【青眼の白龍】デッキリスト変更について
標記の通り、このたびデュエルロワイヤルの【青眼の白龍】について、リストの調整を行わせていただくことといたしました。
”1000年先も遊べる” ”固定デッキ”での対戦をテーマとしたデュエルロワイヤルにおいて一度決定したプールを改訂するということはいわば「禁じ手」であり、我々としても断腸の思いであります。特に、既にカードを集めていただいた方々には再度お手数をおかけすることとなってしまい、大変申し訳なく思っております。
しかしながら、固定デッキ対戦においてプールの完成度はその価値に直結するものであり、改善の余地を残した状態でプールを固定してしまうことは何としても避けたいと考えました。また、これから同じプールで長く遊んでいただくことを考えれば、今からでも修正を行い、その楽しさを少しでも向上させられるよう最善を尽くすべきではないか、という結論に至りました。
リスト改訂に至った経緯・個別カードの変更理由は下記のとおりです。皆様にはご迷惑をおかけしますが、何卒ご理解を頂けますと幸いです。
調整内容
Out:「ホルスの黒炎竜LV8」×1「ホルスの黒炎竜LV6」×2「ホルスの黒炎竜LV4」×2「クロスソウル」×1「青き眼の威光」×1
In:「洞窟に潜む竜」×1「センジュ・ゴッド」×1「仮面竜」×2「ボマー・ドラゴン」×1「コドモドラゴン」×1「強化蘇生」×1
調整に至った経緯、調整前リストの課題点
このデュエルロワイヤルフォーマットでプレイしたことがある方はお気付きかとは思いますが、この【青眼の白龍】というデッキは他のデッキと比べて勝率が芳しくありませんでした。過去のテストプレイ段階でも数度に亘って調整を行ってきました(vol.3の記事を参照)が、十分な改善が行えているとは言い難い現状でした。
その要因を検討した結果、「時間を稼ぐ手段を持たず、”カードが揃うまで待つ”という選択肢を取ることが出来ない」という構成に課題があるとの結論に至りました。この点については【青眼の白龍】のコンセプトを”攻め”のデッキとして位置付けたこともあり、意図的な部分ではありました。
しかしながら、儀式パーツや「ホルスの黒炎竜」などのコンボ寄りのカードが多い構築でありながらも、そのパーツが揃うまで耐える手段を持たない、という嚙み合わなさは想定以上に厳しいものでした。その結果、手札が芳しくない場合には成す術なく負ける他なく、そうでなくとも長期戦に持ち込ませないよう「ミラーフォース」等の除去を割り切って仕掛けていくプレイが好手とされてしまい、総じて運要素が強いデッキとなってしまっています。
一方で、回っていた場合のデッキパワーは他のデッキにも引けを取っていないところではあるので、カードパワーは大きく変更せず、「仮面竜」というリクルーターを中心に”守り”の動きを取れるような調整を行うこととしました。
◆入れ替えカードの個別理由
各カードの入れ替え理由としては以下の通りです。
〇今回不採用としたカード
・「ホルスの黒炎竜」:前述の”攻め”というコンセプトの表現として採用していたカードです。リクルーターが非常に多いデュエルロワイヤル環境では、「ホルスの黒炎竜LV4」の攻撃が通りやすく、続く「LV6」「LV8」と相手に強いプレッシャーを掛けていけることを評価しての採用でした。
しかしながら事故の一因でもあり、ワンサイドゲームを引き起こしやすいカード群であることも否めなかったため、「仮面竜」を中心としたパッケージ投入の枠を捻出するため、残念ながら入れ替える形となりました。
また以前のテストプレイで見落としていた箇所なのですが、「ホルスの黒炎竜LV4」はその”コントロールを変更することはできない”効果により、「サクリファイス」の装備効果を受けません。このため【サクリファイス】側では「LV4」単騎という布陣を突破することは非常に困難です。一方で【青眼の白龍】側でも「LV4」 のみでは【サクリファイス】の「黒蠍-棘のミーネ」を超えることが出来ず、デュエル盤面の硬直を引き起こしてしまうという問題が発覚しました。このことも考慮した結果、続投は難しいという判断に至りました。
