サンタさんの正体を知ったときの忘れられない思い出
今年もクリスマスがやってきましたね。
クリスマスって、何だかあたたかい気持ちになれるので大好きです。
やたらとクリスマスソングを聴いてみたり、今年はどこのケーキを食べようかと考えたり。
パートナーや恋人がいるかどうかは関係なく、毎年ウキウキした気持ちになるイベントです。
プレゼントを贈り合うのも素敵な習慣ですよね。
年の瀬という時期も重なってウキウキ感が増しているのかもしれません。
毎年楽しい気持ちになるクリスマスですが、今でも忘れられないショックな出来事があります。
何があってもサンタさんを信じていた頃
私は、小学校の高学年になっても「サンタさんはいる!」と信じていました。
いや、本当はうすうす知っていました。
早くにサンタさんの正体に気づいた子たちが、その正体について話していたり、お調子者たちが「サンタさんはいないんだよ!」と言ってまわっているのを耳にしていたからです。
でも、信じるものは救われるの精神で、「信じていれば私には本当のサンタさんがソリに乗ってやってきてくれるはず!信じていない子たちは可哀想に・・・」と密かに憐れむような気持ちで、サンタさんへの信心を誰にも言わずにあたためていました。
サンタさんが来ていない家もあることは認めていたけど、それを見ないフリをして頑なに信じていました。
もうひとつ、クリスマスが近づくと両親が「サンタさんに、欲しいものを窓から大きい声で叫んでお願いしなさい」としきりに言われていました。
(お隣さんが遠い田舎の家だったので、大きな声は出し放題です。)
恥ずかしがり屋だった私は、欲しいものをサンタさん以外に知られたくなかったので大きな声で叫べませんでした。
でも、そうすると父親が「それじゃサンタさんに聞こえないよ!!何て言った?もう一回言って!!」と何度も言われるので、おかしいなと思っていました。
でも私は「あのサンタさんなら大きな声で叫ばなくても、私が欲しいと思っているものを用意してくれるはず。」と信じていました。
恥ずかしい気持ちとサンタさんへの信心から、結局大きな声でサンタさんにお願いはできなかったので、期待しているプレゼントをもらえたことは一度もありませんでした。笑
ついにサンタさんへの信心を打ち砕かれる
それは小学校5年生のときのことです。
母と弟と一緒に親戚の家に行った時のこと。
母は私も弟もいる場所で、親戚の人に向かって「この人たち(私と弟)、まだサンタさん信じてるんだよ。」と言いました。
それが耳に入ってきた瞬間、全てを理解しました。
それまで頑なに信じ続けてきた気持ちが一瞬にして崩れ落ちました。
今でも鮮明にあの時の感覚を思い出せるくらいです。笑
とってもシャイだったので真剣にサンタさんを信じていたことも、大きなショックを受けた気持ちも誰にも話しませんでした。
おそらくその場にいた弟も、あの瞬間にサンタさんの正体を知ったと思います。
強い決意をする
とんでもなくショックだったのと、母の軽率な発言に対する怒りで、小学5年生の私は静かに決意しました。
「私に子供ができたら、同じ思いは絶対にさせない!!」そして、「同じように無神経な発言で絶対に人を傷つけない!!」と。
小学5年生のわりに、武士みたいな決意ですよね。
あんなにも頑なに信じ続けていたのに、母の一言でサンタさんへの信心が崩れ去ってしまったことを思うと、やはり子供時代の両親の存在は絶対的だったのが分かりますね。
母は空気が読めるわりに、たまに無神経な発言をすることがあります。
今だったら母の生態を少しは理解できていますが、その頃は「客観的に見る」なんてことができるわけもありませんでした。
ちなみに、その年のプレゼントはピンク色の電子レンジにおもちゃのマフィンを入れるとくるくると回って「チン!」というおもちゃでした。
真実を知ってスネていた私ですが、「小学5年生にこのプレゼントするの!?」と内心でさらにスネました。
もちろん正体を知って、わざわざプレゼントを用意してくれたことを思うと、文句は言えませんでした。
私は3人兄弟で、兄と弟がいます。
兄と弟はその年のプレゼントをもらって満足気でした。
兄と弟はゲームやポケモン、ミニ四駆など、好きなものが分かりやすかったけど、物言わぬ小学5年生の女子の欲しいものを察するのは難しかったのかもしれません。
そして両親も何かを察したのか、サンタさんのプレゼントはその年で終わりました。
これがおそらく私の人生の中で唯一、クリスマスの悲しい思い出です。
サンタさんがプレゼントをしてくれる国は世界にたくさんあると思います。
その世界中の子供たちが、サンタさんの真実を知ったときにどう受け止めて、どう乗り越えたのかが気になってきました。
世界中でかなり多くの人が同じ経験をして大人になっていくと思うと、何だか不思議な気持ちになります。
大人のクリスマスは誰かと幸せをシェアできる機会
きっとクリスマスは誰かと一緒に過ごしたり、誰かにプレゼントをしたりするから幸せな気持ちになれるんですね。
貰うばかりだった子供の頃には分からない気持ちでした。
「分かち合う」そして「分かち合うことで得られる喜び」の良さは最近になってやっと分かるようになりました。
子供の頃の悲しい思い出を語ってしまいましたが、今年もみなさんにとって、あたたかくて幸せなクリスマスになりますように。