荒木候補「落選の弁」がズレ過ぎている件~荒木氏は小池知事の「操り人形」~
参院選から明けて月曜、東京選挙区で10位に沈んだ荒木千陽氏が落選の理由をこう語りました。
「やはり知名度選挙になっていたこともあり、存在や関係に至るところまで行かなかった・・・・。」
このコメントにはちょっと解説が必要です。
「存在」とは荒木氏本人の存在感のことですが、次の「関係」というのがポイントになります。荒木氏の言う関係とは、小池知事との関係です。つまり、自分は知名度は低いが小池知事と深い関係を持っている、その関係を都民に理解してもらうまでに至らなかった、そう敗戦理由を自己分析しているのです。裏返せば、小池知事との関係をわかってもらえればもっと善戦できた、あるいは当選も可能だったと主張しているわけです。
ふむふむと聞き流してはいけません。これ、完全におかしな理屈です。自分の知名度がなかったのが敗因だとするのはまだいいとしても、小池知事との関係とは何ですか。荒木氏は自らの存在理由を小池知事との関係性にあると規定しているのです。でも、有権者は小池知事と関係が深いから荒木氏を選ぶのでしょうか。ひとりの自立した政治家として日本をどうしたいのか、その主張に耳を傾けて一票を投じるのではないか。
それを、自分は”あの”小池知事の「使いっぱ」ですから是非選んでくださいと、荒木氏は言っているに等しい。政治家としての自己は一体どこにあるのでしょうか。筆者は選挙期間中から、小池知事が全面協力する荒木氏の選挙戦を、おかあさんといっしょ選挙、母子同伴選挙と批判してきました。候補者本人の顔のないゴースト選挙です。月曜の落選の弁を聞いて、やっぱりねと得心しました。
荒木氏は所詮、小池知事の操り人形に過ぎない。そのことを荒木氏ばかりか小池知事も認めています。月曜午後1時過ぎの小池知事の発言です。
「残念ながら十分に知名度が上がりきらない中、最終日も終わったという印象。私自身と千陽さんの関連が十分に浸透しないままで終わってしまった」
言ってることは荒木氏と全く同じです。一心同体といえばまだ聞こえは良いですが、荒木氏はどこまで行っても小池知事の分身でしかない。小池さんが右と言えば右を向く、意思を持たないロボットなのではないでしょうか。
荒木氏の今後の去就にも注目が集まっています。地域政党・都民ファーストの会の代表を都議会の議席を失った彼女が続けるのか。風の噂では、小池知事の特別秘書になるだとか、いやいや以前のように私設秘書に逆戻りなどと情報が飛び交っています。
正直、筆者は荒木氏のことなどどうでもいいい。それより、小池知事の荒木氏に対する異常なまでの入れ込みようが不可解でならないのです。危険でさえある。ごく限られた身内だけで周辺を固めた政治家ほどみにくいものはありません。小池知事にはすでに「腐敗の兆候」が現われています。今後の都政が心配でなりません。
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