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私の小説タイトルの付け方
こんばんは、戸画美角です。
なにやら『小説タイトルの付け方』について話題になっているみたいなので、私も便乗して記事を書いてみたいと思います。
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追記:
ショートショートの書き方についても記事にしてみました。
私が考える良いタイトル
秋谷りんこさんがすでに書いてくれました。(おぃ
私は、物語の本筋を象徴的に表したものをタイトルにつけるというより、その小説の鍵になってくるものをタイトルにすることが多い気がする。全体の象徴というより、ポイント。読み終わって初めて、ああ、だからこのタイトルなのか……と思ってもらえるのが、一番理想的な気がする。読み終えた余韻の中に、タイトルを噛みしめる時間みたいなものがあると、とても嬉しい。
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いやはや、本当にこれですべて語られている気がします。
例えば、私がこれまで読んだ小説の中でタイトルが秀逸だと感じているのは以下のような作品です。
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もし1冊でも読んだことがある方でしたら、なんとなく共感いただけるのではないでしょうか。
どれも読了後に「あぁ、○○ってそういうことか」と噛みしめて余韻に浸れた作品だったように記憶しています。とくに『秘密』などは今思い出してもすごいタイトルを付けたものだと思います。
作品タイトルのパターン
私はまだ10作品くらいしか書いてないので、それほどタイトルに迷うほどではないのですが、やっぱり自分なりに工夫してタイトルを付けています。
基本的なパターンとしては以下でしょうか。
1.○○ってそういうことだったのか!(物語の核心)
2.○○と思わせておいて△△か!(ミスリード)
3.本当に○○だったのか?(読者への問いかけ)
4.シンプルにつける
1. が秋谷りんこさんが語られていたパターンで、短編や長編においてはできるだけこのパターンを採用したいと感じます。
2. は主にショートショートなどで利用しやすいもので、読者が○○だと思って読み進めていたら、最後に△△だと分かってオチがつくというパターンですね。1種の叙述トリックみたいなものかもしれません。
3. はメッセージ性を含んだ作品において利用したりします。タイトルの意味づけを読者に任せるパターンですね。
4. は上記のパターンに当てはまらない時、あるいはしっくりこない時にシンプルに付けたりします。まぁ、これは単に良いタイトルが思いつかなかっただけかもしれませんが(笑)
自分の気に入ってる作品タイトル
秋谷りんこさんの記事に習って、私も自分の気に入っているタイトルを挙げてみたいと思います。
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《ザナドゥ》
事前に意味を知っている人を除き、読者はこの作品を読み終えても『ザナドゥ』の意味がわからないと思います。そして、意味を調べてようやくこの作品のタイトルがなぜ『ザナドゥ』なのか納得すると思います。パターンとしては 1. と 3. のハイブリッドでしょうか。
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《天国旅行》
あまりにシンプルですが、私としてはそれなりに気に入っているタイトルです。大きなオチを用意している作品ではないのですが、パターンとしては 2. にあたり、このタイトルだからこそ最後の部分が印象に残ると思っています。
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《露出にいたる病》
正直、このタイトルだけで読まない人は多いと思ったのですが、私の中では強い意図をもってこのタイトルにしています。おそらくネタバレにはならないと思うので書いてしまうと、パターンとしては 2. に分類されると思います。
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《いいね禁止》
これはかなり特殊なパターンです。あえて分類するならシンプルな 4. に当たるのですが……まぁ、よろしければ読んでみてください。
おわりに
あらためて自分の作品リストのタイトルを見返してみると、思ったよりも 4. のパターンが多くて、「もうちょっと真面目に考えて。どうぞ」と自分にツッコミを入れたい気持ちにもなりました。
今後はもっとじっくりと考えてタイトルを付けていきたいと思う次第です。
ー了ー
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