夢語り㉘

(単なる夢の記録)

信号機のある四つ辻。
信号機には信号の下に鳥の巣に似たポケットがついており、白い冊子が数冊入っている。自転車から伸び上がって冊子を取ろうとしていると、通りがかった老婦人が「私もそれを取りに来た」と言う。老婦人のほかには警官が立っていて、不思議そうに見物している。私は冊子に手が届かなかったので、そばにいた誰かに取ってもらった。自分の冊子を手に、自転車で帰る。
自転車に乗りながら、片手で冊子をめくる。児童文学の同人誌のようで、私の書いた作品がいくつも載っている。それぞれの作品に今江祥智氏が批評してくれていた。そのひとつには、主人公を少年ではなく作者本来の姿である(少)女で語るべきだと書かれていた。その脇には、私の顔の特徴をとらえた点描画のいたずら書きがあった。

(1993年4月14日)

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