4.初サイン、初ラジオ、初日出
最近僕に初めてファンができた。そう、あの“ファン”。僕に対して好意と憧れを持ってくれており、かつ、会いたいと思ってくれる意味のファン。
これまでにも少なからずファンはいた。バンド活動やYoutube活動をしている中、ファンです!って言ってくれる人が少なからずいたのだ。ただ、その人達はファンとはいうよりか、どちらかというと保護者に近かった。憧れではなく理解、好意ではなく親しみ、そんな感覚。
でも今回は違う。
先日、僕はその記念すべきファン第一号の少年と会うことができた。
彼は僕をみつけるやいなや色紙とペンを差し出し、「あ!とびchan.だ!サインちょうだい!」と迫ってきた。
周囲にはその子の親や、僕をよく知る大人たちがいたので、その不可思議なやりとりを見てクスクス笑っていた。
そんな生温い空気の中、満更でもない僕は腕をまくり上げ、真っ白な面にサインペンを走らせていく。
「ねぇこんなのもらってどうするの?」と聞くと「部屋に飾る!」と笑顔で一言。思わず「やめとけやめとけ」と僕がいうとまた大人達がクスクス。承認欲求はすでに満タン。
僕は人から憧れられるような人間ではない。
それは僕自身が一番よく分かっている。
だからこの現状が嬉しくて、ありがたくて可笑しいのだ。
サインを書き終えたあと、なんだか、“この色紙をゴミにしてしまったら悪いなぁ”なんてぼやいてしまった。
それから数日、年が明けて今朝。
初めてラジオアプリ(Radio talk)を使ってラジオ放送をしてみた。
30分間の生ラジオ。ダラダラとフリートーク。
なんでそんな事をしたのかって聞かれても、特に理由はないけど、前からちょっと興味はあったし、新年そうそうチャレンジするのもいいなぁと思ったのだ。
だけどやってみるとやっぱり面白い。
誰かに聴かれるなんて全く思ってなかったけれど、驚くことに数名の人が僕のラジオを聴きにきてくれた。
僕のフリートークに優しく反応してくれるリスナーさん達。しかも応援メッセージまで。
この二つの初体験を通して僕は「責任感」を強く意識させられた。
僕が頑張れば、それを応援してくれる人がでてくる。ともすれば、僕に憧れてくれる人も出てくるかもしれない。会いたいと死ぬほど思ってくれる人なんかが出てきたらもう手に負えない。
なぜなら、そこには期待を裏切っては行けないという責任が次々と生じてゆくからだ。
そんな事を考え出したらもうすでにお腹が痛くなってくる。
けど、これもまた、忘れちゃいけない大切な感覚な気がする。
2021年、頑張らないとね。
とびchan.として、飛田仰喜として生きていくにはその責任感を持っていかないとね。
来年もまた清々しい初日の出を迎えることができるように、いっぱい成長したって言える一年にしていきたいと思います。
あけましておめでとうございます。
2021/1/1 とびchan.