オムライスの精がオムライスを食い荒らすの稿
2階席。
2階席。
――え? ってかハァ?
時を遡ること5分前――。
待って? オムライスが600円の店の2階席があんなんで、しかも1階にグランドピアノ(お客さん多くてさすがに遠慮して撮らなかった)もあったし絵画も飾ってあってえっここオムライスだよね? 600円のオムライスだよね? ってしばし脳みその常識と非常識がご歓談遊ばれた。
岡山に本拠地を構え、障害者福祉事業を通して地域に貢献する株式会社ありがとうファームさんが関連事業の一環として近隣に飲食店やアトリエ、軽作業のできるスペースをデデーンって展開しててだな。
今日のオムライス屋さん(『KOTYAE』さん)もその一つ。
https://www.arigatou-farm.com/
なお「KOTYAE」は主に岡山あたりでの秋祭りにだんじりを牽いて回る際の掛け声です。
っていうか公式さん写真撮るのうまいね……
確かもともとはレンタルドレススタジオ? だったっけ? なんかそういう店だった気がします。レンタルスペースとしてもまだ機能しているとのこと。
さて肝心のオムライス。
下手にデミグラかけたり、お肉が鶏さんから牛さん豚さんになるとか、たまごがトロフワだとか、そういうのナシ。そういう小細工ナシ。
多め&やわらかめのチキンライスにふんわりとオムレツがかぶせられ酸味の強いケチャップソースがかけられた、そんな『あの頃のオムライス』然とした佇まいにSAMURAIを感じるほどでした。
ぜんぜん媚びないね。オムライスっつったらコレでしょ。とでもいわんばかりに。スープも薄め、ポテサラも薄め、ぜんぶ薄め。だから食べ疲れしない。
薄味の方が食べてて飽きないんです。
――なんかのなんかで見たけど、お菓子メーカーは『適度に食ったら満足する』なんて味は絶対に作らない。つまりいくら食べてもちょっと食べ足りないくらいの味付けがやめられない止まらないに繋がるから、お菓子メーカーは『ひと袋なら満足してもいいよ?笑』くらいのスタンスで味付けしてる。らしい。
話がそれた。
先日文学フリマの前夜に食べた何もかも規格外のオムライスではなく、この薄味オムライス。街の洋食屋さんにありそうなシンプルなオムライスは、美味しかった。薄味でなんとなく満足できない味付けなのに完食させたのだから美味いに決まってる。
お腹の満足で『食ったー』感を覚知して食後のコーヒーに繋げるんだから一種のコース料理ですよ。
前菜に全てをブチ込んでしまったらメインまでもたないよね? ここは流れを意識したお店だったなぁ。次食べに行く時はぜったい食後のチーズケーキも頼もうっと。
そうしたオムライスの日でした。
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