天皇賞秋 枠前展望
【脚質と人気】
東京芝コースはコーナー角が大きい上、最後の直線が長いコース。
言い換えると紛れが少なく、各馬の能力が発揮されやすいコースです。
天皇賞(秋)においても同様の傾向にあり、過去10年の結果を見ても
①人気馬
②差し馬
の好走が目立ちます。
例えば単勝オッズが1.0倍~4.9倍だった人気馬は21頭おり、単勝回収率は96%、複勝回収率も95%と高水準です。
一方で直線の長いコースから差し脚も効きやすく、過去10年で馬券になった30頭中、実に21頭が初角5番手以下から差して好走しています。
この傾向だけみれば人気馬を素直に信頼し、差し脚の優秀な馬を買えばいいレースに見えます。
が、上記のようなデータ傾向になる理由は単に「人気馬が差し馬だけ」というカラクリがあります。
先ほどの単勝オッズが1.0倍~4.9倍の馬に限ると、前走で逃げていた馬は2頭だけです。
初角2番手以内の馬に範囲を広げても3頭しかおらず、人気馬の多くが中団~後方で差す競馬を得意としていました。
そのため天皇賞(秋)に関して言えば
①人気馬
②差し馬
の好走が目立っているのではなく、単に強い人気馬が順当に好走しているだけというのが真の理由です。
その中でも天皇賞(秋)で穴を空けているのはやっぱり逃げ馬。
2022年はパンサラッサの大逃げがハマり、7番人気22.8倍の低評価ながら2着に好走。
2020年は馬券にこそなりませんでしたが、逃げたダノンプレミアムが惜しくも4着。それでも6番人気21.6倍であれば人気以上に好走しました。
それ以前も2019年アエロリット(6番人気20.0倍)が逃げて3着、2018年はキセキ(6番人気12.8倍)が逃げて3着と、逃げた穴馬が馬券になっていることが分かります。
以上より、天皇賞(秋)は人気の差し馬が順当に好走していますが、狙うべき穴馬はシンプルに逃げそうな馬にすべきと考えます。
今年のメンバーは前走で逃げていた馬が0頭と展開的にも狙いは前。
中でもテンの速さから逃げ濃厚のジャックドールは一発あっても不思議ではないでしょう。
【枠順傾向】
天皇賞(秋)が行われる東京芝2000mは最初のコーナーまでの距離が約100mしかありません。
最初のコーナーまでの距離が短いコースでは内の馬はロスなく競馬ができる一方、外枠の馬はすぐにコーナーにさしかかるため外を回る可能性が高く なります。
そのため、東京芝2000mは最短距離を走れる「内枠が有利なコース」と言えます。
また、内枠が有利な理由はいつもより前のポジションで競馬しやすいというメリットがあります。
ひとつ例をあげるのであれば、今年の10月15日(日)東京11R オクトーバーSでは最内枠にはいったヤマニンサルバムが逃げる競馬になりました。
一方で外枠の馬は外を回したことでポジションが取りにくく、最初のコーナーで後ろに下がっていることがわかります。
(例:オクトーバーSのレース映像)
これはデータにしても明らかであり、東京芝2000mで内枠に入った馬は前走よりもポジションをあげる傾向にあることがわかります。
競馬は前か後ろであれば前が有利なスポーツです。いつも後方で競馬している馬が中団で競馬すれば差し切りやすくなるのは当然であり、東京芝2000mが内枠有利というのはリーズナブルと言えるでしょう。
【各馬解説】
イクイノックス
改めて説明するまでもないが、強いて言うのであれば気性面に心配があるタイプ。
ドバイでも入れ込みがキツく逃げを選択したように性格的にエキサイトしやすい。前走の宝塚記念では直前輸送を避けるために早めに栗東滞在することで対処しており、可能な限り輸送は短いほうが良いタイプになる。
今回は美浦滞在の本馬にとっては輸送が短い東京なのでプラスになり、気性面での欠点はカバーされるはず。
走法的にもストライドを活かした競馬が得意なので東京替わりはプラスだし、昨年勝っている舞台なので心配点は少ない。
ただしレースぶりは2走前のドバイが逃げて好走と着順以上に評価できず、前走の宝塚記念も距離ロスがあったとはいえ展開は向いた中での勝利。単勝に期待値はなさそうだが、馬券内という意味では嫌いにくく、ここも無難に印を回すべきと判断。
ドウデュース
前走の京都記念は内有利の馬場状態の中、かなり外を回して圧勝。2着のマテンロウレオはその後、大阪杯で4着。天皇賞春でも5着にきたようにメンバーレベルも高かった。
フランスではいいとこなかったものの、ダービーではイクイノックス相手に勝ち切って勝利。少なくとも国内では3着以内を外しておらず、ポテンシャルも十分感じる内容だった。
イクイノックス相手に考えても勝負付けは済んでおらず、それでいて人気には差がある想定。
期待値的は0.8以上ありそうも、「ダービーでイクイノックスに勝っているから」という予想は誰もが思いつくはず。それもオッズ織り込まれるのであれば、本命級となると疑問が残る。
プログノーシス
前走の札幌記念は前壊滅の流れになったとはいえ、メンバーはソーヴァリアント、ダノンベルーガ、ヒシイグアス、ジャックドールと超A級で、2着以下を0.7秒突き放すのは相当なパフォーマンスを発揮したと考えて問題ない。
どちらかと言えばいかにスムーズに長く脚を使わせるかという競馬になるだけに後方からになるのは不安だが、それでも大箱&東京芝2000mであればかなり競馬はしやすい舞台。
ただし、今回の不安点は・・・・
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