日々のメンテナンス!肩の痛みから守るために重要な「〇〇の硬さと肩甲骨の動き」について
今週から医療機関およびリハビリができる運動施設に勤めています。
一日いるとほんとうにたくさんの患者さまがご来院されます。
そのなかでも「肩のいたみ」に関することが非常に多いです。何が悪さをして痛みを出してしまっているかは人それぞれです。
日常生活レベルでほんとうに困ってる方が多くいらっしゃるものなんだなと改めて感じさせられています。
「腕が真上まで挙げられないんです。」
「洗濯を干すのに腕をあげるのが大変で・・。」
「肩があがらないから髪洗うのも片手でしかできないんです。」
などなど。
学生時代から診察を見学させてもらってきたなかでこのようなお話をたくさん聞いてきました。
あらためて「予防する」ことの大切さを感じます。
やはりモノが壊れてしまってから買い替えを検討しないといけなくなる状況はお金もかかるし手間がかかりますよね?
買ったモノは壊れることなく長く安全に使えるための「メンテナンス」をしていく必要があります。
定期的に行く「歯科検診」のイメージでしょうか。日々の自分自身でおこなう「歯磨き」と専門家が歯の状態を診る「専門性のある人による第三者評価」。
虫歯になる前に「防ぎたい」し、虫歯だとしても「早期発見」で症状が軽いままで次の一手を打てる状況が望ましいですよね。
そんなことをきょうの勤務を通して感じていました。
そこできょうは
「肩の痛み」もしくは肩の痛みを「予防する」ためにだいじなことをお伝えしようと思います。
大事なポイントは三つです。
① わきの下の硬さを取ること
② 肩甲骨がよく動くこと
③ 肩の深くにある小さな筋肉がしっかりはたらくこと
きょうはそのなかでも「①と②」について書きます。
理由はどなたでも比較的簡単にできるからです。
しかもやっていただいたときの「即効性」を感じやすいです。
肩についてかんがえるうえで共通して大事なことになります。
① わきの下の硬さを取ること
いままでの記事にもなんども出てきていました。
肩の骨が悪い位置に収まらないように肩の「後下方」のかたさはかならず取るようにしましょう。
肩の後ろ~わきの下にかけてになります。
ここが硬くなると硬くなった筋肉さんたちが下から「よっこらしょ」と肩の骨を持ち上げてしまうわけです。
もともと肩の関節って狭いスペースにいろんな組織がいりくんだ構造になっています。
六畳の部屋にたくさん家具があって気を付けないとからだを角にぶつけてしまう・・・そんなイメージでしょうか?(わかりにくいですかね。)(笑)
そんな部屋で何かしらの外力が加わり、もともと狭かった部屋がさらに狭くなったらさらに大変なことになりますよね。
ストレスをさらにかけないようにわきの下の硬さは取りましょう。
② 肩甲骨がよく動くこと
ゴルフボールがのったティーからボールが落ちないような環境を作っていくことがポイントになります。
そのためには「肩甲骨をよく動かす」こと。
五十肩などとよばれる「肩関節周囲炎」。
年齢とともにからだの組織って中の水分が減っていき硬くなりやすいです。
日常生活のなかでも意識的に「肩甲骨をうごかす」機会ってそうはないはず。そうした日常を積み重ねていくことですこしずつからだに「悪い変化」が蓄積されていきます。
デスクワークがおおいひと、農作業でつねにからだを前にかがめないといけないひと、一日立ち仕事のひとなど。
肩だけではなく背中や股関節まわりを硬くしていくことも「肩のいたみ」にとても関連していきます。
「肩の痛み」で診察に来られた女性がこんな話をしていました。
「肩に力が入るようになってきたけど、いかんせん硬さは変わらなくて。」
それに対してドクターは
「やっぱり肩のインナーばっかりやってちゃだめだよ。硬いところはまずほぐして伸びるようにしないとね。」
と話していました。
「硬さを取りながら」、「肩甲骨をうごかす」ための訓練をしていく。
そこがとても重要となるのだと感じています。