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Mr.Children "miss you"

2024年11月3日。

Mr.Childrenが昨年発表した新しいアルバム、miss youを引っ提げたアリーナツアーが今日、終了した。

なので、前回のNOTEに書いた「ツアーが終わって」からの後日談をここに書き連ねようと思う。







昨年行けなかったホールツアーの千秋楽から約一ヶ月後、
ニューアルバムmiss youのアリーナツアーの当落の発表があった。


ホールがダメならアリーナは行けるだろう。次はホールに行けなかったおれたちの番だ。心のどこかでそう思ってた。





しかし蓋を開ければまさかの落選。

かつてのホールツアー、
虹やヒカリノアトリエのように、
片方行けたらもう片方は当選が難しいというのは、どうやらないらしい。。。


当たる人は当たる。
当たらない人は当たらない。
もうそれはどうしようもないこと。


ホールツアー開催中もずっと荒んでたけれど、4月~5月はもう特に荒んだ。
運だけで片付けられない自分がいた。
そんな中、縋る思いで応募した
FATHER & MOTHER Special Prelive








当選できた。

しかし参加して思った。
アリーナツアーのいわゆる骨部分を体感できたけど、
肉部分の曲はいったいどうなるんだろう。

欲はやはりあった。

でも、もうmiss youの曲たちがライブで聴けたのだから、それだけでありがたいと思わなくちゃ。


そんな行ったり来たりの中で、
追加公演のお知らせ。

神様に祈るわけでもなく、
かといって行きたいかと言われれば行きたいので、無心で応募。









ありがたいことに、Kアリーナ横浜の初日公演に参加することができた。


個人名義ではファンクラブで当たらないと当選確率0の実績のため、

Mr.Childrenの人気の高さを
これでもかというくらい、
改めて思い知らされたこの約1年と2ヶ月を、

2024.6.24 東京ガーデンシアター公演、
そして
2024.10.26 Kアリーナ横浜公演

の思い出と共にNOTEに綴ることにする。



以下ネタバレ。








00. OPENING
終始モノクロというかセピアな映像。
映像には最新アルバム、miss youのティザー動画にもあった、霧がかった山や森。
そして草むらを彷徨い歩き走る男。

草むらも、空も、太陽も、海も、
本来なら物凄くキラキラしてるはずなのに、モノクロやセピアの配色により、全くそんな風に見れない。

気付けば男は水の中、水面から顔を出して、必死に息を吸っている。

そして、ケモノミチのMVにあった海や森らを背景に、メンバーたちが入場。

映像のストーリーとSEだけ観て聴くと、ただならぬ雰囲気を醸し出していた。こういうの大好き。笑


01. 叫び 祈り
2007年リリースのアルバム、HOMEの一曲目。ギターの田原さん、ベースのナカケー、ドラムのジェンが一斉に荒々しく切ない音を鳴らすこの曲。

ゆうてボーカルの桜井さんはまだステージにはいないため、声はCDのものと思われる。
そして気付くとステージを左右上のモニターが覆いはじめ、檻のようにメンバーたちを囲っていた。


02. I MISS YOU
アルバムmiss youの一曲目。
切ないアルペジオから歌い上げるワンフレーズワンフレーズがいちいち綺麗で、いちいち格好いい。笑
終始ステージは微かな明かりだけのため、メンバーは見えず、うっすら暗い檻の中で演奏している。

プレライブでもスポットライトは一切なく、まさに月夜に独り歌うような演出だった。

会いたかった。やっと会えた。
ライブでの、miss youの曲たちに。

プレライブではこの時点でもう泣いた。笑

ちなみにラスサビの途中は桜井さんは主旋律は歌わず、コーラスアレンジがあってそれもまたかっこよかった。

そして何より最後の

"それが僕らしくて 殺したいくらい嫌いです"

