マスゴミと言われて久しいが
テレビ・新聞をよく見て ラジオをよく聞き、好きである自分は「マスゴミ」という言葉は嫌いだ。マスコミ相手なら何を言ってもいいというのが滲み出ているように思う。一応それを快く思っていない立場ではあったのだが。なんというか今回の出来事は…。
先日、共同通信が配信したある記事に今も物議を醸している(ここから別媒体にも同様の記事が広まったが見出しはこのまま変わらず)。
まず見出しを見てもらった上で中の内容を読んでもらいたい。
↓物議を醸している記事(発言は撤回、誤解を生んだことへの謝罪済み)
どうだろうか。見出しでイメージした内容とは異なっているはずだ。
見出しを見ると「(子を)産まずして何が女性か」とイメージしてしまうのが普通だと思うが、内容は「(新しい知事)を産まずして何が女性か」というものだった。
確かに上川大臣の「女性」を用いた不思議な言い回しにも疑問点があるものの、やはり思うのは なぜこの見出しにしたのか ということだ。
これだと見出しに釣られてアクセスしてしまう、いわゆるアクセス数稼ぎのための見出しと字数制限があっても言われかねない。
この話題は賛否分かれている。
「メディアの悪意ある切り取りだ」という意見もあれば、中身を読んだ上で「子供を産めない女性への配慮が足りない」という逆の意見もある。
正直言えば 私はメディアの切り取りが悪質だと思う派なのだが、配慮が足りない&言い回しが間違っているなどの意見も少なからず理解できる。
なので中身を読んだ上で否の立場に立つのは個人の考えなので否定する気はないのだが、見出しだけを読んで「だから自民党は」「大臣辞任」という感情任せな意見がちらほらSNSに出てきているのが残念でならない。
こういう人やこういう記事が日本を混沌とさせ、多くの人の「政治離れ」に結びついてしまっているのではないだろうか。
話は戻るが今回の報じ方は多くの人の誤解を生む要素が大きかった。上川大臣に差別的意図は全くなかったとはっきり言い切れないが、この状況下では意図があったとは考えにくい。
メディアは世論に大きな影響を与え、その世論は政治に大きな影響を与える。
だから小さな記事一つでも支持率等々が変わってしまう。
伝え方というのは当たり前だがかなり大事なものである。これはメディアが存在する限り未来永劫変わらない。
伝え方で戦争を扇動することが過去にもあったのだから、普段から受け手側だけでなくそもそも伝える側が気をつけないといけない。
ネット社会の今でもマスメディア(ここではオールドメディア)の持つ力はまだまだ大きい。だからこそ「情報を伝える」こととはどういうことかを今一度考えてほしい。人が足りない・お金がない等々の事情は分かっているが(そもそも内々の事情を知らない&関係ないと言う人もいるはず)、改善できることがあるはずだ。
基本に立ち返って自分を見つめ直す姿勢は書いている私もだが、マスメディアにも必要なことだ。