1/16 自分を傷つけずにひとを愛する方法ありませんか

悩んでいたし、悩んでいるし、でもまあいいか、とも思っている。
ひとに利用される。
そういう人生である。
学生のときは好きな異性に近づきたいからと然程仲良くもないひとが急にくっついてくるということは何度もあった。
そんなみえみえな魂胆かわいいものだ。
どうぞどうぞ勝手にせえ。
わたしが傷つくのは、仲良くしていると思っていたひとに、面倒を押し付けられて良いとこ取りをされるあの瞬間だ。
仲良くしていると思っていたひとは大抵、周りから好かれているし、その本人も好かれようと頑張っているひとが多い。
悪く言えば、八方美人とでも言うのか、わたしからしたら、そんな周りに気をつかいすぎんでも大丈夫だよ、と思う。
でも、その努力でそのひとたちは人望を得ている。
そしてそういうひとたちはなぜかわたしに目をつけ始める。
わたしはひとによって態度を変えるひと、分かりやすくいえば、店員さんに横柄な態度をとるとか、先生とか上司にこびへつらうひととか大嫌いなのに、仲良くしていると思っていたひとといつの間にか仲良くなっているのは、もしかしてそのひとたちの技というかなんだろうか。
いつの間にか仲良くなり、そしてそのひとたちは段々とわたしにだけ気をつかわなくなってくる。
愚痴を言うようになったり。
それもいいんだ。
このひともやっぱり人間だよね、そういう面あるよね。
だけど、そこからじわじわ~とくるのだ。
気を許すようになったそのひとから、このひとなら多少雑に扱ったっていいという考えが漏れてきてるよ!おい!
段々もやもや~としてくる。
周りにはいいひとでありたいから、すんごく気をつかいにつかいまくって、その毒とかカスをわたしにぶちまけてくる。
ねえねえ、わたしそこまで優しいひとじゃないよ?
そしてある日突然ぴしっとわたしの中の何かに亀裂が入る。
それはいつだって、自分が周りにとってのいいひとでありたいがためにとうとうわたしに面倒ごとをさせて、それの最後だけ、いいところだけ取っていった時、つまりこのわたくしをひとつの駒として利用し始めた時だ。
捌け口になることも、サンドバッグになることもわたしはいけるけど、駒にされるのだけはどうしての許せないみたいだわ。
亀裂が入ったわたしはもうどうすることもできない。
顔に出てしまう。
視線を合わせるのもいやになり、目から光がなくなる。
とういか、顔が動かなくなる。
急にスイッチが入るものだから、わたし自身が一番戸惑う。
これのやっかいなとろこはやるだけやったあとに戸惑うのだ。
あ~やっちゃった。おろおろおろおろ………。
わたしが一度そういう態度をとってしまうと、相手は絶対に許してはくれない。
わたしより激しくぷいっとしてくる。
なぜか大抵そうだ。そして疎遠になる。
もうそれ以前の関係に戻ることはない。
確かにさ、あとあと考えてみたら、ある日突然、今まで気を許していたやつが急にきいっとしてくるんだもんな。
そりゃびっくりするやろし腹立つよな、なんなんこいつって思うよな。

前置きが長くなりましたが、ひっさしぶりにこれをやらかしたのだ。
あ~やっちまった。
仕事行きたくねー!
ここ数日、本当に職場に行くのが嫌で嫌でたまらなかった。
やりづらー……。
でも、お互い大人である。
「この間は機嫌わるくてごめんねー」
なんて言わないよ。
言わないけど、なんかもう面倒くさいから、わたしがしんどいから、しれっといつも通り挨拶して、仕事のはなしをしたり、「いつも通り」接してみたら、一応いつも通りに戻れた。
表面上は。
もう前みたいな関係に戻れるかは分からんけど、仕事ですしね!大人ですしね!
こんな女子高生みたいなことでまた悩むことになるとは思っていなかった。
あー疲れた!面倒くさかった!
もう何度も調べた。
「ひとに利用されるひと」とかそういうのを検索窓に入れて。
「そういうひとは自分を大事にしていない」だから自分を大事にすることが解決法だとまあよく出てくる。
違えよ。あたしゃねえ、自分が大好きだから自分を大事にしてるよ。
だけどね、自分の大好きなひととか恩があるひとに対しても全力で力を、真心を、込めてしまうたちなんだ。
ただそれだけなんだよ。もう!
自分も大事、ひとも大事。
自分を大事にすることはひとを大事にしないことではないでしょ?
別にあたしゃひとを大事にするために自分を犠牲にしてるつもりはないし、わたしは全然いいひとでも優しいひとでもないのに。
というか、ひとを駒にするやつが悪いんや!
自分にその力がないのにひとを使ってまで無理すんな。
そうだそうだ、ばーーーーーーーーーーーーーか!
女子高生からなんとか卒業できたわたしは真面目に働く。
今日は早めに仕事を終えて、カフェで読書してコーヒー豆を買った。
今年は取り戻したい。
コーヒーを淹れるひとときを。
あの香りに包まれるひとときを。
すみません、おすすめの豆はどれですかと素直に聞く。
せっかくの説明を聞いてもよく分からなかったから、お店の一番人気で定番なものと、季節限定のものを二種類購入して飲み比べてみることにした。
あ~楽しみ!
家に帰る。
いつもはいないような時間に家にいる。
電気もつけずに一人でぼーっとする。
お、息子が帰ってくる時間になった。
がちゃっと鍵をあける音がしたから、リビングのドアの横っちょに隠れた。
ドアがあいて、わあ!と驚かす。
少し間があいて、びっくりしたよ~と言われる。
息子とも喧嘩をしていたのでごめんねと謝り、一緒に家を出て息子は公文へわたしは娘を迎えに保育園へ。
玄関にお母さんの靴あったから、お母さんが家にいるの分かってたんだよねと言われる。
なんだって!!あなたはわたしを喜ばすためにわざわざ驚いたフリをしてくれたっていうのかい?!
道で解散してがーっと自転車を漕ぎ、わーっと娘と帰ってくる。
最近の娘は字を書くのにハマっていて、今日はじめて「そ」がうまく書けたと見せてくれた。
ほんとだあ、上手~!
夜ごはんは生協のミールキットの野菜炒めとお味噌汁。
食べて、最近取り組んでいる仕事関係の研修のテストをオンラインで受ける。
いつもは100点中60点とかなのに、今日はなんと一発合格、しかも100点満点であった。わーい!

なーんだ、今日っていい日だわ。

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