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「今ここ」でぶつかる課題こそが、組織の課題の縮図

7/15(金)16:00から開催した、株式会社ZOZOの小金蔵人さんと、ToBeingsによるコラボセミナー、『【組織開発実践者に聴く!】組織活性化を進める上での壁とその乗り越え方#2』が無事に終了しました!

私が「面白かった」「素晴らしかった」というよりも、参加者からのリアルな声をお伝えした方が伝わるはず!ということで、まずは参加してくださった方のご感想から、一部を抜粋してご紹介します。

参加者からのご感想

終了後アンケートで寄せられた声

組織の課題に日々向き合っていると、「うちの業界(会社)は特殊だから」「こんなことで悩んでいるのは、当社ぐらいだろうな…」と思ってしまいがちです。
(私も事業会社の人事時代はそう思っていました)

でも規模や業種などには関係なく、悩んでいることって実は、似通っていることも多いのです。
参加者の声にもあるように、「この悩みを抱えているのは私だけじゃない」「同じような悩みを抱えながら、それぞれの場所でできることをやっているんだ」と知ると、一人じゃない、仲間がいると思えるし、それが勇気に繋がるのかなと感じました。

左上より時計回りにモデレーター:株式会社ToBeings児玉さん
スピーカー:株式会社ToBeings橋本さん、株式会社ZOZO小金さん

第2回目は思わず「あるある〜」と言ってしまいたくなる課題を参考に、セミナーの場で取り上げて欲しい内容を参加者から募り、スピーカー2人が答える形で進められました。

一番最初の企画に全ての縮図が詰まっている

組織開発のスタートとゴールって、確かにすごく難しい!
小金さんからも「組織開発はスタートとゴールがない感じ。永遠に終わらない仕事だと思っている」という言葉が….
その上で「いつ明示的に始めるか、いつ明示的な区切りにするかを対話的に決めるのが組織開発」という話がありました。

小金さんのご経験でも、その時々で明示的に組織活性のチームを作ってやったこともあるし、人事が主体で進めたこともあるし、現場が中心になって進めたこともあるそうです。

どこで一旦の区切りとするか。
それを対話しながら決めて行くことが大切そうですね。

一方橋本さんからは、「プロジェクト契約をする時、本当の意味でゴールが定まって始まることはない。組織開発、組織改革で本当の意味でゴールや目指す姿が決まったら7割完了」という衝撃の言葉が!

実は私がToBeingsでコンサルタントの仕事を始めた時、一番「???」と感じたのが、この「本当の意味でゴールが定まって始まることはない」という部分。

一般的なプロジェクトは目指すべきゴールと期限が明確にあって、そのゴールに向かって誰がいつまでに何をするか、という形で進められていきます。だからすごく戸惑ったのです。

でも橋本さんの「一般的なプロジェクトのゴールは、心情的には納得してないケースが多い。だから組織開発では少しずつ皆でゴールを共有していくプロセスの過程が大切。ゴールをどう定めるかが組織開発において超重要パート」という言葉には多くの頷きが。

今ひとつ納得できないけれど、これがゴールだから!と決められたプロジェクトを進めた経験って、きっと誰もが1度はあると思うのです。
だからこそ、『ゴールを皆で共有していく過程が、組織開発においては超重要』という言葉に納得の表情が多かったのだと思います。

またどこが組織開発の始まり?という疑問に対しては、「対話会やイベントやることじゃなくて、企画を立てようとした時に『今ここ』でぶつかる課題こそが組織の課題の縮図」という言葉が。
参加者からも、「なるほど」という声が聞こえてきました。

ひとりを悪者にしても何の解決にもならない。モンスターがモンスターになるには理由がある

続いてのテーマがこちら。
中間管理職、大変ですよね….
昭和の時代のように「俺の背中を見て育て」というわけにもいかず、一人ひとりの部下を見て育てることも求められるし、自分がプレイヤーとして業務をすることも求められるし、さらには部門全体の数値責任も持たなければいけない。

私自身も管理職だったことがあるし、管理職育成もしていたので身に染みます。

それだけ色々なことが乗っかってくる中間管理職なのに(中間管理職だから?)、組織課題の原因が中間管理職にあると言われることも少なくありません。

小金さんからは「良いマネジメントを見ずに、良いマネジメントやれって言われる」という言葉が。
確かに良いマネジメントが何かを知らないし、見たこともないのに「良いマネジメントをしろ」と言われるのは、かなり理不尽な気が….

