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🎧地平線の向こうへ

平坦な道を歩いている
目指す頂きもなく、どこがゴールかもわからず、ただ黙々と
それを恥じている時もある
誰もが歩ける道を、やれ暑い、やれ寒いと文句を言い、小さな石ころにつまずいて憤る自分に

よく見れば、花が咲き、水たまりには空が映る
寒さは春を知らせ、暑さは次の命の源になる
本当は知っている
平坦な道の喜びも、それがただの平坦じゃないことも

遠く地平線に人がいる
あそこまで歩いていくには、いかほどの徒労が待っているだろう
汗をかき、涙を流し、それでも景色は変わらず、何度落胆するんだろう
今の景色が決して嫌いなわけではないはずなのに、見たことのないその先に焦がれるのは何故なのだ

遠く地平線に人がいる
あの人もまた、あなたのいる場所に焦がれているのかもしれない
あなたが地平線に立っていることは、地平の向こうの人にしかわからない
憧れは、自分では決して確認できない
あなたは常に、地平線の上に立っている
大丈夫
背筋を伸ばして歩いていればいい
ほら、そこにまた、新しい花が咲く



はい!!

と言うわけで、今回のすまスパはピリカ文庫朗読『地平線』です!


はるか遠い景色を想像させる地平線。
トークでは話しているけれど、地平線って実は贅沢ですよね。
それが見えるのは特別な場所という気がします。
実家の茨城では、どこまでも続く田んぼに地平線を見ていた気がするのですけど、それもほんの少しのスポットでした。

今回お送りする地平線は、まさに雄大なものが揃っております。

『マサイマラの夕陽』
いまえだななこさん

朗読 こーたさん


マサイマラ、からの銀行員の恋の物語です。
初めから終わりまで、惹きつけられてしまって大興奮。
吸引力が落ちない!
ものすごく好きな作品です。
切なさとコミカルと雄大。全く違うテイストが、ものの見事に一つの作品に凝縮してます。
そして、サムのセリフとこーたさんがピッタリマッチするのが最高の聴きどころ!



『見えぬもの。』
碧魚まりさん

朗読 とき子

金子みすゞさんの美しい詩が見事にリンクしています。
私、学生の頃、金子みすゞさんについて論文書きました。(…あれ論文と言っていいんかな)
山口の記念館にも結婚してからようやく行くこともできまして。
そういう感動も相待って、この北の大地で、地平線を認識した女子高生の、見えぬものが見えた瞬間に私も心動かされました。
瑞々しい感受性が、心に染み込んでくる作品です。


『地平の果てにあるものは』
ピリカさん

朗読 ピリカさん


作者ご本人、おまけと言っておりますが、胸に迫るものがあります。
自分を責めて責めて、そして他の誰かを責めずにいられない。
日常のいたたまれなさを抱え込み、つい、周りの目も気にしてしまう。
リアルな視点、リアルな苦しみ、そこに手を差し伸べる園長の温かさ…
見ている人はちゃんと見てくれている。
そして、子供もまた、しっかりと見ている。
いつか、青い車に乗ってウェーブロックへ行く日を信じられる作品。
ピリカさんの朗読、やっぱりご本人描いただけのことがあって、さらに胸に迫りますよ。



さてさてさて…そして。
唐突な私の話でごめんなさい…!!

私、とき子、今回を持ちまして、すまいるスパイスを卒業いたします…!
やだ、本当に急…!!

発表は急だけど、少し前から悩んでおり、相談もさせて頂いてました。
結果、ピリカグランプリの忙しい時になってしまって大変申し訳ない思いでいっぱいです。


自分では自覚があまりないのですけれど。
私ったら、結構真面目なタイプらしいです。
朗読の際は、躓かなくなるまでひたすら読みこむなどの練習を目標としてまして。
それは本当に楽しい作業なので、それが嫌になったわけではないのですが。
実はここ最近、他に練習しなければいけないことが増えてます。

そもそも、フラを習っている時も、日々練習と称してプイリ(フラの打楽器)を振り回したり、そのことについて語り明かすなど、のめり込むと時間の使い方がめちゃくちゃになるタイプでした。
大阪に来てからというもの、また新たに頑張りたいことを見つけてしまったため、時間の使い方が下手くそになり日々反省が続いてます。
PTAの役員にもなりました。
そうそう、来月は小さな発表会でウクレレソロで歌います。調子に乗って自ら歌うと手を挙げました!(心にデキル!と叫ぶ松岡修造を育ている)
やりたいことが多いと、稼ぎにも行かなければなりません。
そして休みの日は全力で娘と遊びたい、だって多分私とこんなに遊んでくれるのせいぜいあと、2.3年?
その上、贅沢にも、自分のnoteも書き続けたいと日々思ってます。

何かをしたいなら、それは楽しくありたいというのが理想です。
理想はあくまで理想です。
例え楽しくなくなって、そのどれを辞めることになったとしても、自分の都合だけで決定出来るようにしておきたいというのも本音です。

noteは大好きで、とても楽しいです。
だけど、時間を削るように、読まなければ、書かなければと、そう思うようになったら、きっと私はnoteを辞めるでしょう。
卒業は、これからも楽しくあるための選択のひとつでした。


ちょうど一年。
ピリカさん、こーたさん、marmaladeさん、紫乃さんとのおしゃべりは、本当に楽しくて、気づけば毎回涙しながら笑ってました。
もちろん、卒業しなくても、のんびりやろうと思えばやれるはず。
だって、みなさん、常に予定に気を配ってくれるし、無理なことは絶対に言いません。

だけど。やるなら、練習!それまでにこれをせんと!
どうやら、そう思ってしまう性格でした。知らなかった私の一面。
やっぱりまだまだ、私は私を知らない。
自分だけのことなら、ものすごく適当に生きてるし、私生活では永遠に喋っていられるのですが(笑)

そういう経緯で、卒業を決めました。
これはお別れではないし、noteは書き続けるし、急に自分の作品の朗読を始めるかも知れません。
だから、声の方は、いずれまたどこかで。
ゲストにちゃっかり呼ばれる気も満々でおりまする(笑)
これからもいつもずっとすまスパ応援してます!


すまスパの皆様、そして、今まで聴いてくださっていた皆様。

本当にありがとうございました!!!


毎週土曜はすまスパの日♪
またいずれ、お耳にかかります!


とき子


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