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【住宅購入基礎講座】 土地の探し方

SUUMOだけで土地情報を探していませんか??

以前は不動産屋さんに出向き、「こんな条件で探しているのですが、良い土地ありませんか?」と聞いて紹介される流れでしたが、今は「SUUMO」や「at home」など不動産情報のポータルサイトができたおかげで、殆どの人はまずはインターネットベースで土地・建物を探していることだと思います。

良い物件が出ることもありますが、なかなか出てこないのが現実で、皆さん3ヶ月探すと大体疲れている印象です。中には「5年探していますがなかなか良い土地が無くて...」という強者もいます。

土地が出てくるまでの流れ

土地と建物の比率3.001

ここでどのように新しい土地情報が出てくるのかを整理します。

売主が資産整理などで「土地を売りたい」と思う

不動産屋さんに「土地を売りたいんですが」と相談する

不動産屋さんは査定をし、仲介と買取の方向性をアドバイスする

売主が売却の方向性を決める(媒介契約を結ぶ)

①土地の買取業者に持っていく
②SUUMOなどのポータルサイトに掲載する

買い手がつく

という流れです。ここで
 ①土地の買取業者に持っていく
 ②SUUMOなどのポータルサイトに掲載する

というところがポイントです。

不動産屋さんの目線

不動産屋さんからすると買取業者だろうが一般の買い手さんだろうが、相手を見つければ仲介手数料がもらえます。

但し、ここで注意ポイントがあります。
買主を自分で見つければ「売主」と「買主」の両方から仲介手数料をもらえ、
買主を他業者が見つければ「売主」からのみ仲介手数料をもらえるという仕組みです。

なので、不動産屋さんからすると、多少土地の値段が下がっても両方から仲介手数料をもらえる方が、会社・個人の成績としては良くなるのです。

土地と建物の比率4.001

【例】
①仲介:3000万円の土地を売主のみから手数料をもらう
 →仲介手数料:1,056,000円
②買取:2500万円に値引きした土地を売主・買主両方から仲介手数料をもらう
 →仲介手数料:1,782,000円

仲介手数料=(土地の成約価格×3%+6万円)+消費税

なので、不動産屋さんは意思決定が早く資金力もある買取業者さんに持っていきたいのです。不動産屋さんはいかに早く捌いて現金化するかが営業成績の大事なポイントになるからです(長く土地を預かっていても定期報告などが大変なので)。

後は坪数が大きい土地の場合もそうです。
私は大阪にいるのですが、90坪くらいの土地を1区画で出すよりは、30坪の土地を3区画で出す方が買い手がつきやすいです。
90坪の土地を1区画で売りに出しても結構な土地価格になる為、購入できる買い手層がかなり限定されるからです。

その場合、3区画に「分筆」という作業が必要なのですが、個人の売主が更地にして分筆して販売するという先行投資はしにくいものです。なので、大きい坪数の土地の場合は自然と買取業者が買い取って複数の分譲地にすることが多いです。

買取業者の目線

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不動産屋さんが買取業者に土地情報を持っていったとしても、買取業者は全部を買い取るわけにはいきません

「建物を建てても相場感が合っているかどうか」
「適切な坪数か」
「土地の形は綺麗か」
「前面道路はどのような状況か」
「駅や学校、スーパーなどの周辺環境はどうか」
「適切な間取りが入るか」

などを総合的に考え、「更地にして売れる土地かどうか」を見極めます。買い取ると決めるとそこからは早く、中には3日あれば契約ということもあります。だから、不動産屋さんとしても月内に数字がつくので、

買取業者:良い土地をすぐに仕入れることができる
不動産屋:すぐに売主・買主から仲介手数料を回収することができる
土地売主:すぐに現金化することができて安心

というWIN-WIN-WINの関係性をとることができます。

ポータルサイトにはどんな土地情報が掲載される?

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以上の流れで考えると、買取業者の声を掛けても買い取らない土地情報がSUUMOなどのポータルサイトに載ることが多いです(全部がそういう訳ではありません)。
「あっ、安い土地が出てるなぁ」と思って詳細を見ると
 ・変形地
 ・前面道路がすごく狭い
 ・掘り込み車庫がある(解体するのにものすごくお金がかかる)
などが多いと思います。

また、土地価格は不動産屋さんが決めるのでは無く、査定情報などアドバイスを受けながら売主が希望価格で出します。勿論、売主目線では少しでも高く売りたいので、「このくらいで出しておいて売れたらラッキー」というスタンスも多く見受けられます。なので、相場関係なく少し高めに出ているのが正直な印象です。

買取パターンだと、「エリアの相場的にはこれが限界」という目線で買い取る為、売り出し金額とエリアの相場感が必然と合致してきます。

良い土地を探すには結局どうしたら良い??

良い土地が出たとしても、ポータルサイトに掲載される前に、土地の販売会社は既存のお客様にどんどん紹介していきます。

なので、良い条件の土地を見つけたい場合は、業者買取による「建築条件付き土地」の方がゴールが近いと思います。
土地を買い取っている販売会社のホームページにいくと、「会員登録」や「TEL問合せ」、「資料請求」などのボタンがあると思うので、まずはそこから動いてみてはいかがでしょうか??

建築条件付き土地の注意点

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「建築条件付き土地」が全て良いという訳ではありません。
建築条件付き土地だと建築会社が決まっている為、買い手は好きな建築会社を選ぶことができないのです。

パターンは大きく2つあり、
 ①土地:不動産屋 建物:不動産屋の付き合いがあるローコスト工務店
 ②土地:ハウスメーカー 建物:ハウスメーカー

というイメージです。

①の場合は総額が安くできますが、土地と建物で相手が違う+建物のクオリティは制限されることが多いです。
②の場合は土地と建物の窓口が同じですが、建物のクオリティが上がる為に総額に気をつけないといけません。 

自分たちが「土地と建物で実現したいこと」「予算に合致しているかどうか」を家族間で相談し、どちらのパターンの方が長く安心できるかを考えてみてください。

一番大事なポイント

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ここまで土地探しのコツをお伝えしてきましたが、最後に伝えたいことは「完璧な不動産情報」は無いことを自身が理解することです。
 ・駅から近くて
 ・良い学校区で
 ・綺麗な分譲地で
 ・南向き角地で
 ・整形地で
 ・前面道路が広くて
 ・でもかなり安い土地
というのはまず出てこないと思います。なぜなら相場が決まっているからです。
結婚でいうと、容姿端麗・モデル体型で性格も良く、外資系企業に勤めている高収入の相手を見つけるようなものです。

現実的な落とし所を見つけるのが大事なので、信頼おける会社や担当者を見つけてじっくり話してみてください。自分たちが本音で話すと、相手の担当者も営業トークではなく、あなたのことを思って本音で話をしてくれると思います。

この記事を読んで頂いたあなたに素敵な土地が見つかりますように。

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