さらに「初動で大事なのは、新人管理職にマネジメントの基礎を持ってもらうことが大事」だと小金さん。
小金さんは新任管理職に『MBO(目標管理)/1on1/組織サーベイを生かす』という3つの武器を渡して使えるようにすることを意識されているそうです。

新任管理職研修でこの3つの武器を渡すのは、他の会社でもできそうですよね。

一方橋本さんからは、「組織開発において、気をつけるワードが20個ぐらいある。1個は『あいつは当事者意識がない』という言葉」とのコメントが。

「あいつは当事者意識がない」という言葉の問題点は、第1回目のセミナーレポートで解説しているので、そちらをご覧ください

「あの人がいなくなると良いなと思っている時、表面的には正しい。でもモンスターがモンスターになるには理由がある。なんでモンスターになったんだろう?その背景を知ることは大切」という言葉に、参加者からも「ひとりを悪者にしても何の問題にもならない」「原因や背景を知ることが大事。まさにそうだな」という言葉がチャット欄に書き込まれました。

つい、問題があるのは自分以外の誰か..と思ってしまいがちですが、小金さんの言葉を借りるなら、「うっすら全員共犯者」なのです。

トップとの合意形成は説得というより、組織開発のスタートでありゴール

最後のテーマがトップとの合意形成の話。
確かに全体で取り組もうと思えば思うほど、トップとの合意形成って大事。特に上位下達の文化が醸成されている組織では、なおのこと重要ですよね。

でも重要だと分かっていても、なかなか理解してもらえず、「トップとの合意形成」を考えるだけで、ズーンと心が重くなったり…

橋本さんからは「『どうしたらトップを納得させられるか』という問いにしない方がいい。」というコメントが。

えっ?トップを納得させないと前に進まないのでは??という疑問が出てきますが、さらに「トップをぶっ叩いて納得させようというのは、組織開発だと片側の意見。ロマンとそろばんを両立するのが組織の命題」という言葉を聞くと、なるほどと理解が進みます。

組織開発をする上で「思い」はとても大事。
推進者はその「思い」をトップに理解してほしい。納得して欲しいと思う。
でも組織は「思い」だけでは成り立たない。
いわゆる「そろばん=売上や数字」も大切。だからこそ、トップの人たちは何を見ているだろう?ロマンとそろばんを両立させるには、どこから始めるのがいいだろう?と考えるのが大切なんだなと改めて感じました。

そのためにもトップとの対話は超重要ポイントで。
合意形成は説得というより、組織開発において無茶苦茶大事なシーン。スタートでありゴール」だと橋本さん。

小金さんからは「どうするかという思いに囚われた瞬間に、特定の人と形成できないとダメなんだというところで止まっちゃう。」という、なるほど!というコメントが。

確かにトップとの合意が取れなければダメと思ってしまうと、動きは止まってしまいます。

「トップにリーダーシップをはっきしてもらうには部下にもフォロワーシップを出してもらう。コミュニティシップ。皆でいい組織にしようと思わないと良くならない。」とも。

「トップが理解がないからできないんだよね」
「あの人が非協力的だから、全然進まなくて…」

と他責にしてしまうのではなく、できるところからやる。撒ける種から撒く。
私もついつい他責にしてしまいがちなので、できるところからやるは、改めて強く意識していこうと思いました。

具体的にどうやればいいの?と思ったら、ぜひ実践講座へ!

あっという間の90分。
いつもながら、時間が経つのは早すぎます。

「悩んでいるのは自分だけじゃない。」
「まずは小さくても、できることから初めてみよう。」

そんな気持ちになっていただいたのではないかな?と思っています。
でも、もっと具体的に自分たちの組織では、どこから始めたらいいんだろう?自分ができることはなんだろう?と感じた方もいらしたかもしれません。

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古賀ちぐさ【コンサルタント】
ToBeingsの組織開発コンサルタントとして、大手企業さまのプロジェクトを推進していく一方で、広報担当としても活動しています。趣味はかぎ針編み。思いをそのまま文章に載せていくので、ロジカルに書くのは少々苦手。さらに想いが溢れて長くなりがち。ToBeingsの活動、メンバーの裏側をお伝えしていきます!