戸田市未来の学び応援プロジェクト【第2弾】が始動!~もっとワクワクする未来の学びを一緒に実現しませんか?~
決められた正解をひたすらに探し求める学び。
教壇に向かって一列に並んだ机の配置。
教師の経験と勘と気合いだけに頼った指導。
こうした、これまでの学校・教育の「当たり前」を問い直し、もっとワクワクする未来の学びを実現するため、学校が再び動き出しました ― ― ―
教育政策室 主幹の秋葉と申します。埼玉県教育委員会からの派遣として、今年度戸田市に着任しました。
今回は、2023年10月4日から開始した、ふるさと納税を活用したクラウドファンディングである、「戸田市未来の学び応援プロジェクト【第2弾】」についてお話させていただきます!
▼募集ページ(ふるさとチョイス)はこちらから
1.未来の学び応援プロジェクトとは?
未来の学び応援プロジェクト【第2弾】の始動に当たり、
・学校の夢のある提案をできるだけたくさんの方に知ってもらいたい。
・子供たちの未来の学びを皆さんと一緒に作り上げたい。
こうした思いから、動画(ショートムービー)を作成しました。
こちらをご覧いただくことで本取組の全体像がお分かりいただけると思いますのでこちらも是非ご覧ください!
▼PR動画はこちら
また、未来の学び応援プロジェクトを始めた経緯、開始当初に苦労したことや本プロジェクトの他自治体との違い等については過去の記事で触れていますので、是非ご覧ください。
▼「戸田市未来の学び応援プロジェクト始動!~ワクワクする未来の学びを一緒に実現しませんか?~」
2.提案の条件や昨年度との違いは?
学校の提案をもとにクラウドファンディングを行う取組は戸田市のファーストペンギン(新分野にチャレンジする者)の取組です。
学校主体による「夢のある学校改革」の提案が積極的に行われることを期待しているものの、どんな提案でも認めているわけではありません。
ここでは提案に当たっての条件や昨年度との違いについてご紹介します。
提案にあたっての条件
戸田市未来の学び応援プロジェクトにおける提案には条件があります。
「脱・正解主義」、「脱・自前主義」、「脱・予定調和」、「脱・教師主導」、「脱・3K(経験、勘及び気合い)」の5つの要件の全部又は一部を満たすもので、これまでの教育・学校の「当たり前」を問い直すものであるとともに、全国的なモデルとなる「夢のある学校改革」であることです。
こちらの条件は、戸田市未来の学び応援基金条例において、設置の趣旨や基本理念として記載されており、本プロジェクトの根幹を成すものです。
したがって、提案内容について、「当たり前」を問い直さずに、単に備品確保等を求めるものなど、提案に係る条件を満たさない場合などにおいては、提案を受け付けずに、必要に応じて学校には内容の見直しをお願いしています。
昨年度との違い
一方、昨年度と違うのは、このプロジェクトが2年目を迎えるということです。昨年度提案したプロジェクトを継続する学校や昨年度提案した学校が別の新たな提案を行うことが想定されました。
そこで、先述の未来の学び応援プロジェクトの設立の趣旨を踏まえて、昨年度提案を提出した学校には、今年度提案を行うに当たり、2つの条件を設けました。
昨年度のCFで獲得した予算では、提案したプロジェクトの目的を十分達成できない場合に、昨年度と同等の提案を行うこと
昨年度提案したプロジェクトが、今年度中に相当程度実現することが見込まれる場合に、昨年度とは異なる新規の提案を行うこと
こちらの1と2のいずれかの条件を満たした場合には今年度の提案を可能としました。
3. 具体的にどんな提案が出てきているの?
「戸田市未来の学び応援プロジェクト」は、これまでの教育・学校の「当たり前」を問い直す、学校主体による夢のある学校改革や、教育委員会による産官学民連携の下での教育改革の提案を実現する取組です。
各学校からの応募期間は、令和5年6月から8月までの約2か月間設けており、提案を行うかどうかはあくまで任意ですが、今年もたくさんの提案が各学校からありました。
提案の中身をみると、インクルーシブ教育、教職員の意識改革、PBL(課題解決型学習)、デジタル技術の活用とバラエティーに富んでいます。
簡単に全ての提案内容をご紹介します!
