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聴覚障害と舞台観劇と台本貸し出し
聴覚障害者と映画の字幕問題についてはたびたび語られていることもあり、近年は字幕メガネ対応の邦画も普及してきて、わりと文句ない鑑賞ができるようになってきているけれど
聴覚障害者に取ってまだまだ敷居が高いもの、それは舞台観劇。
幼少期
小学校などで学校行事で劇団の劇や人形劇などを鑑賞することがあったけれど、何を言っているのか終始わからないまま。
母親から学校に問い合わせても「劇団が許可しなかったから」とのことで台本を借りることもできませんでした。
せめて、あらすじをまとめたパンフレットが配布されればいいのにな〜と思ったものです。
そこから「映画は好きだけど、舞台は別にね…」と思ったまま生きるのでした。
転機
大学を卒業して就職して日常を過ごしていたある日、Facebookで大学の後輩がこんなことを書いていたのです。
「ワンピース歌舞伎を、主催側に台本を貸していただいて観劇した」
え!? 台本を!? 貸してもらった!?
そうか、自分で問い合わせたのか…なるほどな〜すごいな〜。
このときは特に観たい舞台があったわけでもなく、この情報は記憶の片隅に追いやられていきました。
そして数年後、ついに、なんとしても観たい舞台が現れたのです。
「ドラゴンクエスト ライブスペクタクルツアー」(2016)
ドラクエ1と同じ年に生まれ、幼稚園でドラクエ4を始め、人生のほとんどをドラクエと過ごしてきた身としては、なんとしてでも観たい舞台。
上演半年前にチケット確保!!!
チケットも確保できたし、普段みたいに「しゃべってる内容あまりわかんないけど、まあ雰囲気だけでいいや」では流せません。
(そういえば、大学の後輩が歌舞伎で台本を貸してもらったと言ってたな…)と思い出し、どんな感じで問い合わせてみたのか聞いてみたのでした。
その答えを参考に、運営元に「情報保障がほしい」と手紙を出し、返事がなかったので家族に代理の電話を頼んだりして、断られもしたけれど、すごく見たい舞台なのだということをアピールしまくって、
ようやく1ヶ月ほど前に、台本の写真を撮らないこと、ショー後の返却などを条件に台本を貸し出しいただくに至りました。
おかげでセリフ内容を把握しながら観ることができて、本当によかった。
舞台の空気感や迫力を初めて感じることができて、舞台って、楽しいんだなあと感動しました。
首都争奪バトル舞台「四十七大戦」(2019)
仕事で作品にちょっと関わったこともあり、絶対に舞台も見たい!と先行発売開始後速攻でチケット確保。
主催側に台本を貸してもらえないかお願いをしました。
ドラクエ舞台の経験を生かし、先にこちらから「写真撮影をしない、SNSにアップしない、観劇終了後は即時に返却する」ということを提示しました。
ずっと返事がなくてあまり期待していなかったのですが、こちらも1週間ほど前に貸し出しOKの返答をいただけました!
ドラクエのときとは真逆のちょっと狭い会場だったけれど、先行発売で買ったおかげでまさかの最前列で、アットホーム(?)な舞台の楽しさを感じることができました。
舞台のセリフがわかるというのは本当に楽しい。
ということで
台本が借りられると、観劇中に台本と舞台を交互に見ながら…という忙しさはありますが、何を言ってるかわからないまま雰囲気だけ見て終わるということはありません。
映画みたいに字幕つけてほしいとか、そんな贅沢は言いません。望んでもおりません。台本さえ貸してくれたら、自分で照らし合わせながら見るから!
近年は字幕メガネ対応の舞台や歌舞伎もあるし、台本を貸すことすら門前払いだった小学校のころと比べると、聴覚障害者の観劇への敷居は低くなってきているように感じます。
欲を言えば、最初からHP上で聴覚障害者への対応のページがあるといいな…。
主催者に問い合わせないと台本を借りられるかどうかわからないし(そもそも舞台の主催者は問い合わせメールアドレスがないこともあって、SNSで直接リプライでお願いしたことも。)
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