【介護報酬改定】施設やGHの新たな「認知症チームケア推進加算」、算定ルールまとめ・・・という記事の紹介です。
なんだろう、施設はユニットケアとか導入して認知症対応に特化できるような工夫をしているはずだし、グループホームってそもそもが認知症ケアに有効な手段として海外のモデルケースを参考に日本でも広がってきたサービスだと思っていたのですが、そういうサービスに新たに認知症推進の加算が新設される事自体に違和感を感じるのは僕だけなんでしょうか・・・
グループホームは、そもそも”認知症対応型共同生活介護”という名前の通り認知症の方が少人数で一緒に過ごして自分たちが出来る事を自分たちで行う事で認知症の症状の進行をゆるやかにしていく事が目的で介護職は本来の目的の通り脇役としての専門性を発揮できるサービスだと思ってたのですが、それ以上に認知症ケアについて対応力を向上させないといかん、という事なのかなぁ・・・。まぁ加算だから手厚い対応について評価しますよ、という事だと思うので、既に加算要件に合致するような取り組みを常態化している事業所について評価する目的なんだとは思うのですが・・・。
ユニットケアとかグループホームとか、そもそも認知症対応に特化できる仕組みや体制を構築している所は算定しやすいのかなぁ、なんて思ったり。
算定要件を見てびっくりしたんですけど、これ結構めんどくさい。
まず、認知症介護指導者養成研修が結構ハードル高いと思うんですけど、その上で認知症チームケア推進研修を修了しないとダメなので大変です。
確か研修を受講できる会場が、東京・大阪・仙台の三か所だけだったような記憶があり、研修費用も高額だし簡単に受講できる研修ではなかったように思います。
僕自身は、認知症介護実践リーダー研修までは修了しています。
認知症チームケア推進研修についてはさらっと調べてみましたが、オンラインで24時間いつでも受講できるみたいで、受講料も1800円とリーズナブルです。これは職員全員が視聴してても良さそうですね。
あとの要件は定期的な個別のアセスメントと計画作成と評価等をカンファレンス等でチームで共有しておけば算定できそうなので、研修修了の資格要件されクリアできれば・・・という所でしょうか。
しかし、それでも利用者一人あたり月額1500円くらいの増収というレベルなので、これから新たに研修の受講やチームでの取り組みの仕組みづくりとかする事を考えると結構キツいかもしれません。
ただ、こういう加算はそのうち基本報酬に組み込まれる可能性があるので、こういう加算が新設されたという事は、こういう取り組みを常態化しておいてほしいという国からのメッセージでもあるんですよね。
もう一つの月額1200円の低い方の加算の算定要件は、認知症介護指導者養成研修の修了というハードルが、認知症介護実践リーダー研修の修了者が認知症チームケア推進研修を修了した上でチームを構築して認知症ケアに取り組んでいれば算定できそうです。
こちらが120単位なので、ますます150単位の上位加算の費用対効果が薄く感じるのは僕だけでしょうかね。やはり元々認知症介護指導者養成研修を修了している人を配置している施設を評価する加算なのかなぁ。
その他、細かい要件についての説明ですが・・・これを読むと結構大変ですね。この加算を算定するの。
これはほとんど全ての事業所でやってると思います。
これもほとんど全ての事業所でやってるでしょう。
ひと昔前は、計画の内容が全部同じで日付や名前だけ違う、みたいなケアプランや計画書があった、なんて話を聞いたことはありますけど、さすがに2024年にもなって介護保険制度が始まって20年以上も経過した現在でそんな所はないでしょうに、なんでわざわざこんな要件作るんだろう・・・。
もしかしてこういう事が出来てない事業所多いのかな・・・。
ここがちょっと厳しくないか・・・と思った箇所なんですけど、利用者一人につき月1回以上の定期的なカンファレンスの開催が求められています。
これ読み間違えじゃなければ、算定要件の日常生活自立度II、III、IV、Mに該当する人全員のカンファレンスを開催しないといけない事になるんですけど・・・。
毎月カンファレンスを開催して計画の評価と見直しですよ、これかなり大変ですよ。月1500円くらいの加算による増収なんて職員の配置とかカンファレンスによる時間外とかで一瞬で吹っ飛ぶ気がするんですけど・・・。
あまりに現場への負担が大きすぎる算定要件だと思ってしまいました。
そして厚労省が指定した書式への記入と日々の記録を整合性が取れるようにつけておきなさい、という事です。
及び、という書き方なので厚労省のシートと施設側の記録が揃ってないと要件を満たさないとみなされます。
厚労省が指定しているワークシートは、記事の引用から直リンクで見れますので参考にしてみてください。
画像は小さいですが、スクリーンショットを取ってみましたので雰囲気くらいは伝わるかなぁ・・・。
こんな感じですけど結構簡略化してますが、それも数が増えればめんどくさそうです。
いやはや・・・本当に介護保険改正のたびに作らないといけない書類が増えたりややこしくなったり、算定要件を満たしている事を証明するための記録など増える一方ですね。