組織づくりについて。
さて、異動に関わる引き継ぎ作業の真っ只中です。
僕が後任に引き継がないといけないのは2つの役職で、一つは拠点全体の複数の事業所に責任を持つ役割と、もう一つはデイサービスの管理者としての役割です。
5月には異動先に着任しますので、今月と4月のうちにその2つの役割について、2人の後任に引き継ぐ必要があります。
拠点全体の管理については、現在ここの拠点で訪問看護の管理者をしているベテランの看護師さんに引き継ぐ事になりました。
元々は、私は絶対に受けませんから!と全力拒否でしたが、何とか説得して条件付きで受けてくれました。
能力的には問題ないし、法人内のフォローさえあればやり切れると判断していたので、その辺りの根拠と熱意が通じてようやく、と言った所でした。
デイサービスの管理者については、僕は法人人事部には、現場職員の課題が大きいので育成経験が豊富なベテランを要請していましたが、なんと管理者経験のない人が来る事になりました。
今の職場もいい感じの田舎ですので、赴任してくる新人管理者さんもおよそ150kmくらい離れた別の市町村から転勤してきてくれます。
まだ若いこれからが期待できる人なんですが、家族も友達もいない地域に一人でやって来て、誰も知らない職場の中でやったことの無い管理業務をしろという事です。
個人的にこの人事は乱暴だ、と反対はしましたが、人事なのでどうにもなりません。
ならば引き継ぎ期間をもっと余裕を持たせるようにも要請しましたが、そちらもダメでした。
上司の説明では、後任候補の新人管理者さんは、その時務めていた職場で管理業務全般についてはある程度研修も受けてから行くので問題ない、との事でした。
正直、育成に関して法人として丁寧にやっているという内容でも、僕としては物足りない事が多かったので、本当かなぁ?と半信半疑でしたが・・・。
さて、そんな感じで3月1日から着任してきてくれた後任管理者さんですが、そろそろ引き継ぎを初めて1週間です。
まず驚いたのが、管理業務の基本的な内容について(勤務形態一覧表だったり実績確認だったり請求業務だったり、要はどこの事業所でも同じ作業内容だったりする管理業務なんですが)確認した所、『請求業務以外は知りません。』との事。
まぁ、遠慮してそう言う事もあるよね!・・・と思いつつ、いろいろと教えて実際に作業をやってもらう中で見極めようと思いましたが、いやはや、本当に請求業務以外はやってきた形跡がないんですよね・・・。
実際にどういう風に管理業務を教えてもらった?と聞きました。
『夜勤とかもあって管理者さんとはほとんど同じ勤務はありませんでした。』
・・・えーっと・・・大丈夫かなこの会社・・・。
そんなわけで、一つ一つなぜこの作業が必要なのかなどを根拠法を示しながら説明して指導しています。
勤務予定もすべて同じ勤務日にして少しでも引き継ぎ時間が確保できるように工夫して2月のうちから準備してきたのですが、何の事前準備もない状態の職員を二か月で経験のない管理者を一人立ちさせる必要があります。
念のため確認しましたが、主任やリーダーというチームのトップではなくともNo2の役割は担った事があるかどうかも確認しましたが、そういう経験もない、との事。
管理業務といった書類の仕事は覚えたり手順さえわかるようにしておけば何とでもなると思いますが、それでも二か月だけで完璧に覚えるのは難しいと思います。なので、時間のある時に丁寧な手順書は作成している所ですが、それも間に合うかどうか微妙です。
管理者として一番大事なのが、チームを引っ張っていく熱意と決断力です。現場職員に反対されようが、法人理念に沿った内容であって自分がこうだ、と信じれる事をぶれずに示し通せる、現場職員に実行させる事が最も重要で最も難しい事だと思っています。
これがまだ現場から管理者に引き上げる職員ならまだチームになじんできた状態で引きあがるのでハードルはある程度下がりますが、何の関係性もなく突然やってきた状態では難しいです。
特に僕のような拠点管理者も担っている管理者が指導してきたり指示してきたりした事を僕が見て満足にやりきれないチームです、当然に新人管理者でうまく差配できるようには思えないのが普通です。
それは拠点管理者を引き継ぐ訪看管理者さんも同意で、このチームを経験のない新人が運営できるはずがない、という現状の評価です。
そんな訳で前途多難ですが、なんとか必要最低限までは伝えきっておきたいので一分一秒を全力で引き継ぎに費やしているところです。
しかしですね、拠点全体の管理者の役割についても引き継がなければならないので、すでに背水の陣の状態です。
そしてちょっと愚痴です。
上層部から、この新任管理者さんへの丁寧なフォローが必要という現地サイドからの要望に足しての回答がこちらです。
『管理者を受けた時点で腹をくくっているはずだから丁寧なフォローは必要ない。』
これに対する僕の返答がこちら。
『新人管理者を守り切れず定着もさせれない会社ならもう未練もありませんので、僕も退職させてもらいますから。』
頭に血が上りすぎて言ってしまいましたが後悔はしていません。