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【Arizona】'25 カレッジベースボール展望

2024: 36-23 (Pac12: 20-10), カンファレンストーナメント優勝, ツーソン・リージョナル敗退(0-2)


野手

#4 CF: Brendan Summerhill (JR./ 122 wRC+) ☆

ドラフト候補として8HRはやや物足りないが,優れたスイングプロフィールと平均以上のEVを兼ね備えており,ラビオレットに次ぐカレッジ2番手OFにも挙げられている。スピードは60グレードで,今年はCFをメインに守ることになるだろう。ただしプロではRFの可能性の方が高い。


#1 2B: Garen Caulfield (Sr./ 108 wRC+) 

JUCOから加入後3年間で178安打。打線の前後に座る2人ほどの派手さは無いものの,6thイヤーシニアらしい堅実な打撃がセールスポイント。最後のPac-12トーナメント優勝チームにとって欠かせない存在であった。ドラフトで指名されなかったのが不思議だ。



#24 SS: Mason White (Jr./ 128 wRC+) ☆

5'11"ながら大きなフットステップからダイナミックなスイングでプルサイドへの高弾道HRを量産するSS。19HRは2年目のSSとして見事な数字だったが,K%は30%を超えてしまった。MIFとして彼のパワーは傑出したもの(60グレード)であり,1巡目での指名も無くはないだろうが,もう少しコンタクト率を高める必要がある。今はSSだが,将来は他に回ることが確実視。


#33 3B: Maddox Mihalakis (Jr./ 70 wRC+) 

昨年全体での成績は低調ながら終盤に4番に定着。その後ノースウッズリーグでは 1.250 OPSを記録しており,今年も同じ打順を打つことに疑う余地は無い。


#3 DH Andrew Cain (Jr./ 105 wRC+)

フレッシュマン・イヤーの昨年は100打数で5HR。30.4 K%が気になるがこれからの改善に期待。


#18 C: Adonys Guzman (Jr./ 83 wRC+) ☆

高校時代からエリートクラスの捕手守備で注目されていた。Boston College
での1年を経てArizonaへ移籍したが,オフェンス面で伸び悩み出場機会が限られてきた。ただ,昨年はK%を11.6%まで半減させられており,これが続けられれば大きなアピール材料となる。


#12 LF: Easton Breyfogle (So./ 88 wRC+) ☆

スピード&パワーのスター候補。ゴロ率が高くHRは多くなかったが,最近の試合では110mph近いEVを複数記録しているように間違いなくプラスのパワーを持っており,今年は長打に繋がるアプローチを身に着けて欲しい。足が速く盗塁に期待できるが,サマーヒルらがいるため守備はLFがメイン。


#20 1B: Tommy Splaine (Sr./ 65 wRC+) 

6’5”のパワーヒッター。昨年は大きく苦しんだが,本来の実力はもっと上のところにあるはず。最も調子の良かった2022年を超える成績に期待。


#11 CF: Aaron Walton (Jr./ Samford/ 113 wRC+)

昨年はサムフォードで9HR & 15SB。6'3"で力強い体格をしておりながらスピードがあり,走攻守全てでインパクトを与えることができる


#7 UTL: Richie Morales (Sr./ 90 wRC+) 


投手

#25 SP1: Christian Coppola (Jr./ Rutgers/ 6.58 xFIP) ☆

1年次にはラトガースのエースとして活躍し大学代表チームにも選ばれたが,昨年はコマンドに苦しみ成績は大きく下降。環境を変えて輝きを取り戻せるか。


#25 SP2: Collin McKinney (So./ Baylor/ 6.48 xFIP) ☆

6’6”のフレームとプラスのFBにより高校時はドラフトTop300レベルの評価。進学し14先発したものの被本塁打の多さに苦しんだ。一方 24.7 K%は大きく希望の持てる数字。


#31 SP3: Michael Hilker Jr. (Jr./ Wisconsin-Whitewater(DIII))

DIIIチームでは118K 12BB。FBは20以上のIVB。

#35 SP4: Mason Russell (Fr.) ☆

レッズから20巡目指名。スイーパーとパワーカーブが優秀。ハイFBとブレーキングボールが主体のピッチング。


#16 CP: Casey Hintz (Jr./ 4.98 xFIP)

2年で51試合に登板。シーズンでのK/BBは物足りないがCape Codではその点が大きく改善された。昨年までは野手もしていた。


#37 RP: Tony Pluta (Jr./ 4.74 xFIP) ☆

一昨年夏のノースウッズリーグでは20回で38Kを挙げて注目が集まった。昨年夏はケープでオールスターに出場。


#22 RP: Smith Bailey (Fr.) ☆


総括

サマーヒル,コーフィールドを除いて一癖ある選手が多く並ぶラインナップ。カンファレンスは変わった(Pac-12→Big12)が,スタメンに挙げた9人のうち8人が昨年と同じ選手である。まだまだ成長の余地が大きい選手ばかりで,昨年の課題だった打撃がより向上することを簡単に望むことができるだろう。

一方,昨年チームを引っ張ったウィークエンド・ローテーションの3人がいなくなったことで投手陣は未確定要素が大きい。名のあるトランスファーを加入させることに成功したが,昨年の成績のままでは穴埋めするまでは至らない。優秀な新入生と合わせて,プラスのピッチングスタッフになる可能性も大いにあるが,開幕してどう転ぶかは予想が困難。育成施設は優秀で層は比較的厚い点は高評価ポイント。

概してTop 25 には入るという前評判だが,Perfect Gameが12位に推しているようにシーズン中にランキングを駆け上るような活躍をするポテンシャルは大きい。加入初年度のBig12では優勝候補の一角。

おまけ:↓リンクでは昨秋にLMP🇲🇽ナランエロ・デ・エルモシージョ(シーズン2位)とのフルゲームを見ることができます。



サムネイル:https://x.com/ArizonaBaseball/status/1884024616953512354/photo/1

データ:d1baseball.com

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