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湯浅京己もガチ【3/12 対オーストラリア代表戦○】

土日休みを利用して、高校の同窓会に参加してきた。お世話になった担任の先生が定年を迎えられたということで、福岡から埼玉までやってきた。普段野球を見ない相手との会話でも、自然と野球の話になる。

「なんで侍ジャパンのピッチャーってその他みたいな扱い受けているの」
どういうことだ。

「だって、いくら人数が多いからって『おおぜい』はひどくない?」
あっ、そういうことね。

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関東圏出身で、なおかつ祖父が巨人ファンだったので、ジャイアンツの選手には自然と思い入れができてしまう。だから自分にとってWBCを始めとする国際大会は心置きなくジャイアンツの選手を応援できる機会でもある。今回はメンバーに入っていないけれど、坂本勇人を応援しても何も言われないのはいい気持ちだった。

タイガースの選手とジャイアンツの選手がタッグを組んで戦うのは、なんだかジャンプマンガのような展開で熱くなる。それがお互いのチームのリリーフエースなら、なおさらだ。
翁田大勢と湯浅京己。チームのブルペンを支えた両右腕は、昨年の新人王の座を争ったなかだ。どちらが選ばれてもおかしくない成績を残し、結果的に大勢が新人王に輝いた。2人はプライベートでも仲が良いらしい。宮崎で行われた侍ジャパンの強化合宿では、沖縄から合流した湯浅が大勢にお土産を渡したとか。
そんな仲の2人だからこそ、WBCで共闘できる機会を心待ちにしていたはずだ。もちろん、僕もだ。

7回、大勢が先にマウンドに上がった。先頭打者にヒットを打たれる。けれども、焦りは感じなかった。続くバッターをピッチャーゴロの併殺に打ち取った。大勢が取って、タイガースの中野拓夢がベースを踏んで、ジャイアンツの岡本和真が捕球した。この3人、プロ入り前は全員タイガースファンなことを知っていたので、ニヤニヤが止まらない。
最後のバッターには唸るような直球が低めに決まって見逃し三振。大勢のボールがあそこに決まる日はノーチャンスなこと、ジャイアンツファンより分かってる自信がある。

8回、大勢が守ったリードを受け継ぐように、湯浅がマウンドに上がる。東京ドームで大声援を受ける湯浅にも、ちょっと慣れてきた。
湯浅は1球で最初のアウトを取った。その後内野安打と四球でピンチを作るも、低めのストレートで押し切った。前回の登板より球が走っていないようにも思えたけれど、まあそういう日もある。それでも抑えちゃうのだから、やっぱりすごい。
2人で刻んだスコアボードの0。試合後、何か会話を交わしたのだろうか。

1次ラウンドを1位で突破した侍ジャパン。ここからは1発勝負のトーナメントになる。接戦になればなるほど、大勢や湯浅のようなリリーフにかかる重圧は大きくなるだろう。
けれどもこの日の共闘を見て、ふたりならやってくれる気がした。共に戦ってくれる仲間の存在が、自分が持てる力の最大値を引き上げてくれる。この4試合で、僕が感じたことだ。

このWBCで得た経験は、間違いなく湯浅を強くさせる。そして、それは大勢も同じ。嬉しいやら、ちょっぴり困るやら。

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