訪問介護、赤字事業所が増加 全体の約43%に上昇=福祉医療機構調査・・・という記事の紹介です。
7月の実績を国に報告する作業も終わり、7月の売上が出ました。
6月より+5万円ほどの増収見込みなので、既に職員4人で利用者さん100人という頭打ちの状況で中止終了がある中で大健闘したな、という感じです。とりあえず4月以降も黒字の状況は続いていますので、経営的には安定しているので、訪問介護で赤字事業所が増えているというニュースについては非常に興味深い感触です。
・・・しかし、僕も記事とあまり関係ないイラストを付ける事がありますけど、なんでこの内容の記事にこの写真をイメージでつけたんだろう・・・と疑問に感じてしまいました。
これ、直近のデータじゃないんだ・・・。去年の結果ですね。
だとすると、現状の経営状況はもっと深刻になっている可能性があります。
去年の段階で2.7%アップしているので、報酬改定で訪問介護は約2%ほど報酬が下げられてたはずなので、更に赤字事業所の割合が増加してしまっている可能性はありますね。
2022年度で赤字事業所の割合が急増していますね。
それにしてもですが、2020年度の段階でも4割近い事業所が赤字だったという事なので、慢性的にこのくらいの割合の事業所が赤字運営してきた事になるんですけど、そうなると益々わからなくなるのが訪問介護事業所が他業種に比べても高い利益率だった、という統計データです。
データなので正確なんだろうと思うのですが、その高い利益率と併せて他業種よりも低い訪問介護職員の給与水準を並べて考えると、どうして赤字の事業所がこんなに多くなってしまうのか・・・と思ってしまいます。
以前勤めていた会社でも、赤字の訪問介護事業所と黒字の訪問介護事業所がありました。地域の差はあったとしても、一つ言えた事は、赤字の事業所では、1日の訪問件数が少なかった(ヘルパー1人当たりの1日の訪問件数)という事です。
こういうのは全国統計も出ているので、そういう全国平均を示して、その平均の1日あたり件数にすら届いていないという話をしても、現場から聞こえてくるのはこれ以上は増やせない、という回答なんですよね。
赤字なのに収益を増やせない。
一方で、黒字を維持出来たり黒字化できる事業所は、1日当たりの件数を意識して収益を伸ばす働き方をしてくれました。
このあたりの差が大きいのだろうと思うのですが、こういう1日の働き方とかについても、今まで通りを何が何でも貫き通す現場は黒字転換できないんですよね。
ちなみに、弊社で現在目標にしている1日あたりの訪問件数は、前職最後の勤務地で赤字だった訪問介護事業所に黒字転換のために提案した件数より多い件数としています。
この件数は無理だ、難しい、と言われた件数ですが、確かに実際にやってみると厳しい件数ですが、やってやれない事はないな、というのが実感です。
やはり報酬改定でのマイナスは大きく響きそうな感じですね。
加算を取るという事は、仕事が増えるという事なんですよね。
なので、あえて加算を取らないで運営している事業所もあります。
こういう加算を取るためのスキルって、現場で活用できるスキルじゃなくて、書類整理や段取り、資料作りだったりするので総じてそういう事務作業などの仕事が苦手な人が多い介護事業所では、逆にミスや理解不足による報酬返還というとんでもないリスクがあるので、簡単に取得できるものではないのが実情だと思います。
実際、そんな事している暇があったら1件でも多く派遣に行った方がマシ、と考える職員も少なくないはずです。
全国的なデータではなさそうなので、ちょっとした参考くらいで見ておいた方がいいかもですが、だいたい似たような感じなんじゃないかなぁと思いました。