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福岡インターハイを振り返る〜大濠編(前編)〜
遅くなりましたが、福岡インターハイの振り返りをしたいと思います。
今回は大濠トロージャンズについて振り返ります。
◉大濠トロージャンズロスター
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◉大濠トロージャンズ試合結果
◼︎2回戦
福大大濠 112(30-17.22-23.25-8.35-6)54 湘南工大附属
(大濠スタメン)
4勝又、8渡邉、10榎木、13湧川、14高田
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◼︎3回戦
福大大濠 99(33-7.25-14.18-11.23-8)40 光泉カトリック
(大濠スタメン)
4勝又、8渡邉、10榎木、13湧川、14高田
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◼︎準々決勝
福大大濠 66(12-19.24-19.15-10.15-8)56 鳥取城北
(大濠スタメン)
4勝又、8渡邉、10榎木、13湧川、14高田
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○準々決勝の感想○
①「流れを掴んだ鳥取城北 新谷くんの爆発」
準々決勝の相手は鳥取城北でした。大濠のスタメンはいつものメンバーです。
序盤は大濠のペースで1Q5分で8-3とリード。鳥取城北は早速タイムアウト。
しかしここからは逆に鳥取城北のペースになります。
タイムアウト明けの大濠は数本シュートを落とします。
ここで鳥取城北は#8 新谷くんの連続スリーで一気に逆転。(2本目はバスカンになりましたが、これは大濠にとってはかなり厳しい判定になりました)
大濠も高田くんの得点で同点にするも、鳥取城北は再び新谷くんのミドルで勝ち越し、またしても新谷くんスリーでリードを広げるなど大爆発。残り2分で鳥取城北#28 アズカくんのミドルで鳥取城北7点リードとなり大濠はタイムアウトをとります。
その後は鳥取城北は新谷くんの速攻。大濠は湧川くんのドライブで得点し、1Qは12-19の鳥取城北リードで終えます。鳥取城北の新谷くんはベンチスタートながらもこのQだけで14得点の活躍でした。
②「流れをぶん取る力」
1Qをリードされで終わった大濠は早い時間帯に追いつきたいところですが、引き続き鳥取城北の流れは変わりません。#12 松本くんのミドル、アズカくんのミドルで点差は二桁になります。
ここで大濠は湧川くん・高田くんの連続得点。しかしその後のオフェンスではミスが出てしまいます。
鳥取城北はアズカくんのミドル、#7 内山くんのドライブで点差は13点差に。
内山くんにドライブを決められた際に「お前たちのディフェンスは楽勝だぜ(←これは被害妄想)」のようなセレブレーションをされてしまいました。これは屈辱( ; ; )
この日の最大点差13点差となるなど、ここまでイマイチオフェンスが上手くいっておらず、余計なターンオーバーが多くなっていた大濠でしたが、焦りはありませんでした。
勝又くん・渡邉くんの得点で一桁差へ、そして残り3分から湧川くんの連続スリーが決まり一気に3点差へ縮めます。ここまで鳥取城北の時間帯が長かったですか、ここで湧川くんの力技で流れをぶん取りました。
鳥取城北がここでタイムアウト。
ここで簡単に追いつかせないのが鳥取城北の強さ。
#14 新美くんのスリーで6点差に広げます。そしてアズカくんのドライブで8点差に広げたところで、大濠のタイムアウト。
タイムアウト開けると湧川くんの三度のスリーで5点差に、そして終了間際に渡邉くんのスリーが決まり、2点差まで追い上げて前半を終えます。
13点差開いて、相手にセレブレーションされた時はどうなるかと思いましたが、湧川くんの連続スリーが大きかったです。あそこはこの試合の分岐点になりました。
しかし鳥取城北は想像以上に外角のシュートが入っていて、アズカ選手もオールラウンドな素晴らしい選手だと思いました。
