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本命チョコの貰い方
2月14日、今日はバレンタインデー。
世の中の男女が浮き浮かれつつ、愛を語らう日──とは言いつつもそんなものは所詮お菓子企業の市場戦略の手段の一つ😏
愛する人からチョコレートが貰えただの貰えないだの、私にとってはどうだって良い事、と思っていました。
今さっきまでは───
「ごめん、ちょっと遅刻しちゃった」
別に構いませんよ😏と言おうとして、いじっていたスマホから彼女に目をやると、いつもと違う様子に驚きました。
普段かけている眼鏡は…コンタクトレンズでしょうか、少し化粧もしているようですし、珍しくヒールの靴、何だかいい匂いもするような…(スンスン)
『…スン(良いですね😏)』
「遅刻したこと怒ってます?」
『いえ、全く』←
何だかソワソワして落ちつかない彼女…の手には、如何にもチョコレートが入っています!というような紙袋が。
成程、このチョコレートを作るのに時間がかかってしまったのか、はたまた化粧で時間をおしてしまって遅刻したのか…なかなか可愛らしいところがあるのですよね、この人は😏
気分が良いので、ちょっとここはカマをかけてみますかね…
『その袋、何が入ってるんですか?』
「へ!?いや、それは…」
『(これは私へのチョコレート、図星ですね😏私はどのタイミングでもOKですよ)』
「…」
『…どうしました?』
「これは…本命チョコなんです。後で…あの、渡そうと思って」
『…』
ガーンorz
これは私は本命ではない、ということですね…きっとずう夢君にでも後で渡す為に持ち歩いているという事でしょうか。
したがって、普段と違った装いも本命の彼の為に施したもの、という事で、私の存在はその彼と会うまでの繋ぎ、という訳ですね…はぁ…って私はこんな何処ぞのお菓子企業の戦略なんかに乗せられませんよ😏
甘いものが食べたければ自分で買えば良いんですからね、フンだ(涙目)
──それからしばらく買い物に付き合ったりなんかして、すっかり辺りも暗くなった頃、彼女が改まって私に声をかけてきました。
「あの、先生…」
『何か?』
「…これ、受け取って下さい///」
『』
──🎁
これ、さっき貴女が本命にあげるって言ってたチョコレート…ですよね?
え?
待って。
本命って…
私!?
『…』
「受け取ってもらえないですか…」
『滅茶苦茶貰います(大声)』
「…良かったー緊張したー(涙目)」
大どんでん返し。
これは両想い、という事で良いのですね😏
貴女のチョコレートと共に気持ちもきちんと受け取りましたよ。
──おや、相当気を張らせてしまったのか、今にも泣き出しそうではないですか、ここは私がフォローをしてあげなくては…
『こんなところで泣き出しては駄目ですよ。家に戻ったら…私が一晩中鳴かせてあげますからね()』
◤◢◤◢GAME OVER◤◢◤◢
!
🎮
伏来先輩「ウケる、お腹痛い」
翔馬君「期待を裏切らないってこの事だよな」
ずう夢「ねぇねぇ、最後のどういう意味🥺」
そうでした、これは最新VRゲーム(恋愛シュミレーション)の世界──年長者のテクニックでサクッと(飛井さん似の)女の子を攻略しようとしたら、あっさりフラれてしまいました…💔
何がいけなかったのか…もしかして押しが足りなかったのですかね😏
『もう1回やってもいいですか』
みんな「どうぞ(面白すぎ)」
めでたしめでたし🥳
オマケ👩🏻🏫
『貴女の気持ちとチョコレート、受け取りましたよ。この後私の███████』
──(これで彼女も私に落ちたはず)…あれ?
先輩「不適切な表現過ぎてモザイク加工されてるんじゃない?」
翔馬君「ずう夢は絶対聞いちゃダメなやつな」
ずう夢「(耳を塞がれてる)何が起きたの🥺」