そんなあなたが大好きだといえるくらい好きなフレーズ。

この1年2ヶ月が報われた瞬間だった。


そしてあの、悪夢を彷徨うようなイントロと共に、メンバーを囲っていた檻が左右に開く。。。
我ながら書いてて興奮してきた。笑


03. REM
まさかの2曲目にREM!これはドンピシャリな流れ!2013年に配信された、Mr.Children史上1、2を争うくらい叫ぶ曲。

なんせMVが迷宮のミノタウロスとかをモチーフにしてるぶん、今回のツアーの雰囲気に重なり、格好よさが際立ってた。

桜井さんのシャウトも声が重なってて凄いよかった。

REFLECTIONや未完ツアーで聴いた時よりも、いい意味で重く、激しく、ライブにリンクしてて、、、
もうコテンパンにやられました。

ラストサビはエレキは弾かずにハンドマイクで熱唱。
しっかし序盤から飛ばしすぎでは、、と若干心配になったけれど、そんなん杞憂に終わるくらい、桜井さんのボーカルが凄かった。

てか途中で気付いた、山本拓夫さんがおる!サックスでサビや間奏にアレンジを加えてました。
プレライブでは音源だけだったので、本編で彼のプレーが聴けたのは嬉しかった!



04. アンダーシャツ
これは絶対予想してた人おらんって選曲!!
1999年リリースアルバムDISCOVERYの曲。半音下げ。

"ご飯は残して他所から仕入れて
平和でいいな戦争のない国"が

"平和でいいなお花畑の国"に変わっていて、

現代に即した風刺を歌ってた。

そしてアンダーシャツといえば
やはり桜井さんの間奏のギターソロ。
プレライブの時でも、本編の時でも
微妙にアレンジが異なって(これはよくあるライブのその日のノリでしょう)おもしろかった。

最後はタッピング奏法で綺麗に締めてた。ギターは多分スタオバのときと同じグレッジ(あんま自信ない)。基本それ以外のエレキはテレキャスだった。
そして間髪いれずに次の曲。


05. Everything (It's you)
ようやくここでメジャーなシングル登場!
今日はとことん桜井さんがギター弾いてる。。

間奏のギターソロはお馴染み、田原さんからの桜井さん。何度観ても聴いても、イカす。


思えば今回のツアー、いつものような花道もなく、お客さんをとことん突き放すような選曲。どこか昔の尖っていたMr.Childrenのよう。

このEverythingはサビのSTAYを観客に振ってたけど、変な話、そこでようやくいつものMr.Childrenのライブに来た感があった。

それまではそんな客観視を持てないくらい夢中なってたので。。

"幸せ過ぎて大切なことが分かりづらくなった今だから 

歌う言葉さえも見つからぬまま 時間に終われ途方に暮れる"

妙にこのフレーズに胸が締め付けらた。



ここで少しMCを挟み、

「一瞬でも一秒でも早くこの日を待ち焦がれていた」と話す桜井さん。(プレでも本編でも全く同じMC)
20年前に作られたというこの曲が演奏された。


06. 靴ひも
2005年リリース、アルバムI♡Uから!個人的にはブラットオレンジドームツアー以来。

あの時は桜井さんブルーフラワーだったけど、今回はアコギで演奏。映像には線が終始流れてた。

こういうチラホラとライブのストーリーを匂わせる演出、大好き。笑

そしてこの線、最後まで形を変えつつ、
意味を持ちながら登場します。

もう早く映像化が楽しみ。特に今回のライブは!

曲が終わるとその線が形を学校や教室、黒板に形を変え、次の曲のタイトルになった。

"Fifty's map"



07. Fifty's map ~おとなの地図
尾崎豊の17th mapをオマージュした曲。
くるみのMVをリバイバルしたのが記憶に新しい。

miss youのなかで最も今のミスチルらしい4人のシンプルなバンドサウンドとストリングス。サビではバンドメンバー4人を映像に映し、これが今の僕たちです。といわんばかりの潔いカッコよさがありました。

"孤独の意味を知った友よ 同じ迷路で彷徨う友よ"

友人、職場の先輩たち、そしてチケットが当たらず病んでいた顔も知らないSNSでのミスチルファン。

いろんな人ややりとりを思いだし、
なんだかじーんとなりました。


08. 青いリンゴ
軽快なアコギのメロディが特徴の、miss you曲。Fifty's mapからアルバムの流れをそのまま再現。

この曲は桜井さんのアコギのきれいな音色とやはり山本拓夫さんのサックスソロ!
映像には右に爽やかな緑の絵(リンゴの表面と左にメンバー。プレライブでは披露がなかったので、アリーナで聴けてよかった!



