皐月賞 枠前展望1
皐月賞が行われる中山は主場として異色の小回りコース。
その特殊なコース構造ゆえ、しばしば「中山適性」という単語を耳にします。
昨年の皐月賞を振り返ってみると、無敗で皐月賞に駒をすすめてきたイクイノックスがいます。
無敗ゆえに能力的には上位のはずですが、東京コースでしか実績がありませんでした。その結果「中山適性はない」と判断する人が多く、最終的には3番人気になりました。
対照的に、皐月賞と同じコースである弥生賞で2着の好走していたドウデュースは、中山でも好走できると判断され1番人気になっています。
このように、少なくとも出馬表から簡易的に想定される舞台適性はオッズに織り込まれやすく、データを誰でも簡単に取得できる近年はその影響は非常に大きいことがわかります。
しかし、昨年の皐月賞で馬券になった馬はすべて「東京で勝利経験のある馬」でした。
念のために中山コースが馬場改修された2015年以降の8年間で、東京コースの勝利経験がある馬を調べてみると、単勝回収率121.4%、複勝回収率95.0%になります。(該当馬42頭)
【皐月賞出走時典での東京勝利経験馬】
2022 ジオグリフ
2022 イクイノックス
2022 ドウデュース
2022 ダノンベルーガ
2022 オニャンコポン
2021 エフフォーリア
2021 ステラヴェローチェ
2021 グラティアス
2021 ダノンザキッド
2020 コントレイル
2020 サリオス
2020 ガロアクリーク
2020 サトノフラッグ
2020 ダーリントンホール
2020 ビターエンダー
2019 ダノンキングリー
2019 タガノディアマンテ
2019 ラストドラフト
2019 シュヴァルツリーゼ
2019 ファンタジスト
2019 ニシノデイジー
2018 ジェネラーレウーノ
2018 ステルヴィオ
2018 ワグネリアン
2018 オウケンムーン
2018 マイネルファンロン
2017 レイデオロ
2017 スワーヴリチャード
2017 ウインブライト
2017 サトノアレス
2017 コマノインパルス
2016 ディーマジェスティ
2016 ナムラシングン
2016 ロードクエスト
2016 リスペクトアース
2015 ドゥラメンテ
2015 リアルスティール
2015 キタサンブラック
2015 ブライトエンブレム
2015 クラリティスカイ
2015 サトノクラウン
2015 ダノンプラチナ
この中にはいくらなんでも能力的に足りないと判断できる大穴馬も含まれているので、そういった馬を除けばさらにいい成績になることがわかるでしょう。つまり皐月賞では中山実績よりも、東京で実績をあげた馬を買うほうが儲かる結果になっているのです。
そもそも皐月賞段階における東京実績といえば「東スポ杯2歳S」や「共同通信杯」といった、例年Hレベルになりやすい重賞も含まれています。ここで勝利した経験のある馬は無論能力のある馬です。
しかし、近年は東京での実績よりも中山実績が重要視されており、結果的に能力がある馬も過小評価されている可能性が高いと推察されます。これはパリミチュエル的に考えても、だれでも気軽にデータを使った予想ができるらこそ、シンプルに能力が高い馬を買うべきレースになりつつあると考えられます。
そこで今年の出走予定馬の中で、東京で勝利経験がある馬を抽出してみると以下の6頭が該当します。
グリューネグリーン
ソールオリエンス
タスティエーラ
ファントムシーフ
ベラジオオペラ
ホウオウビスケッツ
中でも一見すると中山適性がないように見えるファントムシーフは、近年の傾向から能力以上に軽視されると推定できるため、むしろ今回が買い時であると判断しています。
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