脳梗塞0日目

入院となるその日の2週間前
結構な激痛が頭に走った。電気がばちんと走り、思わず「痛っ」と言ってしまう痛みだ。

息んだ瞬間、それは起こった。
翌日にもまた同じく息んだときに起こった。

これは何かの病気ではないかと思い、仕事終わりで病院へいった。

閉院ギリギリというか、アウトな時間ではあったんだけど特別に見ていただいた。問診と、念の為CTを撮ってもらい、くも膜下出血の疑いは晴れた。
血管の状態はわからないけど、息まないで1週間様子を見ることになった。

それから息まず生活をしたが、激痛はないものの頭に違和感は残っていた。

2週間後の9月13日、改めて仕事終わりに病院に行こうと思った。

仕事中、体調はいつもと違うことに気づいた。
なぜか右手で持つものが重かった。いつもの水筒が重く感じるのだ。
不思議に思ったが気にも止めなかった。

仕事終わり病院に向かったが、やっぱりギリギリの時間になってしまった。
頭が引き続き痛いことを伝え、右手の感覚の違和感は伝えなかった。

MRIを撮る提案をされ、紹介状を書いていただいた。
その病院にはMRIがなかったのだ。
すぐ近く隣の病院を紹介いただいたが、紹介元の病院はまもなく診療終了となり、結果は後日診断となった。

ひとまずMRIを受けるのだが、15分間閉所に閉じ込められることに恐怖を感じた。落ち着こうと色んなことを考えようとしたが、人の名前や仕事でやらなきゃいけないことなど、すぐ思い出せることも思い出せなかった。
とりあえず、MRIの騒がしい音とわずかに漏れてくるラジオの音を聞いて気を紛らわせた。

検査が終わって帰るとき、右手がまた重たくなっていることと、口がまわらないことに気づいた。

「これはやばい。明日の朝イチに聞きに行かねば」

そう思い帰路についた。

私には妻がおり、二人で暮らしているが、妻は出張で出かけていた。
心配をかけてしまうから症状のことは言わないほうがいいと思った。

が、それ以上の状態にいると思い症状を説明した。
妻からは「すぐに119をよべ」といわれた。そして明朝帰ってくると。

あーいわんこっちゃない。やっぱり心配かけちゃったよ

そう思ったが、私は自分のスマホから119をかけた。

そうめんと油揚げを食べていた。
あー迎えがやってくる。

家のエレベーターの前で待った。
大勢の隊員たちがエレベーターに乗ってやってきた。

「あなたが呼びましたか?」
「はい」

そして救急車で運ばれていった。


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