クラシカルな江戸前鮨を堪能させてくれる「鮨 一永」さん。
千日前の雑居ビルの地下にある、お寿司屋さん。
扉を開けると、気持ちを盛り立てる薄暗いアプローチが広がる。
「鮨 一永」の暖簾。
木の温か味が感じられる造りに七席のカウンターに赤い椅子が存在感を放つ。
「鮨 生粋」さん、まだ未訪問だった「寿し芳」さんで研鑽を積まれた御主人。
おまかせコース。
魚のアラで取られた粕汁。
メジマグロ、薄く重ねられ優しい酸味が広がる。
鮟肝。
いぶりがっこの巻物、鮟肝を乗せていただく。絶妙な調味。
美しい香箱蟹。
メヒカリ。
握りが開始される。
剣先烏賊、とろっと蕩けていく。
粒はやや小さく旨味を利かせた、赤酢のシャリ。酸は行き過ぎずマイルドに仕立てられております。空気を含み口の中でハラハラっと解けていく。
白甘鯛、甘味が濃厚。シャリと強く結び付き旨味を盛り立てる。
赤身、爽やかな酸味が口の中全体に広がり、鮪の魅力で満たせてくれる。
トロ、甘い脂と濃厚な香り。きっちりと余韻まで楽しませてくれる点が素晴らしい。
小鰭、きりっとした酸の後におぼろの甘味が徐々に広がってくる。
細魚、肉厚で食感も良く旨味が非常に強い。
甘海老、ねっちりと密な甘味を示してくれる。
鰆、漬けにされ滑らかな身質。旨味が力強い。
煮蛤、柔らかく歯切れ、とろとろっと濃厚に溶けていく。
鰤、熟れた味わい。濃厚でコクのある脂を薬味が引き締める。
煮帆立、直前に繊維を潰され香り立つ。シャリとの一体感が高まり、旨味が解けていく。
魳、皮目を炙られ間からじんわりと脂が溶け出してくる。嚙まされた葱が風味を立て、脂を活かす。
海胆。
穴子、とろっとろ。香り高く濃厚な味わい。
烏賊の耳と木の芽の巻物、爽やかな締め括り。
椀。
玉子。
握りに重きを置きクラシカルな江戸前鮨をいただける、素晴らしい鮨店。
・Instagram
https://www.instagram.com/toaru_osushino_index/
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