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特集「引き寄せの法則は人生を救うか」その11 結局のところ役に立つのか
前回までで、結局のところエゴ的な思考で欲望を実現させようとしても無駄であるし、万が一欲望が実現したとしても苦しみが一時的に消えるだけ、苦しみから解放されることはないということがご理解できたことでしょう。
もう書くことが無くなってきたので、この辺で結論でも述べておきます。
何もしないよりはマシ
まず、引き寄せは役に立つのか、ということについてですが、
一定レベルまでは役に立つ。
そのレベルを超えたら役に立たない。
というのが私なりの結論。
以前の記事で書いた通り、ニートやっていた頃の私の如く、ネットでわざわざ嫌なニュースを見て腹を立てたり、SNSや掲示板で「見えない敵」と戦って吠えたりしているレベルの人にとっては、いきなり『私は誰か?』とか『ニュー・アース』なんて読んでも意味不明だろうから、
たとえばエイブラハムの金本や銀本に書かれている「肯定的側面の本」「財布のプロセス」とかやれば、自分で実感できるくらいにはマシな人生になります。
エイブラハム本でどれがいいか
なので『ビギニング』については少し腐してしまったけど、インチキ臭い悟り系の本、自称覚者共がインチキセミナーに誘導してくるような有象無象の悟りモドキの本よりは、
エイブラハムの本(もちろん訳は吉田利子氏か菅靖彦氏)を読んで少々実践した方がよっぽど良いし効果がある、というのが私の感想。
別にエイブラハム本じゃなくて、20世紀初頭に書かれた古典でもいいけど、時代が違うため少々分かりにくいのでエイブラハム本の方がいいでしょう。
現代の引き寄せ本についても、著者や訳者のせいかどうか知らんけど、エイブラハム本の他に適切かつ効果的な引き寄せ本がねンだわ。
私も色々読んでは捨ててきましたがキラキラ☆ハッピー系なんて論外だったし。
※ちなみに悟り系の本についても、日本人が書いた本でマトモなものは今のところ一つも無い。エックハルト・トールの著書についても『ニュー・アース』を除けば訳が全く響かずエゴにヒビを入れるどころかエゴを満足させるだけのものなので、英語の原書を読むしかない。
それはともかく、エイブラハム本の中でも「肯定的側面の本」は、「たった今の状況で感謝できること」を正直に見つけ、実際に手を動かして書き記すというもので、効果はバツグンであります。(元々私が書くのが好きというのもあるかもしれない)
ただし、肯定的側面の本について書かれているのが、確認した限りでは「金本」と「銀本」と「365」で、「365」はまとめ的な本なので、「金本」か「銀本」のどちらかを読めばいいでしょう。
細かく書かれているのは金本の方だけど、書籍全体としては欲の皮の突っ張っている大多数の人は、「金と健康」という2大テーマについて具体的に書かれている「銀本」の方が読みやすくていいかな、という感想です。
他のエイブラハム本については以下の通り。
赤本:具体性に欠けるので初心者には分かりづらい。しかも内容が銀本や金本と被る。
青本:初心者にはこれが一番読みやすく、すぐ理解できそうな感じがするが、思考の檻に入った状態で思考をガイドやコントロールできないため全く効果無し。時間と金の無駄なので読まない方がいい。
虹本:既にエネルギー切れのためか全く響いてこない。論外。
365:金本と同じく菅氏の訳。365項目の短文から成る本なのでまとめ的には良い。肯定的側面の本についても書かれているので良い。
ビギニング:以前書いたように論外。
サラとソロモン:ただの読み物。1だけ読めばよいけど読まなくてもいい。ソロモンの境地に至るには引き寄せ云々では無理だということが後々分かる。
Ask and it is given:昔の訳が酷かったVer.しか読んだことないが色々なメソッドが載っていただけという印象。銀本か金本読んでればいい。
アメージングパワー:読んだけど忘れた。
以上のようになり、並べてみると
銀と金>365>>>赤、サラとソロモン>>>>>>>青、ビギニング、Ask、アメージング
となるので、金本か銀本、あと他に読みたいなら365でも読んで、余った金で『ニュー・アース』を買いましょう。
自分で気付くしかない
このように、引き寄せ本みたいなものでも読んで実践していれば多少は変わっていくのですが、一定のレベルまで達したと思ったら「引き寄せ」なんていう概念は捨てた方が良いでしょう。(肯定的側面の本とか好きで続けるなら日記をつける感じで続けりゃいいけど)
大体、「良い気分になれば良いことが起きる」というのがインチキ、というかさらなる苦しみを生み出すだけなのですが、私が言っても説得力無いかもなので『サピエンス全史』の著者の威を借りると以下の通り。
5:00あたりから始まる
苦の原因は、つかの間の感情を追いかけるからである。
というモロ引き寄せのキリの無さを指摘する発言だったり、7:45あたりから始まる
(引き寄せ等の)ニューエイジ思想は「幸福とは、所有物や肩書やその他諸々の外面とは関係ない。内面の感情等から始まる。だから内面の良い感情を追っかけよう」に対し、
仏教は「幸福とは外面どころか内面の感情等とも関係ない。外面だけでなく内面でも追い求めるのを止めよう」と説いている。
ということであります。
著者は仏教とか言ってるけど、仏教に限らずアドヴァイタ・ヴェーダーンタの系統でも同じで、パパジが言ってた「なにもするな」というのは上記の「外面も内面も追い求めるのを止めよう」と同義であります。
そんな感じなのですが、じゃあどうやったら「止める」ことができるのか、どうやったら上記のハラリ氏の言うことを実践できるかについてですが、
自分で気付くしかない
これに尽きます。
そんなぁ!と思われるでしょうが、それしか方法はございません。
悟り系や引き寄せ系だけでなく、自己啓発インチキセミナーでも散々使われている、使われすぎてウンザリするたとえ話でいうと、
エゴ、思考に囚われたこの世界は『マトリクス』の世界と同様であなたは夢(悪夢)を見ている状態、もしくはゲームのキャラクターの状態なのであります。
ただし!この世界にはあなたを目覚めさせてくれるピルを持った、モーフィアスのような人物は存在しません!!
代わりに存在しているのは、あなたの金と時間を吸い取ろうとする、エージェント・スミスよりもたちの悪い「モーフィアスもどき」ばかりなのであります。
※関係ないけどアマプラで久々に『地獄の黙示録』見たけどローレンス・フィッシュバーンが若すぎてたまげたヮ。
なので『私は誰か?』とか『ニュー・アース』とかのヒントを元に、自分で気付くしかないのでありますが、こんなこと私が言ってもまず無駄だろうしこの発言も雑音の一つかもしれないのでお好きにしてください。
以上、今回はここまで。
<参考文献>
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