![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/104283064/rectangle_large_type_2_12cbf3e9e555fb10e7e27fb5930be1f2.jpeg?width=1200)
自宅で猫に注射してみた
![](https://assets.st-note.com/img/1682778432980-iLeU2BuWke.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1682778433003-1Yjfg41ryc.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1682778433026-NIouYeU5a3.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1682778433044-I0klC8eb9K.jpg?width=1200)
鼻カテーテルの時は粉薬にして流動食と一緒に流していたが、
入れたそばから吐くようになったため主治医に相談、吸収率を考えて自宅での注射を提案された。
皮下注射なので、血管や筋肉にささらないようにするなどの注意が必要だが、
チェックポイントは最小限のため素人でも比較的安心して処置ができる。
自宅で実践する前に、主治医レクチャーのもと院内にて猫で練習。
なんでも思い切りの良さが上達のコツだ、と感じた。
皮膚はなるべく大きくつまみ、余裕をつくる。
腿とお尻の付け根が狙い目らしい。無理そうなら首の後ろ。
猫に不審に思われないようお腹を撫でつつポジションを探す。
毛をかき分けて消毒。ステロイドは沈殿するため直前によく振って攪拌しておく。
片手で皮膚をつまみながらもう片手で注射器を持つ。
挿入する時はまだ注射器の押し子(おしり)に指を当てず、外筒をにぎる程度で。誤って薬液を押し出さないためだ。
皮膚は意外とかたい。垂直には挿さず、皮膚の中を平行に進む。
最後まで針を挿入できたら陰圧チェック。ここが一番大事だ。押し子を軽く引いて、放して戻ればOK。引いたまま戻らなかったり、血がにじんできたら失敗。やり直す。
今のところ血は滲んだことがないが、皮膚はよく貫通している。
空気は多少入っても問題ないが、薬液をもらさない程度になるべく抜いておく。
筋肉に沿って挿すと成功しやすいらしい。
それと、あまり同じ位置に打つとそれも良くないので、少しずつポジションを変えると良い。
陰圧が確認できたらあとは押し出すだけである。紳士的にゆっくりと流し込んだらスッと抜いて、針先が抜けるか抜けないかあたりで指で抑えて止血。
針が入ったまま抑えると痛いのだ。
これで終わり。なんとも清々しい気分だ。
3,4回プスプスとやり直す時もあるが、さすがに猫も「さっきから痛いんですけど?」みたいな顔でチラッと見てくるが、強制給餌や経口投薬より万倍マシだ。
何より、薬の効果が最大限活かされる。
猫の味覚や胃腸に負担をかけずに済む。
通院の回数が減る。
初めこそ素人がいきなり家で注射なんてできるのか,と躊躇したが、主治医曰く「インスリン注射が必須のご家庭も多いですよ」とのことで、確かにそれを聞くとハードルは低く思えた。
もちろん、可能な限り病院で処置してもらったほうが良い。
簡単に思えてもリスクがないわけではない。
我が家の場合、通院がストレスになりがちな猫のことを考え、通院回数を最小限にしてもらえるようもともと打診していた。
その上での主治医の提案だった。
そういった事情を天秤にかけ、リスクが少ないのならとりあえずやってみるのが得策だ。
思いがけずスキルアップしていく自分も、なんだか少し誇らしい。
むろん、そんな誇りは持たずにいられたなら、本来はずっと良いのだが。