09. つよがり
2000年リリースアルバムQから名バラード。原曲に忠実な歌い方でした。
ゆえにバンドでというよりは、とことん桜井さんの歌声ありきの曲。

miss you自体がそういった雰囲気があるので、そういう意味で選曲は自然に感じた。

しかしまさか聴けると思わず、びっくり。
久しぶりに聴いたけど、やはり名曲やね、
つよがり。





曲が終わるとここで暗転し、
キーボードSUNNYさんの
ムーディーなピアノソロ。

背景には外国風のマンション?がチラホラ出てきた。
暗闇でスタッフのみなさんがゴソゴソと笑
何か舞台に準備を施す。
どうやら椅子とランプのよう。

ピアノソロが終わり、
鍵を開けて家に入る効果音から、
桜井さんが再登場、
その手でランプの灯りを灯し、

ここからは本格的にニューアルバム、
miss youの世界観が披露される。。。



10. Are you sleeping well without me?
ボーカル、ドラム、ピアノの少数編成。
桜井さんはステージ左側に設置された暗い部屋の中、椅子に座りながら歌い始める。
外は雨?のよう。
これがもう、めっちゃくちゃアダルトでかっこよかった。
なんかothersのその後みたいな雰囲気に感じれたので、最近夜中に目が覚めて寝れない時は、othersからのこの曲というプレイリストを聴いてる。
CDに忠実なんだけど、さらに好きになった。



11. LOST
前曲の編成に田原さんがアコギで参加し、
ドラムのジェンは観客にクラップを促す。
クラップするような歌詞ではないんだけど
何故か欠かせないという。。
音楽って不思議。

"尖った分その痛みが走った分その衝撃が
自分に返ってくるから 星でも眺めて暮らしていたい"

"放った光さえ歪んで闇に消えた"

"真っ直ぐな思いだってねじ曲がって伝わっていった"

"また今日も立ち尽くしている"

誰もが一度は感じたことのある言葉が次々と歌われる。
(こういうのに弱い自分)

映像には部屋の電球がずっとゆらゆらしていた。
Bメロの
"仕事終わりに飲むビールと 年老いた2匹の犬が僕の帰りを待っている それだけでいい"
を表現しているのだと感じた(桜井さんは実際膝をついて犬を愛でるような仕草で歌っていた。もはや歌手というより演者に近い)。

ラスサビからナカケーのアップライトベースが入り、
改めてバンドとしての完成版LOSTを見せてくれた。
小編成が多いこのmiss youだけど、
ゆえにナカケーのベースの存在感を安心感を身体で感じることができた。





そして再び鍵を開けドアを出る音。
反対側にも椅子がある。
隣の部屋に移動したような感じ。
それは桜井さんなのだけど、まるで人間の違う一面が移動して歌うように見えた。
そう、次の部屋で歌う桜井さん、
めちゃくちゃ狂ってます。




12. アート=神の見えざる手
今回のアルバムで一番話題になったと思われるラップのような曲。

内容はミスチル一過激。
"僕のペ○スにカッターを"とか
"僕が殴ったり蹴ったりするのも
全部愛するが故"とか。。

映像も20世紀少年のような一目の男の影がたくさんあったり、狂気に満ちてた。

アリーナ本編ではカメラに向かって椅子に座りながら歌う桜井さんが表現者の極みって感じでいい意味で怖かった(シフクノオトツアーのニシエヒガシエの3倍マシぐらい)。

そして何よりCDにはないアレンジ!
途中からドラムとベース、最後はサックスが暴れまくり、大興奮のアレンジだった!

桜井さんも椅子から立ち上がり、歌詞に合わせて殴ったり蹴ったり、指差し等のモーションを加えて歌い狂う!

