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ウインターカップ2024 振り返り①

遅くなりましたが、ウインターカップ2024の振り返りをしながら、大濠の試合の感想を残しておきたいと思います

◉ウインターカップ2024結果

○男子最終結果

優勝🥇 福大大濠 3年ぶり4回目
2位🥈 鳥取城北
3位🥉 東山
3位🥉 福岡第一
ベスト8 八王子
     延岡学園
     藤枝明誠
     開志国際


○男子ベスト5

#8  渡邉 伶音(福岡大学附属大濠3年)
#13 湧川 裕斗(福岡大学附属大濠3年)
#14 髙田 将吾(福岡大学附属大濠3年)
#8  新谷 勇晴(鳥取城北3年)
#28 ハロルド アズカ(鳥取城北2年)

◉大濠試合振り返り(2回戦 vs日本航空)

福大大濠 88(20-16.33-15.11-15.24-18)65 日本航空

・スタメン

大濠      日本航空
PG 榎木 170   PG 大道 171
SG 湧川 181   SG 久保田 176
SF 高田 190   SF 中西 178
 (見竹 187)
PF 勝又 188   PF 三村デール 192
C   渡邉 206  C  ジェラマイア 200

○感想

2回戦の相手は日本航空。前年のインターハイチャンピオンです。屈指の好カードと言われていました。
日本航空は何と言っても最強留学生のジェラマイア (ジェリー)に世代No1PGの呼び声も高い大道くん。リバウンドが強く頑張る選手の三村デールくんなど注目選手が目白押しです。
1回戦では強豪の明成に勝利して2回戦へ。
しかしこの試合はラスト1プレーまで勝敗がわからない好ゲームで、ジェリーは40分フル出場、大道くんは途中怪我で交代するなど(その後試合に復帰)ありましたが、接戦を制して勢いに乗って大濠戦を迎えました。

そして大濠はシードのためこれが初戦なので、入りがとても大切でした。
片峯先生も初戦の3分がいつも通りだったことが大会の鍵だったと言っていました。またジェリーと大道をどう抑えるかが試合の鍵だとも言っていました。

・1Q

出だしにいきなりレオンがジェリーがゴール下をねじ込み得点。これはいきなりでしたか良かったです。
その後大濠もミスが何度か出ますが、日本航空もミスが出てお互いに流れを掴めません。
最初の大道くんへの高田くんのファールや5分くらいのジェリーへの勝又くんのファールなどて、笛はやや軽めかなという印象を受けました。今後大濠がこの笛の軽さを活かしたプレーをしていきます。
そのファールで得たフリースローをジェリーが2本とも決めるのですが、前半はジェリーの得点をこの2点に抑えます。
結果的にはこれがこの試合の大部分の勝負の分かれ目でした。

試合は大濠8-4から航空に0-8のランされ8-12になります。この嫌な流れを切ったのが湧川くんで、ミドルを決めて得点を10-12へ。この得点は大きかったです。
残り2分半でジェリー2Fも変えず。

残り1:40で榎木・湧川に変えて、櫻井・村上がイン。
この時は何も感じなかったのですが、この後も今大会はこういうQ残り数分で、ディフェンスを締める交代をする事が多くて、これで出てくる選手は経験値を積めるし残り数分なので積極性にディフェンスにいけて、それが相手にはジワジワと効いてくるし、スタメンは休めて次のQに頭からギア上げていけるという、層の厚い大濠ならではかもしれませんが、とても良い使い方だと思いました。
この使われ方で櫻井くんの自信がどんどんついていってるのがわかりました。

そしてその櫻井くんのナイスディフェンスで大道くんがターンオーバー。続いて櫻井くんのドライブで得点。
最後にレオンの3Pが決まり、1Qは20-16の4点リードで終了。
1Qの途中からオフェンス重かったですが、離さずに着いていき、最後にディフェンスから流れを取り戻したQになりました。

・2Q

大濠はメンバーをスタメンに戻します。
すると出だしに湧川くんのドライブ、3Pの連続得点で9点リードで日本航空タイムアウトをとります。
この湧川くんのドライブの得点はまさに大濠の形って感じで、どなたかがXで解説していましたね。
日本航空は大道くんのドライブで得点していきますが、逆に大道くんでしか得点が取れない状況。ジェリーはまだ2得点。
大濠は湧川くんや高田くんのミドルでジリジリと点差を広げる展開。そして湧川くんのスリーで16点差に。
残り6分半でジェリーが3Fになりベンチへ。
大濠はすかさずレオンと湧川くんを交代させて休ませます。
すると代わりに出てきた見竹くんの得点などで20点差に。
6thマンとしての見竹くんの存在感が光ります。

