが主人公の告白を一旦断ることは珍しくないと思うのですが、正直「え、別に断らなくても良くない…?」と思うこともありまして…。でもこの場合は、そうするしかなかったソルの心情が本当に理解できますよね。どうせ自分は未来に戻ってしまうし、そうなるとこの世界の本来のソルは理解できないだろうし、結果ソンジェを傷つけるし…。そして何より、ソンジェが好きなのは本来のソルではなく、未来からきて救いたい一心で近づいてしまったソルであり…。感情先行型と言うよりしっかり考えて行動するソルのタイプ的にも、ソンジェを受け入れるという選択肢は微塵もなかったのだと思います。ソルの環境的にも、ソルの性格的にも納得のいく選択ですよね。「こうすればいいのに!!」という選択が見当たらなすぎて視聴者としても苦しかった…。
そして本当に本当に強くキッパリと断るソル。本当によくできた子だ…。私だって好きだけど事情があるんだよ云々と言わずに「もう病院に来るな」「あなたの気持ちには答えらえない」とソンジェの目をみてしっかり伝えるのは、もうそれはソンジェへの愛情の一種だなと思いました。強い人だな…イムソル…
そして急に事故当日。いや〜展開のテンポ良すぎる(褒めてる)。絶対外に出ないと決めていたソルだけど、ソンジェが雨に降られていることを心配して外に出てしまう…。本当に何で外に出たの…ソンジェきっと雨に降られても風邪ひくくらいだから大丈夫だよ…とめちゃくちゃ思いましたが、このおかげでソルが「ソンジェの初恋は元の世界の自分であって、未来からきた私ではない」「自分の積極的な行動がソンジェを勘違いさせたのではなかった」と言う超重要事項に気付いたのでOK!
私、このシーンもすごく好きなんですよね…。そして過去のソンジェの発言たちがパズルのピースのように組み合わさって、ソルがそのことに気づくのが素晴らしい。タクシーの中でのふとした会話、6話冒頭のソンジェのラジオのインタビュー、ソルに向けた告白の中の一節…。これらソンジェの発言も何か「絶対伏線だろ!」みたいなわざとらしいものでは全くなくて、その場その場で自然なセリフだからすごい。いやはや…本当に本当によくできた脚本です。
ということで6話を細かくみていくと、脚本の素晴らしさに改めて脱帽。もう普通のドラマならクライマックスなのではないか?というような展開ですがまだ6話。しかもここからどんどん面白くなるから凄すぎる…。それに比例して私のレポもどんどん長くなる…笑。最後まで読んでくださってありがとうございました。次はついに7話…!!