どちらかというと映像演出のない音と照明だけのプレライブの方が暴れまくってた印象。

プレでは山本拓夫さん不在のためサックスパートは録音だったんだけど、めちゃくちゃカッコいいメロディーだった。(アリーナの生アレンジよりこっちのが好みでした。。)

アリーナ本編は映像演出に沿っていた分、表現の方にウエイトがあった印象だったので、どちらも絶妙に違うアートを楽しむことができた。



13. 雨の日のパレード
雨音と共に赤い血が傘にかかり、真っ赤な傘を持って歩く影絵。そして町並みには様々な人が行き交ってる。そんな映像を背景に、ゆっくりと暖かく丁寧に歌い上げるボーカル。確か田原さんがいなかった(と思われる)。

miss youは曲によってバンドメンバーがいない場合が多々あるけど、変な話、休憩できていいんじゃないかな。笑
ボーカルなしのインスト曲とか是非是非作って欲しい。

ここで少し緊張が解け、柔らかな空気になったのだけど、再び雨音が。そして心臓の鼓動のようなバスドラ。


次に流れたのはこれまた予想外の選曲。



14. 血の管
2004年リリースアルバムシフクノオトから。

"川下の方で光る水面ぼんやり見てた
そっと目を閉じてみる "あなた"を感じる"

"柔肌の上に光る血の管に口づけた
あの夜を思い出す " 独り"を感じる"

今回のライブ映像やアルバムで終始歌われてる孤独に、ピッタリ過ぎる程の選曲。
ボーカルとピアノのみのため、なんというか、孤独への賛美歌のように聴こえました。

アウトロで入った原曲にはないサックスの音も

このmiss youツアーの曲に進化させていた気がしてよかった。



15. Party is over
暗がりから桜井さんと田原さん、
ぽつんと二人で向かい合い、
アコギ2本で奏でて始まった最少編成の曲。いわゆる男女の別れを歌っているのだけど、

もうこの曲は自分にとって、
ライブに落選し続け、
行きたいのに行けない、
これまでのしんどい日々そのものが歌われていると感じた。

"過去に拘って今を怠って生きていくなんて愚か者の愚行"

"さぁ前を向いて歩こう でもどこへ向かえばいい"

"燃え上がれもせずに燻ってる炎を感じるのに"

泣けた。

話は少し逸れるけど、
東京ガーデンシアター、Kアリーナ横浜、
どちらも今までにない会場でした。
収容人数8000人と18000人。
横に広くとても綺麗。
(横浜BUNTAIもアジカンで行ったがスタンドが少ないだけで形はよく似てた)
比較的どの席でも見易いし、
何より音響が良い、
アクセスも悪くない。
こういうライブ会場でこのツアーを観れて本当によかった。

だからMr.Childrenさん、もしこの先またホールキャパのツアーをやるなら、こういう会場で全然十分だと思います。じゃないと、本当に本当に一部のお客さんしか行けません。ホールと遜色ない音だと思います。場所によってはこっちの方がいいくらい。
って、アンケートに書けばよかった。。。



16. We have a no time
若者を羨みベテランの残り少ない時間を歌うブルース。
90年代後半のMr.Childrenを感じるような桜井さんの歌い方、そして暴れまくる山本拓夫さんのサックス。
アウトロも彼のサックスソロで締めくくるアレンジだった!
ここまで比較的おとなしいというか、
聞き入ることが多い楽曲だったので、
身体揺らして楽しめた!
言葉の音が凄い楽しい一曲。




そしてここでオープニング映像であった
草むらを走る男の息切れ。
次の曲はアルバムmiss youを象徴する一曲。



17. ケモノミチ
田原さんの掻き鳴らすアコギと
悲壮感のあるストリングで進んでいき、2番のAメロ途中からナカケーのベースとジェンのドラムで一気にバンドの音へ。まあこれはMVの通りなんだけど。。
この曲を最初に聴いたとき、何故レコーディングの段階でライブのようなバンドサウンドでテイクしなかったのだろうと思った。

でもそれはきっと集いたくても集えなかった、一緒に音を鳴らしたくても鳴らせなかった。そんなあの頃を象徴するような音楽だから、と思って聴こえた。

I MISS YOUにもあった
"誰に向けて歌えばいいのかわからなくなる=ミュージシャン生命が危ぶまれる"
ようなイベントの中止、自粛。
人と人との接触の制限。

ファンが思ってる以上にミュージシャンをはじめ、エンタメを生業としている方々は孤独だったんだろう。

お客さんがいないことが商業的にも、
そして制作意欲としても、
意味を見出だせないくらい。

だから彼らは
"君にLove Songを送ろう 
 月に爪弾いた孤独のメロディ 
その耳にだけ残るように
声もなく歌う"