③「キャプテンの負傷交代のピンチを乗り越えたのは」
後半は一進一退の展開になります。
前半のような鳥取城北の外がバンバン入るような展開ではありませんでしたが、#4 蓑原くんの個人能力を活かした得点や、アズカくんのフィジカルを活かしたプレーなどで得点していきます。
大濠も榎木くんのドライブや勝又くんのゴール下などで得点していきますが、両チームとも決め手を欠く展開とります。
点差を引き離したい大濠でしたが、オフェンスファールを取られたり、吹いてほしいところでファールが吹かれなかったりで、流れに乗れません。
そんなジリジリと時間が経っていき3Q残り1:40あたりで、湧川くんがドライブの際に弾き飛ばされ負傷してしまいます。
ここまで大濠のオフェンスを引っ張っていたのは間違いなく湧川くんでそんなキャプテンの負傷交代、再び大濠にピンチが訪れます。
ここで奮起したのが、3年生の頑張りでした。
次のオフェンスで見竹くんがステップバックスリーを決め、ついに大濠が逆転します。
ここまでほぼ3点差内の攻防でしたが、常に鳥取城北がリードする展開でした。
これは1Qに新谷くんの連続得点で鳥取城北がリードしてから、ここまでずっとそうでした。
しかしこのプレーでついに大濠がリードを奪います。
この得点はとても大きかったと思います。
そして最後に渡邉くんがゴール下をねじ込み大濠が3点差で3Qを終えました。
④「この試合を決めたプレーは」
3Qの最後に逆転した大濠はこのQも出だしで、見竹くんのクロスオーバーからのドライブでバスカンをもらい、流れを掴んでいきます。
その後も榎木くんのスリー、高田くんのミドルなどで着実に点差を広げ残り5分で6点差に。
ここで鳥取城北がタイムアウト。
ここで鳥取城北も諦めず、アズカくんのドライブと新谷くんのミドルで残り3分半で2点差まで追い上げます。
しかし大濠は見竹くんのドライブで4点差に。
次のオフェンスで鳥取城北はトラベリング。残り2分を切る。
次の大濠のオフェンスは見竹くんのスリーが外れ鳥取城北ボール。
次の鳥取城北のオフェンスもミドルが外れ大濠ボール。残り1分半4点リード。
ここで大濠は高田くんのミドルがバスカンとなり6点リード。残り1分10秒。
ここで鳥取城北はスリー入らず、リバウンド大濠。残り50秒。
そしてここで大濠はオフェンスでしっかり時間を使ったあと、榎木くんのパスから湧川くんがスリーを決め9点差に。これで勝負ありました。
最終的には65-55で大濠の勝利になりました。
【まとめ】試合のポイント
鳥取城北はアズカくんがフィジカル活かしたゴール下の強さに加えて、オールラウンドなプレーでアウトサイドやドライブからの得点もあり、かなり強力な選手でした。
しかも彼はまだ2年生です。
今年のウインターカップでも再び台風の目になりえるポテンシャルはありますし、来年の鳥取城北はより恐ろしい存在になるのではと思いました。
そしてそのアズカの存在に加えて、#7 内山くんは身体能力高い系で、#8 新谷くんはスリーが得意な選手という認識はありましたが、その想像以上にアウトサイドのシュートが入るチームで前半はかなり手こずりました。
特に新谷くんの爆発力は凄かったですね。
しかしよく思い出してみれば、私が見た中国大会決勝でも前半に流れを掴む連続スリーを決めているのも新谷くんでした。
大濠としては前半に予想以上に鳥取城北のシュートが入り、逆に大濠のオフェンスが慎重になってしまったため、流れを取り戻すまでにかなりの体力を使ってしまったのは痛かったです。
結果的にこの試合で後半に3・4人負傷してしまうのですが、もちろんお互い真剣にやっている中なので、鳥取城北が悪いという話ではありませんが、これは準決勝にも響いてしまいました。
大濠としては決めるべきシュートを落としていたり、前半はミスが多かったりと、課題の見える試合でした。
しかし、その中で苦しい場面での見竹くんの活躍だったり、湧川くんの勝負強さだったり、得点はなかなか伸びませんでしたが守りでは存在感出しまくりだった渡邉くんなど3年生がさすがの活躍を見せてくれた試合でした。
長くなったので、準決勝は次回へ