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人生何がいつ役に立つかわからない
私と箏との出会いは、8歳の時。
家の斜め前に新しい家族が引っ越ししてきた。同じ歳の女の子がいて、私達はすぐに仲良しになった。
その彼女がお箏を習いだした。彼女の家にはお箏があったのだ。
初めて目にするお箏に私はすっかり魅了されてしまった。
お箏を習いたい!と両親に頼んだ。
しかし返事はNOだった。私はすでにピアノを習わせてもらっていたし、他にも習い事をさせてもらっていた。
でも諦めきれない私は友達に頼み込んで教えてもらうことになった。
友達が先生に習いにいって、今度は友達が私の先生になって教えてくれるのだ。
子どもが大好きなごっこ遊び(笑)友達はテストまで作ってくれて、音のテストとかもしてくれたのを今でも懐かしく思い出す。楽しかったなぁ。
こんな感じのレッスンを多分数ヶ月位はしていたと思う。多分。。(笑)
しかし、おそらく両親はすぐに冷めてしまうだろう、と予測していたに違いない(笑)その後何がきっかけかは忘れちゃったけど、おそらく他の遊びに夢中になってすっかりやめてしまった。
ところが!中学1年の音楽の時間に邦楽が出てきて、あの憧れの箏の音をまた耳にしたのだ!
やっぱり弾きたい!両親に頼み込んで頼み込んで頼み込んだ。私の必死の願い。
そこまで言うのなら、と両親が私の願いを聞いてくれた!
そしてついに私のお箏が家にやってきた。12歳の時。嬉しくて嬉しくて仕方なかったのを覚えている。
時がたち、オーストラリアで仕事が決まった時、お箏を持っていこうと決めた。
たくさんの素晴らしい出会いがあり、現代邦楽の第一線で大活躍されている沢井一恵先生とシドニーのオペラハウス、ブリスベンのパフォーミングアーツセンターで一緒に演奏させていただくという夢のような機会もいただいた。
父が言った。人生何がいつ役に立つかわからないね。お箏がこんな風に役に立つ時が来るなんてね!よかったね!
あの時私の願いを聞いてくれて本当にありがとう!本当に感謝でしかない。
なんでも興味あることは出来る限りしてみるといいと思う。
何がどこでどう繋がって世界が広がっていくか本当にわからない。
子どもたちにも出来るだけたくさんの経験をして欲しいな。
そして挑戦には早いも遅いもない。いつからでも遅くはないのだ。
Never too late. Better late than Never!