と歌ったのだと思う。
改めて時勢を反映した名曲だと感じた。





曲が終わり映像は真っ白に。そしてケモノミチでゆらゆら流れていた線がまた登場。
数秒の無音の中、桜井さんがアカペラで歌い出したのは

"聞こえてくる 流れてくる
君を巡る 抑えようのない
想いがここにあんだ
耳を塞いでも鳴り響いている"

ずっと映像で流れていた線は桜井さんの歌声に反応するかのように揺れ、

"miss you"という文字になった。


18. 365日
miss youの答えはもうそのまま、
あなたに会えなくてさみしい、会いたい。

会えなかった日々
(まさに365日の言葉を持たぬラブレター)
があるからこそ。
だからこそ響く音もあると。

そんな風に聴けた、
ミスチル2010年代を代表するラブソング。

Aメロ途中からバンドサウンドへ。半音下げ。映像にはメンバーを撮しながら雪がしんしんと降っている。

"一人きりの方が気楽でいいや
そんな言い逃れはもう終わりにしなくちゃな"

miss youというアルバムの、ひとつの答えのような選曲。この流れはよかった。

映像にあった線は鼓動のように揺れながら、登場した鳥が引っ張っていた。(この鳥がのちに大きな意味を持ちます。。)

いつの間にか

そして個人的にはこの曲、結婚式の思い出しかありません。
一人でライブに来たけど、家族に会いたくなりました。



19. 記憶の旅人
新曲。映画、青春18×2の主題歌。
映画の内容に沿った曲のため、
映画観てるとより感情移入できるとか。
内容は大切な人とのすれ違い、そして別れ。
映像は記憶の旅人のジャケット写真、
最後にはラプンツェルに出てくるようなあの水辺で宙に舞う灯り
(名称わかんなくてごめんなさい)
がたくさん浮かんでいた。

365日のように誰かと出会うことで未来に進むことができる人がいれば、
記憶の旅人のように過去を思い続け孤独にそのまま行き続ける人もいる。

どことなく対になるような選曲に思えた。
サビのファルセット、綺麗だった。


そしてここでMC。
なんと靴ひもからここまで、SEやピアノソロを挟みながらも14曲も連続で披露。
ミスチルにしてはだいぶ珍しい。
なんだかようやく長いトンネルを抜けたような気分。

ガーデンシアターでは青春18×3は54、
メンバーたちの年齢になるとのことで、
青春3周目ですみたいなことを言ってた。
あと全国からみんな一人で来てる人が多いから、メンバー曰く開演前の会場がめちゃくちゃ静かでおもしろかったとのこと。笑


Kアリーナではミスチルにとっては初めての会場、収容人数18000人の割には一体感があっていいとのことで、みなさんの声を、誰かが誰かを讃える声を聞かしてほしいとのことで、次の曲。


20. The song of praise
2020年のZIP!のテーマソング。
Oh!~Oh!~のコールアンドレスポンスが何度も行われ、変な話、ここでようやくいつものミスチルのライブに戻ったと感じた。

やはりmiss youの世界観って独特だった。
今後のライブでやるのかなとさえ思えてくる。。
観客を映像に撮しながら、
メンバーのポップな写真と吹き出しと共にOh!と叫ぶのは、なんか珍しい絵で、だけど楽しかった!


そして次の曲、桜井さんが最近聞き直したらめっちゃ好きになった曲!
と披露したのは、、、



21. End of the day
2012年リリースのシングル曲。
毎日がんばる人への応援ソング。

そう、miss youの先は
誰かから誰かへの称賛のような曲が続いた。

決して独りじゃないんだよって、何度も歌ってくれた。
てか曲の中に登場するブルースハープは
なんと山本拓夫さんが吹いてた。
もうマルチすぎるよ拓夫さん!

