中村が中村を追う　－はじめに－

私は、ライター中村。いくつかの編プロを渡り歩き、編集者同士の繋がりで、しがないフリーライターをしている。

本件は、さかのぼること1年前の2019年、約2号分の雑誌制作の報酬未払い事件を記録に残している。

この未払い事件については、ノンフィクションを基にしたフィクションであり、私は現在も制作会社の取締役である中村を追っている。

魔女狩りのように取締役を吊り上げて、身分や住処をさらし炙り出そうとは思ってない。いや、実際には思っていた時期もあったが、その思いは時とともに風化した。

しかし、完全に風化したわけではない。冷静になれない時期はやはりあるもので、1年経過してずいぶんと落ちついてきた。まあ、そのあたりは、おいおい時系列に沿って、記していくことにする。

この記録は出来るだけ感情に流されず、同じように報酬未払いで苦渋を飲まされている人に役立つような記事にしたいと思っている。

現在もまだ彼を追っていて、書けないことも多い。中村が少しでも支払う意思がわずかにでも残っているのならば、いくらかでも支払って欲しいと願っている。