レポ33:深日港西防波堤灯台(2019/5/3)
大阪府の西南端にある泉南郡岬(みさき)町。古くから交通の要衝であり、南海道の起点として現在活躍している深日(ふけ)の港。ここの夫婦灯台を今回は訪れました…
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年々その数を減らしている灯台を護るため、灯台病の記者が灯台訪問の魅力などをお伝えする『全国の灯台巡礼レポ』。灯台マニアの方のみならず、灯台のある風景を通じて地域の魅力を再発掘したり、地元の原風景を護りたいと願う地元の方々にも参考にして頂ければ幸いです。
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◼️レポ33:深日港西防波堤灯台(2019/5/3)
大阪府の西南端にあたる泉南(せんなん)郡岬(みさき)町。西方の海には兵庫県の淡路島を臨み、南方には和歌山山脈が控えており和歌山県とも隣接する地域。
そのため古くから交通の要衝とされていました。特に深日(ふけ)港は現在、淡路島の洲本市との連絡船が1日4便出ており、大阪・和歌山県域から淡路島への動員を一手に担っています。
そんな深日港には東西の防波堤にそれぞれ灯台があり、夫婦灯台となっています。
まずは赤灯台の「深日港西防波堤灯台」へ向かうと、いつものごとく沢山の釣り人たちで賑わっていました。瀬戸内海で北向きの港で非常に波が穏やかなので人気なのでしょうか。
間近で赤灯台をみると所々破損しており、触れるのも憚られるほどの厳戒体制でした。
剥がれ落ちたタイルが痛々しいです。
心なし日に晒されてタイルの色が薄くなっているような気がしますね。昭和44年(1964年)初点灯ですから、満身創痍なのでしょう。
お相手の白灯台「深日港東防波堤灯台」に移動する間に、横目でチラ見した深日洲本ライナー。大阪府泉南郡岬町と淡路島の洲本市を繋ぐホットライン(社会実験運航中)です。
かつては戦前から関西汽船が運航していた由緒ある航路なのですが、明石海峡大橋の開通による陸ルートの拡大に伴い年々業績悪化し、1999年に廃業してしまいました。
しかし、そうなると大阪・和歌山に住まれている方たちは淡路島・四国へ向かう場合、全て明石海峡大橋を経由する必要があり遠回りです。そこで「大阪湾南回りルート」実現のため、現在、深日港で社会実験でのフェリー運航を行っているところなのです。
そしてお目当ての白灯台へ向かいます。
赤灯台ほどではありませんが、こちらも少し破損が目立ちますね。
「やはり灯台の置かれている環境というのは価格だなぁ」と思っていたら、たまたま深日洲本ライナーが出港時間を迎えました。1日4便ですからついてますね。片道約55分で淡路島の洲本港と大阪の深日港を結びます。
フェリー移動のメリットは自転車なども気軽に乗せられること。この距離感であれば日帰り旅行も容易ですね。
深日港の乗船券売り場には灯台のエモいポスターが貼られており、港や灯台が地元に愛されていることが伺い知れました。
村上 記