レポ23:加太港第1防波堤灯台(2019/5/3)
和歌山県和歌山市の北西端にある加太(かだ)港。紀淡海峡に面しており友ヶ島への往復船が出ていますが、今回は家族と釣り人の憩いの場である防波堤に注目してみました…
=================================
年々その数を減らしている灯台を護るため、灯台病の記者が灯台訪問の魅力などをお伝えする『全国の灯台巡礼レポ』。灯台マニアの方のみならず、灯台のある風景を通じて地域の魅力を再発掘したり、地元の原風景を護りたいと願う地元の方々にも参考にして頂ければ幸いです。
※今後も不定期で灯台情報を更新していきます(無料)。ご興味のある方は『全国の灯台巡礼レポ』をフォローお願いします
◼️レポ23:加太港第1防波堤灯台(2019/5/3)
和歌山県和歌山市の北西端、大阪府との県境そばにある加太(かだ)港は、紀淡(きたん)海峡にある友ヶ島への連絡船が発着しています。
ちなみに、紀淡海峡は友ヶ島を構成する地ノ島と沖ノ島により、『由良瀬戸(淡路島-沖ノ島間)』『中ノ瀬戸(沖ノ島-地ノ島間)』『加太ノ瀬戸(地ノ島-紀伊半島間)』と三分されており、和歌山側の海峡に加太の名が冠されています。
友ヶ島には日本の標準時の子午線である東経135度線や、大阪条約で建設された友ヶ島灯台など見所が沢山あります。
そんな観光人気の友ヶ島ですので、長期連休真っ只中のこの日は大混雑でとても渡る気にはなりません。夏休みやG.W.は避ける方が無難ですね。
ということで、今回は加太港の防波堤灯台2基をメインに巡りました。加太港は大小様々な防波堤があり、複雑な港湾を形成しています。
1基目は加太港第3防波堤灯台。銘板が剥げており付いてなかったので確証はありませんし、どれが第3防波堤なのか素人目には判別不可能ですが、十中八九間違い無いと思います。
この後に登場する第1防波堤灯台と対照的にスリムなフォルムです。灯頂部が取っ手のような形をしており、機能的な意味合いは謎ですがカッコいいですね。
加太港灯台のもう1基は、加太港第1防波堤灯台です。
こちらは重量感たっぷりのズッシリとしたフォルムで迫力があります。ところどころ破損したり汚れたりしている様が、歴戦の猛者のような佇まいを醸し出しています。しかし、初点灯は平成元年12月。意外と若手なんですね。
この加太港第1防波堤は「大波止」とも呼ばれており、堤防の幅も広く距離も長いため、地元の家族連れや釣り人達の絶好の憩いの場となっていました。中にはテントを張って準備している人たちもいます。
防波堤の手前には浜辺もあり、子ども達がハシャいでいたり、マリンスポーツを楽しんでいる人たちもいました。ただ、メインの海水浴場は港の北側に広がっています。
ちなみに、加太(かだ)という地名の由来は「干潟(ひがた)」からきているとも言われているようです。
第1防波堤近くにある淡嶋神社は、全国1,000社近くある淡島(粟島)神社の総本山として由緒あるスポットで、観光客も数多く訪問しています。
このように入り組んだ港内ですが、その分、様々な自然の恵やレジャーが楽しめるとのことで、沢山の人で賑わっていました。
友ヶ島は有名な観光スポットで訪問される方は多いかもしれませんが、その発着港である加太港にも沢山の見どころがありますので、是非、友ヶ島だけでなく港周辺も含めて巡って頂きたいです。
村上 記
年々その数を減らしている灯台を護るため、灯台を訪れる魅力などをお伝えするプロジェクト。灯台マニアの方のみならず、灯台のある風景を通じて地域の魅力を再発掘したり、地元の原風景を護りたいと願う方々の想いを大事にしていきたいです。