みずいろ
考え方がまとまらない、正月が明けてからの日々の振り返り。
とにかく服やらアクセサリーやらコスメやらが欲しくて仕方ない。セールのせいだろうか?少しでも安いうちにあれもこれも買っておきたい。
7日、あびるさんと二人忘年会。その日の昼に嫌な別れ。去年の秋から再び連絡を取るようになった彼からもう連絡取り合わないほうがいいと言われる。わかっていた。でも他人事みたいな言い方で悲しかった。やはり自分への愛などないのだ。少し泣いて、迷ったけど予定通り代々木上原のゆうばーるへ。とんでもなく料理が美味しい。あびるさんに誕生日プレゼントをもらう。しみじみ嬉しい。お喋りが楽しくて帰るのが惜しかった。私は大丈夫だ。
新しい仕事の研修、最初の5日間でどろどろに疲れる。それなのに、何かを抜本的に変えられるアイテムを求めてデパートというデパートを練り歩き、欲しい物が無ければECサイトを鬼のように漁る。
ずっとスマホ見てる。オフィスカジュアル必須になって慣れない靴。筋肉のあちこちが強張っていた。
2回目の土曜日、大学の同期の水本くんに紹介してもらった鍼灸院へ。寒波の日に2時間近くかけて旗の台まで、家族の反対をシカトして夜の旅路。ひんやりした空気。しかし寒波というほどではない。雪も降ってない。鍼灸院はごく普通のアパート。中から美しい青年が出てきて、部屋を間違えたかと思った。同い年だそうだが、もっとずっと若く見える。
診療によると、日々の不調の原因は体内の水分と血液の巡りが悪いからとのこと。鍼を刺してもらうと身体がポカポカになった。さっそくトイレに行きたくなり、余分な水分を排泄。来るときはひどかった咳と鼻水が帰りはウソみたいに止まっている。そしてその日から物欲もすっかり落ち着いた。
研修2〜3週目。慣れてきて毎日眠い。終わったらさっさと帰り、足湯をしながら夕飯。月末のイベントに向けて製本作業を少し進め、半身浴して早寝。健康的。ここへきて研修のインストラクター達の段取りの悪さばかり目につく。同期の研修生に対してもつい上から目線になっている自分に気づく。知らず知らずのうちに前職のハードワークをこなしていた自分と比べて、こんなこともできないのか、そんなことで心折れちゃうの?などと生意気なことばかり考えていた。違う。これが普通なのだ。あの仕事が異常だった。もっと優しくなりたい。弱い人の味方でありたい。そう思った。そういう気持ちだけは他の誰よりも劣っていると感じた。
金曜日、ケータイを忘れて会社に行った。なんの問題もなかった。この日はものすごく眠かった。帰宅して、かなり久しぶりに風呂にも入らず眠ってしまった。
週末、障害者の伯母が施設に戻り、父が北海道に帰省してとにかく静か。平和。朝風呂に入る。水色の透明な入浴剤、窓から差し込む朝の光。なんて美しいのか。両手足をバスタブに預けて思いっきり寛いだ。鍼灸の先生に言われた通り血や水分の巡りを良くするものを食べ、日光に当たるべく黒目川沿いを散歩した。暖かい日だった。水面がキラキラ光ってきれい。電線に瓜のような形のものが10個乗ってるように見えた。近づくとそれは真っ白なシラサギたちだった。1羽だけ嘴が黄色くて大きいが、他のは嘴が黒くて小さい。種類が違うのだろうか?でも一緒に行動してるらしい。鷺たちは一斉に川に降りて魚を捕りはじめた。銀色の美しい小魚が跳ねる。その光景をぼんやり眺めた。たくさんのスズメが地面に穴を掘っていたり、毛の長い猫が日向ぼっこしていたり、見たことない鳥も何羽か見た。ケータイは持ち歩かなかった。写真を撮ってシェアしようなどと思わないほうが質の高い散歩ができると思った。肺とお腹の中が新鮮な空気で満たされた。気持ち良い。呼吸の本に書いてあった言葉に癒される。「人はひとりでも完璧な存在」
彼とはSNSだけゆるく繋がっている。お互いいいねもしないし、見てるかどうかもわからない。ただ繋がっている私達。グレーな関係性を受け入れよう。そう、前々からカウンセラーや雑誌の心理テストにも言われ続けていた。「グレーな状態を許すことで、あなたはもっと楽に、自由に、優しくなれる」と。
研修4週目スタート。驚くほど人数が減ってしまっていた。明日からのOJTに皆不安そう。私ひとり呑気。なんだってなんとかなる。
帰りにヨガ・化粧水を買いにデパートへ。もうsaleの文字や服を見ることに拒否反応すら覚える。
もう冬物は要らない。明るい景色恋しい。水色の季節。春の陽光、風、それらが私を、大きく変えてくれるから。