改めて実感する、地方で確立された江戸前鮨。
今年三月に訪問してから、約半年振りの訪問となりました。
新潟の兄弟寿司さんにも感じましたが、地方の魅力を伝える江戸前鮨を確立されている数少ないお店だと改めて感じました。
九月から解禁となった伊勢海老。レアでしっとりとした伊勢海老、丁寧な火入れで仕上げられている。余韻に広がる、炭の香り。
伊勢海老の出汁に沈む、赤ウニ。澱みのない、甘味が広がる。
九絵、膨よかな脂が溢れてくる。皮目にさっと火を入れられ間からも脂が溶け出す。
胡麻鯖、ねっとりとした舌触りから、木目の細かい脂を感じる。漬けも軽やかで上品に仕立てられる。
蒸し鮑、ぐっと香りが充満する。柔らかくもしっかり反発する食感から旨味が横溢する。繊細な仕事。
肝ソースにシャリを合わせる。
真名鰹、レアに火入れされ繊維質な身がほろっと解ける。
藻屑蟹の茶碗蒸し、蟹の旨味が濃縮される。底にはシャリが敷かれ途中から雑炊の様に味わいが変化する。
白甘鯛、むちっと筋肉質で旨味が凝縮される。旨味が非常に強く脂も滑らか。
きりっとしたら酸味、艶やかで米の甘味が徐々に広がってくるシャリ。種との力強い一体感が魅せる完成度の高いシャリ。
鯛、香りに品があり旨味が溢れてくる。
鰆、口に含むと鼻腔を突く香りのインパクト。皮目は藁で炙り脂がとろっと滲む。
剣先烏賊、庖丁でねっとりと甘味を表現される。食感に張りも残し、咀嚼を強め甘い香りが漂う。
大間の中トロ、美しい血合い。此方は大間の鮪。味わいが濃厚で余韻に酸味が漂う。脂も滑らかに溶けていく。
トロ、魚体は変わり塩釜。軽やかな脂がじゅわっと蕩ける。余韻は爽やかな。
小鰭、きりっと酸味が旨味を引き締める。噛むと朧の甘味が調和し、旨味を高める。鮪の後に広がる清々しい余韻。
鮎の蒸し寿司、ほろ苦い肝のソースとシャリの酸味が調和する。
車海老、温度帯に気を配られ提供ムラが無い様に気配りをされる。身はぷりぷりで力強く歯切れ甘味が弾ける。
海胆、殻付きから剥かれ、四日程寝かされる。甘味が濃縮され濃厚。
穴子、笹の葉で蒸し焼きにされる。むっしりと解け後から香りが高まる。
お椀。
カステラの様な玉子。
追加で胡麻鯖をいただく。ねっとりと旨味がシャリと絡んでいき、旨味の余韻が広がる。追加をいただいて良かった一貫。
御馳走様でした。
・Instagram
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