・「クロスソウル」:原作での活躍と破壊を介さぬ強力な除去であることを評価して採用していました。しかしながら「ホルスの黒炎竜LV6」が抜けてしまい、対応カードが「白竜降臨」のみとなることを考慮すると、続投は難しいと考え、こちらも併せて入れ替え対象としました。
・「青き眼の威光」:「青眼の白龍」へのアクセス札であり、数少ない”守り”の札として事故率軽減に貢献していたカードでした。しかし終盤腐りやすいという弱点を抱えたカードでもあり、「仮面竜」の投入によりロングゲームの機会も増えると考えた結果、他のカードに枠を譲ることとしました。「青眼の白龍」へのアクセスは「センジュ・ゴッド」投入による「白竜の聖騎士」の儀式召喚安定化で補えると考えております。
〇新たに採用するカード
・「洞窟に潜む竜」:「仮面竜」からのリクルート先の一つです。「高等儀式術」に対応した通常モンスターであるのは勿論ですが、「仮面竜」は「キラー・トマト」などの属性リクルーターとは異なり、守備表示で特殊召喚することも可能なので、2000という守備力も一定の評価が出来ると考え、採用に至りました。
・「センジュ・ゴッド」:「マンジュ・ゴッド」3枚と「ソニックバード」1枚と合わせて計5枚体制に増量しました。決して単体で強力とは言い難いカードではありますが、このデッキの強みの一つである「白竜の聖騎士」を更に安定的に運用でき、また間接的に「青眼の白龍」へのアクセスが増えることで、各種蘇生札のパワーも上げられることを評価しました。
・「仮面竜」:今回の変更の核となるカードです。投入理由は前述の通り、”守り”の動きの追加と事故率の軽減にあります。その他デッキ同様にリクルーターを追加したことにより、デッキ内に触りやすくなり、よりプレイの幅が出せるようになったと考えています。
・「ボマー・ドラゴン」:「仮面竜」のリクルート先として最も採用したかったカードです。これまで汎用カード以外に除去カードが一切なく、戦闘で突破出来ない「お注射天使リリー」や「サクリファイス」、「仮面魔獣デスガーディウス」などのカードを相手取った場合、解決策を素引きすることに賭ける他ないという課題がありました。「仮面竜」及び「ボマー・ドラゴン」の追加により、これらへの一定の対抗策を準備でき、一方的なゲーム展開を減らすことが出来ました。
・「コドモドラゴン」:「仮面竜」のリクルート先の一つであり、素引きした「青眼の白龍」に役割を与えられるために採用しました。相手の視点では手札に「青眼の白龍」があるかは分からないため、このカードをブラフとしてリクルートするだけでも時間稼ぎの効果が期待できます。
・「強化蘇生」:「ホルスの黒炎竜」というサブギミックを外したため、メインである「青眼の白龍」の出力回数を増やせるように投入しました。直接「青眼の白龍」を蘇生することは出来ませんが、「白竜の聖騎士」を経由ことで間接的に可能になります。また攻守が100アップする効果も、打点が強力であるというデッキの特徴を生かすことができ、特に「アサルトワイバーン」「創世の竜騎士」を1900打点に出来る点が大きな評価点です。
変更後のリストでもテストプレイを行い、想定通りの効果を確認することが出来ました。
特に【サクリファイス】や【デス・ガーディウス】という非常に厳しかった対面でも、微不利と呼べる水準にまで改善されました。
尚、この調整に伴い、元より微有利であった【アトランティス】対面が更に有利となってしまうのではという懸念があったのですが、【アトランティス】には「アビスソルジャー」や「海竜-ダイダロス」といった”盤面をこじ開けてライフを削る”カードも多いことから、想定していた程の一方的な展開とはならないことも確認出来ました。
最後に
一度決定したプールを再調整する形となったことに関して、重ねてお詫び申し上げます。
今回の調整により、プールの完成度が高まったという手応えは確かに感じております。既にプレイしたことがあるという方も、まだ触れたことがないという方も、是非それを体感していただけますと幸いです。
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