"もっと もっと 羽ばたける日は来る
きっと来る あと少し そう信じて"

さっきの鳥の映像が脳裏をよぎった。



End of the dayが終わり、
アコギでジャカジャカ弾き出す桜井さん。
これはガーデンシアターで最初聴いたときも、ある意味一番驚き、一番会場が沸いてた。



22. 未完
2015年リリース、
アルバムREFLECTION収録の曲。
文字通りミスチルはまだまだ未完成ということをロックに歌っている。

実はこの未完は2015年のスタジアムツアーのタイトルにもなっていて、曲の歌詞にもある鳥をモチーフにした映像もあり、しかも収録は大雨の公演ということで、何かと評価の高いライブだったんだけど、

今回のツアー、途中から出てきた鳥。
その未完ツアーで出てきた鳥なのか???
いや、もしかしたら違うかもしれない。

わからないけれど、でも今回途中から映像に鳥が出てきたのには意味がありました。

それはラストサビに行く前に曲中、MCが入ったんだけど、そこで明らかに。


ー 2年前、半世紀へのエントランスというデビュー30周年を記念した大規模なライブを僕らは行うことができました。
あれから2年、半世紀へ向けて、つまり50周年に向けて僕らは動き出してます。

本当に辿り着けるのかわからないけど、
今は前だけを向いて、音楽を楽しんでます。

こうしてライブをやっていると、もうどこまでもどこまでも飛んでいけそうなくらい、心に羽根が生えたような気持ちになれます。

どうかみなさんにも同じように
この時間だけでもいい、
明日まで続けばもっといい、
1週間続けばもっともっといい、
1ヶ月先、1年2年先と続けば
もっともっともっといい...。

みなさんが羽根を羽ばたかせることの手伝いを、音楽を通じてできることが、
僕らの願いであり、生き甲斐です。

そしてもし、みなさんが今日、ライブが終わって家に帰り、音楽の魔法がいつか解けて、もし、心に羽根があることを忘れてしまったり、自信が持てなくなってしまったら、

またここに遊びに来てください。
待ってます、どうもありがとう ー


未完ツアーのあの鳥は、いわゆるストーリーテラーとしての鳥だったけれど、

今回の鳥は、Mr.Children自身であり、
そして自分たち自身なのかもしれない。

そう感じて、涙が止まらなかった。

そしてこのMCから曲に戻る

"いっそ飛べない鳥の羽根なんかもがれちまえばいい"
"そうほざいてみたって試練は手を緩めちゃくれない"

"だからもう ユニフォームを脱いで"

からバンドが合流し、

高らかに
"自由! 自由! 自由!"
"自由! 自由! 自由!"
"自由! 自由! 自由!"

と何度も叫ぶ。
これがほんとにエモーショナルだった。
一番拳突き上げた。やっぱり大好きだわ、
未完。

サビの最後にある
"繰り返しながらいつか辿り着く胸の中の約束の場所"が、明確になった瞬間でした。

50周年、応援してます。応援し続けます。



そして未完のあと、本編最後を飾ったのは、




23. 終わりなき旅
もうK.O。ベタかもしんない。
でもわかっててもこれはやられる。
未完からの終わりなき旅。
マイミスチルベスト15のプレイリストの
ラスト2曲と全く同じ流れ(しらんがな笑)。

初めて自分がこういう曲順だったらいいなってのが叶った瞬間でした。笑

30周年ライブ、
半世紀へのエントランスの1曲目で歌われていたこともあり、真っ先に2年前のあのMCを思い出した。


「どんなものにもきっと終わりはある、でも、だからこそ」

半世紀への、50年へ向けた決意。
このmiss youツアーに裏タイトルがあるとするならば、

それは
裏:半世紀へのエントランス
ないし、
半世紀へのロード
なのではないか。そんな風に思えた。


曲のアレンジ自体は同期もあり、半世紀へのエントランスとほぼ同じ。ラスサビ前の「息を切らしてさ~」は会場で合唱。
ラスサビのおーわーりなーき、たーびーも合唱。最後にこの日一番の桜井さんのシャウト!!!


