平手友梨奈 『ダンスの理由』という曲について話す


今回は平手友梨奈さんの『ダンスの理由』という曲について、僕が感じたことをお話します。

個人的には

「K-POPみたいな曲」だという印象

カッコいい曲です。
是非YoutubeでMVを見るかCDやサブスクのサービス等で聞いてみて下さい。


感想をざっくりまとめるとこんな感じ


・発注のオーダーはカッコいいダンスナンバー

・J-POPの流行りは恐らく意識していない

・最後の転調は心の叫びの表現


では早速いきましょう!



・発注のオーダーはカッコいいダンスナンバー

僕の妄想では、これが一番最初にテーマとしてあったんじゃないかなと思います。
「ダンスを踊りたい」
「じゃあダンスナンバーにしようか」
ぐらいのノリで決まってるんじゃないかなと思うくらい振り切った曲。
まず、楽曲全体を通してビートで持っていくようなアレンジになっています。
「メロディー?あぁ、一応盛り上がりも考えてるよ?」
ぐらいに歌うことも、カラオケで歌われる想定もしていないんじゃないかな。
最後のサビは歌が被ってくるしね。ソロ曲なのに。
そういう歌ものメインの曲が無いことは無いけど、全体のアレンジを聴いて考えると、優先度は低い印象ですね。
間奏の怪しい雰囲気のところなんか
「好きに踊っちゃってくださいよ!」
と言わんばかりのフリーテンポ感。
急にビート感が無くなって、何でも好きに表現出来る仕組みにしか聴こえなかった。
こういう聴いていて狙いがわかるアレンジって本当に素晴らしいなと思います。
秋元康さんは100%曲先で歌詞を書いていると言っていたので、この曲を聴いて「ダンスの理由」というタイトルになったのも納得ですね。


・J-POPの流行りは恐らく意識していない

去年、今年に流行ったような楽曲と全然違う要因の一つに、どこかの民族のような音色が多用されています。
細かい情報はわかりませんが、とにかく民族感。
余談ですが、MVでもどこかの民族衣装をアレンジしたような衣装でした。
では何故、民族的な音色を使うに至ったのか?
上でも書いたのですが、最初にこの曲を聴いた時の僕の印象は
「K-POPみたいな曲」
でした。
しかも、女性アイドルでは無く、男性アイドルの曲のような印象。
曲全体をビートで持っていくアレンジ、コーラスの当て方、曲全体の構成。
ダンスや振り付けのことはよくわかりませんが、MVでも本当にバキバキなダンスでした。
本当によく出来ていて、聴きながら「最近、前ほどあんまりK-POP聴いてないな」なんて思っていました。(ちなみに僕が一番聴いていたのは2015年頃のEXO)
恐らく、そういうアレンジの発注だったのではないかと思います。
となると、K-POPのようにエレクトロな音色でバキバキに仕上げてしまうと
「ただのK-POPのパクリやん!」
なんて言われかねないですよね。
そこで、普段なじみが無い音色を使って構成するという手法を使ったんじゃないかと感じました。
すると同時に独自の世界観が生まれて、ただK-POPを意識して作っただけの曲とは圧倒的な違いを生み出すことが出来る。
素晴らしいですね。
民族楽器を使おうという発想と、それを実際に曲に落とし込める知識とセンス。
曲を聴き終わった時に
「すごいな」
と同時に
「アレンジ大変だっただろうな」
という感想が出てきました。
こんな工夫が凝らされていると、聴いてる側も楽しかったです。


・最後の転調は心の叫びの表現

ぶっちゃけ、最後のサビで転調するとは思わず、最初に聴いた時はビックリしてしまいました。
歌詞は読んでいないので詳しいことはわかりませんが、最後のサビは明らかに叫びに近いような歌い方をしています。
本人がそういう歌い方を選んだのか、そういう歌唱指導があったのか。
どちらにせよ、歌詞のストーリーの流れで叫ぶ必要があったんだろうなと解釈しました。
狙ったものなのか、偶然そういう歌い方になったのかは、あまり大事な事ではなくて、この歌い方がOKテイクとして選ばれたという事が重要なのです。
こういうレベルの仕事で、なんとなくやったものをなんとなく出すと考えるのは不自然で、圧倒的な完成イメージ、もしくは色々な試行錯誤を経て出てきたものを採用、と考えるのが自然です。
となると、最後のサビが叫ぶような歌い方には意味があるということになります。
最後の歌詞は、感情が爆発するような内容になっている、と考えました。
そしてアウトロも無くそのまま終わっていくアレンジ。
感情を爆発させて燃え尽きたような印象です。
思わずグッと来てしまうような、考え抜かれた工夫を感じました。


以上で今回のお話を終わります。
あらためて、カッコいい曲なので、是非YoutubeのMVやCD等で聴いてみてください。


てちかっこいい

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