2021/9/20~2021/11/14「Creepy Nuts One Man Tour『Case』」参戦記
怒濤の2ヶ月間が終わった。仕事もまあまあ怒濤ではあったが、実はその他もなかなかであった。
私はCreepy Nutsが非常に好きであり、ラジオ・曲など日々愛でている。そのような中で、9月~全国ツアーが決定し、申し込んだら5ヶ所当選したのだ。地方が4ヶ所含まれており、いわゆる「遠征」ということになる。遠征はしたことはあるものの、4ヶ所となると初めてである。
スケジュール的に、そして何より金銭的に不安ではあったものの、クレジットを切り続け、参加できる限り参加することにした(福岡は泣く泣く断念)。そんなツアーに大阪・名古屋・長岡と参加し、先日横浜アリーナでツアー的にもファイナルを迎えた。
せっかくなので最終日の横浜アリーナのライブをセットリストをもとに振り返りたいと思う。また、配信もあることなのでまだ見ていない方は以下内容に気を付けながらご覧いただきたい。
パート①「DJ松永ルーティン~Lazy Boy」
DJ松永ルーティン
Lazy Boy
バレる!
Lazy Boyの歌詞、まだ「宮さん」だったなぁ。CCNの動画見てからチームの絆を感じていたので不覚にもジーンとしてしまった。バレる!は数ある曲の中でも好きな曲。言葉運びとリズムが好き(「懐忍ばせた刀と新たな引き出しが」の盛り上がり方とか、かなりツボ)。
パート②「よふかしのうた~合法的トビ方のススメ」
よふかしのうた
紙様
助演男優賞
合法的トビ方ノススメ
よふかしのうたのイントロは気持ちをすごく煽ってくる。特にオードリーの顔や武道館の景色なども一気に想起させる、すごく厚い曲だと思う。また助演男優賞は私がCreepy Nutsを好きになったきっかけの曲なので、今回のツアーで2番がカットされた形だったのが残念。「誰も待ってないかもしれないけどお・ま・た・せ!!」のラインに、当時は食らっていたものである。懐かしいなぁ。
パート③「顔役~のびしろ」
顔役
耳なし芳一Style
俺より偉い奴
風来
オトナ
のびしろ
顔役・耳なし芳一Style聞いてるとよくこんな文字数が詰まった歌歌えるなと毎回思う。またどちらの曲もサウンドがすっと無くなってRのラップだけになるパートがある。聴き所だと思うのだが、よくもまぁ噛まずに毎回キメられるなと感動する。
最近のRの歌詞は詰まった曲が多い印象があるが、オトナくらいのゆったり目な曲も非常に好きだ(決してゆったりではないのだけど)。
パート④「シラフで酔狂~15才」
シラフで酔狂
トレンチコートマフィア
デジタルタトゥー
15才
シラフやトレンチコートマフィアを毎回披露してくれるのは、意思を感じる。今回の「Case」のテーマなんかとも通じると思うが、過去自分が何を言い放ったかから逃げない・背負い続けるというところを分かりやすく表現しているのかな。
パート⑤「サントラ~かつて天才だった俺たちへ」
サントラ
Bad Orangez
かつて天才だった俺たちへ
MCの流れもあってか、サントラの聞こえ方が今までとガラッと変わった。曲調もあってか今までは歌詞よりはサウンドに耳がいってたが、今回は歌詞の意味を再認識させられ、素直にハンズアップできない自分もいた。
またBad Orangezは個人的にめちゃくちゃ曲調が好き。アウトロ松永スクラッチも愛しい。
また個人的にかつ天に入るMCが苦手だった。歌詞の意味などを丁寧に伝えてくれすぎるな、と思っていて若干野暮ではないか...と思っていたものの、今回はBad Orangezから連続で演奏が始まってかなり嬉しかった。
パート⑥「Who am I・使えない奴ら」
Who am I
使えない奴ら
フアムアイは個人的に歌っていていちばん気持ちがいい曲だ。特にラスサビで1オクターブ高くなるところとかは、気持ちも昂る。ただこのパートの曲を聴くと、結構自分の居場所について考えてしまう。帰る場所とかツレとか、自分にはあるのか...。
私は東京生まれ東京育ち、今も東京在住である。また小中は地元の学校に通っていたが、今でも付き合いがある人はいない。そういう意味で自分の帰る場所ってどこなのか、そんなことを満席の横アリでぽつんと考えてしまったのである。
パート⑦「土産話」
土産話
ここで涙腺が崩壊した。
横アリはセンターステージを客席が囲むような舞台配置であり、それによって何が可能になったかと言うと、Rと松永が対峙して向き合うことが可能になったのである。
冒頭の「なぁ相方」でRが松永に向かって語り掛けるシーンは、目頭が熱くなるものがあった。松永も涙をこらえている様にさらに胸が熱くなる。
全体の感想
今回のツアーで思ったのは「この人たちを応援してきて良かったと思えて良かった」ということである。Creepy Nutsも今やかなりメジャーなアーティストであり、TV・ラジオでの露出も爆増している。そうなると本人たちが意図しないような勝手なリークとか、捏造とか、そういったものにもさらされることになる。特に昔の「悩む 相談室」などは恰好の的になること請け合いだ。
そういった歴史を知らずに応援している方もいる中で、過去の言動が改めて明らかにされていると「そういう人だと思わなかった」という意見も現れ、勝手に窮地に立たされる事態になってしまうおそれがある。現状のCreepy Nutsもそういった状況と闘わなければならない。
それでも彼らが拠り所にしている、本気でやっているものは音楽であり、それを全身で浴びることができる場所があるということ。そしてそれに感動できるということが良かったなぁと思うのだ。
コロナと、過去の自分の言動と、茶々を入れる外部と闘い続ける彼らは、かっこいいし、応援し続けたい。彼らの人生を聴くことで私はまだそう思えるのである。