そしてそのまま、前回MCでなかったアウトロの演奏へ。
終わりなき旅のライブで一番好きなシーンだ。
メンバー4人が向き合って音を鳴らす。
これを越える絵はないよなぁ。
ってぐらい格好いい。

改めて桜井さん田原さんナカケーJENの4人がMr.Childrenでよかった。

そしてここで本編終了。
ものすごいあっという間だった。。



アンコールに入ると桜井さん、そしてSUNNYさんが二人で登場。どうやら弾き語りの様子。

「これからやるのは2000年にリリースしたアルバムQから、Hallelujahという曲です。キリスト教の教えで誰かを讃えよ、賛美せよという意味があるそうです。僕はキリスト教信者ではないので、その意味全てを理解することはできないけれど、今ある時間を讃え感謝しよう、そう捉えています。」



EN1. Hallelujah
原曲からキーはいくつか下げてた。
桜井さんの弾き語りシリーズは近年多いけれど、毎回思う。バンドでも聴きたかった。
いや、弾き語りもレアだしカッコいいんだけどね、単に欲張り。笑

しかしこれ、MCの影響もあってか、なんとなく教会で歌ってるように見えてきた。

曲の終盤には桜井さんの煽りから会場全体で「ハ、ハレ、ハレ、ハレル~、ハレルヤ~、ハレル~」とコーラスを合唱。

終盤には田原さんナカケーJENが合流、なんと田原さんとナカケーはギターとベースは弾かず、フロアタムを叩いてる。

これはミスチル史上初めての光景かと。
とても新鮮!こういう新しい試みは
これからも是非チャレンジしてほしい。
そして桜井さんがハレル~!と力強く歌い終わるとパッと曲が終わり歓声と拍手。

そして間髪いれずに始まったのは、Mr.Childrenが自分たちのためだけの音楽ではなく、リスナーのためにも音楽を続けることに意味を見出だしたと言われる決意表明の曲。



EN2. 優しい歌
2001年リリースした20枚目のシングル。
なのに御披露目はなかなか少なく、
聴けて本当にうれしかった。。

ホールツアーでは弾き語りだったけど、
「なんのために、誰のために歌ったらいいのか、曲を作ったらいいのか、わからなくなる時がある。そんな時、その答えを思い出させてくれる曲」といったことを桜井さんは言っていた。

やはりコロナのあの時期が、
ミュージシャンとしての苦悩と希望が、
このアルバムに繋がったんだと思う。

誰しも大変だったあの頃が
優しい歌のための演出だと思えてきた。

素晴らしい演奏だった。楽しかった。



プレライブでは次の曲のみがアンコールで披露のため、「家に帰るまで、今日のこの時間を見落とさないように、見逃さないように」というMCから、




EN3. Sign
2004年リリースのシングル。ドラマ:オレンジデイズの主題歌。僕ら世代は青春の曲ですね。会場も沸いてました。(プレライブはファンクラブ限定ということで、あんまり、、、ちょくちょくやってるしね。多分優しい歌とかの方が聴きたかったと思う。笑)

まあきっと曲の中にある

"残された時間が僕らにはあるから 大切にしなきゃ"

を歌いたかったんだと思う。


アリーナ本編ではこの曲のサビにはCDにはない、フルートの音色が!
とても聴き心地よく、秋なのにまるで春を感じた!

そしてその音色の主は、
山本拓夫さん。
こんなに山本拓夫の名前を書くことになるとは。笑
改めて影のMVPでした拓夫さん!


そしてここでMC。
メンバー紹介をしたのち、

「最後の最後に、一番新しい曲をやります!今日からまた、新しい"あなた"が始まる。そんな曲です、in the pocket!」






EN4. in the pocket
最後はやはり新曲!
今年の8月30日にリリースされた映画きみのいろの主題歌。
教会の鐘から始まる、青春を、新生活を讃えるような曲。

映像にはツアーの冒頭から度々出ていた線が。途中から心電図のように揺れ、そして365日から登場した鳥がその線を引っ張り、鳥は身に纏っていたガラクタが剥がし、
最後のサビでカラフルになったその線と共に
青空に羽ばたいていった。

"昨日のシャツのポケットに悲しみを置いていくんだ"
"今日からまた新しいあなたが始まる"
"心はずっと不安定でカーテンのように揺れるけど"
"吹き抜ける風の心地よさを感じて"
"ただ、"今"を楽しんでいたい"