この後はお互い入れ合う展開で2Qは53-31(2Qのみ33-15)の大濠22点リードで終了。
大濠は湧川くんは前半だけで21得点。日本航空大道くん前半だけで16得点。

・3Q

出だしで大濠連続得点などで26点リードに。
でもここらへんからお互いにシュート打ちきれないみたいな時間が続く。
大濠も点差を広げたいけど、オフェンスはなかなか上手くいかず、レオンと見竹くんが連続でオフェンスファールを取られる。レオンは3Fでベンチへ。
航空としてはここで点差を縮めたいけど、これまたなかなかシュート入らず。頼みの大道くんも疲れが見えて点差を縮められない。
しかしここでジェリーの連続得点などで航空が追い上げ、3Qは64-46(3Qのみ11-15)の大濠18点リードで終えます。

・4Q

早い時間に1桁差にしたい航空。大濠はメンバーをスタメンに戻す。
ここでジェリーのドライブをレオンがブロック。続いて三村デールくんのシュートをまたしてもレオンがブロック。
その後は大濠がジリジリ時間を使う時間帯(今考えれば大会を通してこういう時間が多かった)。
ジリジリに痺れを切らした航空は雑なスリーが増える(それが入らず)。すると大濠が今度は早い展開から連続得点し残り5分で27点差へ。ここで大濠はレオンベンチへ。

ここから大濠はベンチメンバーを中心に得点していき、航空はジェリーの得点などで対抗していきます。
しかし無情にも時間は過ぎていき、88-65の23点差で大濠が勝利し3回戦に進出しました。

○この試合のポイント

①ジェリーの得点

この試合でジェリーは18得点でしが、そのうちレオンが出ている時間は4得点でした。
むしろ、その4点も勝又くんに受けたファールのフリースロー2点に、速攻でのノーマークのダンク2点なので、レオンのマークを跳ね除けて得点などは無いわけです。
これはこの試合のほぼ全ての流れを決めたといっても良いことだと思います。

②1Q残り1:40での交代策

これは上でも触れましたが、ここでガードを2枚変えてディフェンスの強度を上げることで、そのQでの事というより、それ以降のことを考えても、ボディーブローのように効いてくる戦術なのです。
これは2022年の福岡第一が記憶にあると思いますが、スタメンの轟・城戸のガード陣にQの途中から控えの中村 千颯くんと川端 悠稀くんのコンビが出てくるやつですね。
あれも試合の終盤にボディーブローのように効いてくるんですよね。
しかし今回の大濠はその役割を1年生の櫻井くんが担っていて、これにはとても成長を感じました。
片峯先生が与えた役割をしっかりモノにする櫻井くんも素晴らしいですね。

③2Qでギアを上げた大濠のエース

そして2Qの頭で20点差を付けたところがこの試合の大きなポイントだったと思いますが、これは間違いなく湧川くんの活躍ですね。上にも書いた1Qの0-8でランされている時の流れを止める得点も湧川くんでした。
試合への影響力を感じさせる活躍でしたね。

④孤立させるディフェンス

あと試合を通して感じたことは、航空にオフェンスリバウンドをほぼ取られてないのは良かったですね。
オフェンスは良い時間帯と良くない時間帯の波がありましたが、ディフェンスは常に良かったです。
これは試合を見返した時にとても感じました。
このディフェンス力は、大会を通していくなかで、どんどん威力を発揮していきます。
大道くんには取られるけど、それ以外の選手には取られない。「大道くんを孤立させるディフェンス」ができていましたね。
(この『孤立させる』という言葉がうまく言語化できないのですが、とても意味はわかります)

その他にも6thマンとしての見竹くんの存在感だったり、高田くんの安定感だったりディフェンスの貢献度だったり、榎木くんや勝又くんの話など、まだまだ沢山ありますが、これからの試合でも出てくると思いますので、一旦ここまでで。

次の試合はまた次回へ。

○大濠スタッツ
#13 湧川 25得点 5reb
#8  渡邉 16得点 10reb
#7  見竹 12得点 4reb 2stl
#14 高田 10得点 7reb 2stl

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