インクルーシブ教育
インクルーシブな学校づくりの風土定着のため教職員の研修を充実させ、推進役を育成し、併せて個に応じた指導に向けて専門家による巡回指導や外部機関からの助言を受けます。
チームワークや自尊感情、他者理解などを体験で学ぶためのプログラム(プロジェクトアドベンチャー)を継続して実施し、非認知能力の育成やインクルーシブ教育の推進を図ります。
PBL(課題解決型学習)
「子ども」と「地域」、「NPO」、「企業」等が主体的にマッチングできるプラットフォームについて、改善を加えながら、継続的に運営することで子どもたちの学びを実現します。
身近な地域・社会の課題を、子供たちが「自分事」として捉え、解決策を提案することをサポートします。
デジタル技術の活用
メタバース技術を活用した、世界初参加型子供美術館を維持・発展するとともに、子ども自身による制作、企画、展示を通じて子供たちの学びを反転・拡大させていきます。
授業中の教師の発話量を計測すること等により、優れた教師の指導を可視化・定量化することで、他の教員への効果的な伝承や子供たちの学びの質を向上させていきます。
体験活動
農作物の栽培や動物の飼育をベースに主体的に活動することを通して、実社会に必要な能力を育成します。
教職員の意識改革
データを利活用した多層型支援システム構築及び教師の専門性向上に対する専門家による支援・助言や先進地視察を通し、教師の専門性を高め、全児童のWell-beingを実現します。
外部指導者の支援を受けながら教師の学びを個別最適化することを通して、「生徒を主語」とするため教師の学びを積み重ねます。
部活動改革
部活動の主体を、学校から地域主体のスポーツクラブに移行し、市内全体への横展開を図ります。
以上、各学校等からトータルで10の提案が集まりました。提案内容の詳細については各学校等がまとめていますので、こちらをご覧ください。
▼提案内容の詳細はこちらからどうぞ(ふるさとチョイス)
また、昨年度から継続しているプロジェクトの進捗状況については、今後こちらの戸田市教育委員会noteで随時報告させていただきますが、各学校のFacebookでも随時報告されていますので是非ご覧ください。
4. 寄附の方法やプロジェクトを応援するメリットは?
寄附の方法
昨年度と同様に、ご寄附の方法を2通り用意しており、ふるさとチョイス(ふるさと納税サイト)又は戸田市役所の窓口や金融機関等でも行うことができます。
なお、戸田市役所の窓口や金融機関等での寄附は通年して受け付けております。(ふるさとチョイスでの寄附は2023年10月4日から2024年3月31日までを予定)
また、ご寄附の際は、上述の特定のプロジェクトを指定してご寄附いただくか、又はプロジェクト全体に対してご寄附いただくかを選んでいただくことになります。
寄附のメリット
本プロジェクトは、ふるさと納税を活用したクラウドファンディングです。
そのため、個人からのご寄附については、2,000円を超える部分については、一定の限度額まで所得税と合わせて個人住民税の控除を受けることができます。
▼「ふるさと納税」の詳細はこちらからどうぞ(ふるさとチョイス)
なお、税金の控除を受けるためには「確定申告」または「ワンストップ特例制度」の申請のいずれかの手続きが必要ですので、忘れないようにご注意ください。
一方で、法人からのご寄附についても、支払った金額全額を損金へ算入することができます。なお、本市では企業版ふるさと納税は実施しておりません。
また、ふるさと納税には、「お礼の品から選ぶ選び方」と「使い道から選ぶ選び方」の2通りありますが、本プロジェクトは、「使い道から選ぶ選び方」になります。このため、寄附される方がより具体的に寄附金の使い道を指定して寄附ができることも、このクラウドファンディングのメリットになります。
5.事業の実施予定や寄附への返礼品は?
本プロジェクトでは、皆様からいただいたご寄附を令和4年9月定例会で成立した条例に基づく「戸田市未来の学び応援基金」に積み立てます。
そして、6月定例会(補正予算)以降に基金を取り崩し、2024年6月~7月以降、随時事業化を行う予定です。
データによる効果測定や評価を実施するとともに、2025年4月以降に一定の成果としてまとめる予定です。
「寄附したお金がどのように使われ、子供たちの学びがどう変わったのか知りたい!」と思われる方も多いのではと思います。
そこで、プロジェクトの進捗や成果等について、本市ホームページやこちらのnoteを含めたSNS等により情報発信するとともに、ご寄附いただいた方には、2024年4月以降に戸田市教育委員会の様々な取組をまとめた研究集録等を送付させていただきます。
さらに、30万円以上のご寄附をいただいた方には、成果物をご覧いただく機会を用意いたします。(※全体の人数や感染症の状況等により、対面、オンライン又はハイブリッドのいずれかの形となります。)
6.おわりに
ここまでお読みになって、いかがでしたでしょうか?
とだっ子が、一人ひとりの個性を生かし、多様な人々と協力して誰もが安心して暮らせる社会を創る担い手となることを私たちは願っています。
その実現に向けて、予算さえあればあんなことやこんなことをやりたいといった、子供たちや学校の夢の実現を、戸田市市教育委員会では積極的に後押ししたいと考えております。
教育委員会の役割を「コントロール・センター」から「プロフィット・センター」へとアップデートし、「戸田市から日本の教育を変える」をコンセプトにスタートしたこの「未来の学び応援プロジェクト(クラウドファンディング)」を通して、夢のある学校改革を一層後押しすることで学校現場の積極的な自走を支援していきます。
本市がファーストペンギンとして挑戦している施策の1つとして、引き続き注目していただくとともに、わたしたちの思いに共感いただき、「面白そう」「応援したい!」という方がいらっしゃいましたら、SNS等での本取組の拡散やご寄附といった形でご支援をいただけますと幸いです。
▼寄附はこちらから(ふるさとチョイス)
▼戸田市役所の窓口や金融機関での寄附を希望される方はこちら(戸田市HP)
また、こうした取組を本市教育長の戸ヶ﨑が構成員となっている国の会議の場や全国各地からの戸田市に対するご視察の場などを通じて、積極的に発信し、横展開を図っていきたいと考えています。
今後とも引き続き、戸田市の教育改革への挑戦に、ご指導・ご支援をよろしくお願いします。