個人的にリリースの2日後から、
自転車で子供の送り迎えが始まったので、
自転車を漕ぎながら、
ハプニングや吹き抜ける風をリアルに感じています。笑
新しく始まった生活リズムのBGMとして聴いていたこの曲を、家に帰る前の最後の曲として聴けたのは、なんというか、締まりました。笑


なお退場曲もこの曲で、
miss you arena tourは幕を閉じました。






miss youはリリースこそ2023年10月3日だけど、
制作時は時期的にもおそらくコロナ禍の時。
その時期の孤独や苦悩を越え、かつてのように触れ合える今を、讃えたい、そして楽しみたい。

そんなMr.Childrenが、お客さんの日常が、
主人公のような、シアトリカルなライブだったと感じた。

改めてMr.Childrenというロックバンドは、
時勢に呼応するのが抜群に巧い、
天才的なロックバンドだ。

アニバーサリーツアーを除き、過去のアルバムツアーの満足度でいえば、

アルバムREFLECTIONの、大雨に打たれなから7万人で盛り上がった未完ツアー、

アルバム重力と呼吸の、表題曲とレア曲のバランスが絶妙だったAAGツアー。

このあたりが個人的に好きでしたが、
今回のmiss you arena tourで更新された。

そもそもアルバムmiss you自体が今までで
一番好きという補正もあるけれど、
かつてリリースされた深海やSENSE以上に
ここまでアルバムの世界観を表現したライブは初めてだと感じたし、

バンドの音がほとんどないと批評されたことについては、
それを逆手にライブでガンガンロックバンドとしてのアレンジ、そして選曲。

このギャップにやられました。
絶妙な引き算や足し算だったと思う。

さらには2年前に行った30周年ツアー半世紀へのエントランスから続いている物語に思えるような意味合いも加わり、いろんな意味を考えて楽しめたライブだった。






そして、何より。
何より去年からずーっと落選し続けた
苦悩の1年2ヶ月。

ホールツアーにも行けず、アリーナツアーも本来、追加公演がなかったら、きっと自分は行けなかった。(プレライブは本当に報われたような感覚だった。)


この行きたいのに行けない、
会いたいのに会えない期間が、
皮肉にもこの文字通り、"miss you"
を深く味わうための最高のスパイスになっていた。きっと誰よりも深い意味を見出だしながら楽しめたと思う。
(だからこんなクソ長い文字数になってる笑)

参加させて頂き、本当にありがとうございました。

Kアリーナ公演のライブ後は真っ直ぐ家に帰り、駅前のスーパーで惣菜をいくつか買い、披露されなかったアルバムmiss youの
黄昏と積み木、daja-vu、おはようを聴きながら帰宅し、家族みんなで惣菜を食べました。

ライブに行かしてくれた家族に改めて感謝。いい日だった。

しかし、最後にこれだけはMr.Childrenに言いたい。







もうホールではやらないで。
チケット本当に当たらない。涙
もうこんな思いは今回で最後にしたいです。。。笑

以下セットリスト↓

FATHER & MOTHER Special Prelive
2024.6.23-24 TOKYO GARDEN THEATER
@東京ガーデンシアター 6.24
01. I MISS YOU
02. アンダーシャツ
03. Everything (It's you)
04. 靴ひも
05. Fifty's map ~おとなの地図
06. つよがり
07. Are you sleeping well without me?
08. LOST
09. アート=神の見えざる手
10. 雨の日のパレード
11. We have a no time
12. ケモノミチ
13. 記憶の旅人
14. The song of praise
15. End of the day
16. 未完

EN1. Sign





Mr.Children tour 2024 miss you arena tour
@Kアリーナ横浜 10.26
01. 叫び 祈り
02. I MISS YOU
03. REM
04. アンダーシャツ
05. Everything (It's you)
06. 靴ひも
07. Fifty's map ~おとなの地図
08. 青いリンゴ
09. つよがり
10. Are you sleeping well without me?
11. LOST
12. アート=神の見えざる手
13. 雨の日のパレード
14. 血の管
15. Party is over
16. We have a no time
17. ケモノミチ
18. 365日
19. 記憶の旅人
20. The song of praise
21. End of the day
22. 未完
23. 終わりなき旅

EN1. Hallelujah
EN2. 優しい歌
EN3. Sign
EN4. in the pocket




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