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「野球への情熱と選手たちへの愛情が、原動力」81歳でいまなおグラウンドに立つ、野球指導者・松岡功祐さん

「野球への情熱、選手たちへの愛情、ただそれだけですよ。」

81歳でいまなおグラウンドで指導にあたる松岡功祐さん(元プロ野球選手、現・佼成学園高校野球部コーチ)は、これまでの指導者人生をそう振り返りました。

松岡さんとの出会いは、大学4年生のとき

松岡さんとの出会いは10年前、私が大学4年生のときでした。

私が東京国際大学で選手としてプレーしていたとき、当時、明治大学の野球部コーチとして指導されていたのが松岡さんです。

明治大学とはよくオープン戦を行い、試合前の練習をいつもベンチで見て、選手たちの動きや練習方法をよく観察していました。

そのとき、松岡さんが選手たちと一緒に行っていた練習方法がとても興味深いものばかりで、

「あのコーチにいつか野球を教わってみたい。」

と強い気持ちを次第に抱くようになりました。

練習方法だけではなく、1球1球丁寧にノックを打つ姿や気持ちを込めて選手たちに声を掛ける姿もとても印象的で、

「こういう指導者に巡り会えたら、選手はめちゃくちゃ伸びるんだろうなぁ・・!」

と感じたことを今でも忘れません。

ただ、その当時は松岡さんのお名前を知らずに、お話する機会がないまま、大学野球を引退してしまいました。

大学卒業を控えた1月下旬、実家でNHKの「ニュースウォッチ9」を観ていたら、松岡さんが明治大学のコーチを辞められて、中日ドラゴンズのコーチになられるというニュースが飛び込んできました。

私は思わず飛び上がり、

「あ、明治のコーチだった人だ!中日のコーチになるんだ!」

という驚きとともに、そのニュースをじっと観ていました。

いてもたってもいられず・・・

そのニュースを観てから、

「どうにかして、松岡さんと直接、お話しさせてもらえないだろうか?」

と考えた私は、中日ドラゴンズの「昇竜館」宛にお手紙を書きました。

その当時は大学を卒業したばかりで、その年の4月から医療の道を志望して、専門学校への進学を控えていたときでした。

職種は違えど、選手たちの前に立ち、指導する立場として大事な心構えや姿勢をお聞きしたく、その気持ちを正直に手紙に書きしたためました。

すると数日後、松岡さんがご丁寧に手紙を送り返してくれました。

「大事なことは、野球に対する情熱を毎日持ち続けることです。人を生かしてこそ、自分が生かされる。人のためにどれだけ尽くせたか、自分のことのように大切にできるか、そこが勝負なのではないでしょうか。」

※手紙から一部、抜粋

貰ったお手紙を何度も何度も読み返し、

「松岡さんのように、選手のために惜しみなく情熱を注げる指導者になりたい!」

と強く思いました。

2015年の秋季キャンプで初めてお会いしたとき

今回は、8年ぶりの再会!

テキスト上でのやり取りはずっとあったものの、2016年の秋季キャンプでお会いしたのを最後に、しばらくお会いできませんでした。

ただ今回、松岡さんが現在、指導する高校の選手たちを引き連れて、明治大学の練習に参加されるとのことでしたので、明治大学のグラウンドにお邪魔しました。

8年前のときと全く変わらず、グラウンドに立つ姿を見て、とてもうれしく思うとともに、大学4年生のときの「球縁」がいまもこうして長く続いていることに本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

指導スタイルは、「選手と徹底的に向き合う」

明治大学野球部や中日ドラゴンズの育成コーチ・寮監、そしていま指導に関わる高校野球部など、アマチュアからプロ野球まで様々な年代の選手たちを指導してきた松岡さん。

指導者としての信条や大事にしていることは?という質問に、

「いまの子たちは、ハングリーさに欠け、難しい部分があるけど、選手たちによく声を掛けて、向き合うことが大事なんじゃないですか。」

と答えてくれました。

明治大学の練習を一緒に観ながら、基本に則り、反復練習を行う重要性についてもこのように教えてくれました。

「どんな選手でも、基本に忠実なプレー。我流でやらせない、これが一番ですよ。」

練習中、明治大学の練習に参加していた高校生たちに、色々な指示を出しながら、空いた時間で選手たちを呼び、基本練習を行っていました。

選手たちを励まし、時に厳しい声も掛けつつ、選手たちに向き合うことをいまも体現されており、本当に素晴らしいと感じました。

松岡さんの選手時代は、情熱を持って指導にあたられるコーチがいなかったそうです。

現役を退き、スカウトや指導者に転身したことをきっかけに、「より良い指導法がないか」を模索し、いま行うオリジナルの練習方法を徐々に確立しました。

「大変なこともありますけど、若い子たちと一緒に野球ができる、楽しいですよ。」

そう話して、笑う姿がとても印象的でした。

おわりに

松岡さんにお会いして、指導風景を見たり、色々なお話を聞かせてもらったりしたおかげで、本当に刺激的な1日を過ごせました。

胸に秘めた情熱や信念、使命が1つ1つの言葉や行動に表されることを改めて実感でき、選手のことを1番に考えられる指導者になりたいと思いました。

アスレティックトレーナーとしてまだまだ道半ば、松岡さんから学んだことを今後の指導に活かして、1人でも多くの選手たちを救えるよう、がんばります。

松岡さん、ありがとうございました!

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