#日刊よくできました 11
【デパコスに行ってコスメを買う】
プレゼントでデパコス(デパートの売り場で買うような高級化粧品のこと。ほとんどの場合美容部員さんが丁寧に説明してくれたり、コロナ禍以前は色を試させてもらったりするカウンセリングを受けてから購入する。ちょっと勇気を出さないと行けない時もある。)をいただく際には、女の子からの時はもちろん、普段自分用に化粧品を買う機会のないであろう大人の男性の方からだとしんみりと感動してしまう。そもそもターゲット層に自分のいないお店に入ること自体勇気がいることなのに、さらにカウンセリングを受けて、選んで、プレゼントように包んでもらうことの手数の多さったらない。……と、こんな話は数日前にもしたような気がするので感謝と共に割愛して、撮影で若干筋肉痛の出ている身体を起こして適当な格好をして街に出る。事務所に用事があったので真っ直ぐ原宿に来てしまった時点で原宿にデパートはそもそもないのだけれど、まあデパコスというのは概念のようなものだと思うので、デパートに入っている相応のブランドであればよしとする。駅前のBeauty SquareにDolce & Gabbana Beautyの店舗がある。ファッションブランドとしてのドルガバはお店にさえ入ったことがないけれど、コスメなら初めてでも入りやすい。前に友達の誕生日プレゼントに買ったことはあるけれど、今日は私のために買いにきた。バレンタイン限定の真っ赤なレース地のデザインがされたパッケージはとてもゴージャスでかわいく、コンパクトを開くとちょうどいいピンクベージュのチークに薔薇の模様が刻印されていた。ドルガバのコスメはパッケージが個性的で、真っ赤なハートや、地中海のマヨルカ焼きの模様、金色をベースにしたヒョウ柄など尖ったデザインが豊富だ。私は柔らかなものよりは主張の強いモチーフが好きで、その中でも薔薇の花は結構小さい頃からずっと好きだった。造花でもドライフラワーでも、なんだかんだで一人暮らしを始めてからはどの部屋に住んでいた時もずっとどこかに飾ってある気がしている。少し前にオフ会で「私を花に喩えたらなんだと思う?」(私自身がそうだと思ったものが正解)というクイズを出したら、様々な花のイメージが聴けて楽しかったけど、本当は私は一輪の薔薇がいい。だけど私のことが一輪の薔薇に見える人なんているだろうか。ひまわりとかコスモスとか、そういう花に喩えられることは少なくないけれど、魂だけ取り出して見せることができたらその答えも変わるのだろうか。それとも、私は私の子供っぽい見た目とは関係がなく全然本当は薔薇ではないのだろうか。だけど、似合うとか似合わないとかではなくて、私は薔薇の花がいい。Dolce & Gabbana Beautyを出たあと、近くの薬局でマニキュアを買った。薔薇みたいな深い赤と、それと正反対の青。事務所で少し用事を済ませてから家に帰り、お風呂に入ったり勧められたアニメを見たりした後、赤と青野マニキュアを両手にそれぞれ塗って、今日の日を終える。反対みたいに思えるものが、どちらもあるのが絶対にいい。
ありがとうございます!助かります!